任意整理中に車が必要になることもあるかと思います。その場合、ローンは使えないので月定額で利用できるカーリースが候補に上がる方も少なくないのではないでしょうか。
とはいえ、カーリースにも審査がありますので、この点について不安に思われている方も多いと思います。
この記事では、任意整理中でもカーリースの審査に通るのか、そして審査のポイントを紹介します。また、審査対策についても記載するので、ぜひ参考にしてください。
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目次
任意整理中でもカーリースなら審査に通るのか？
結論、任意整理中だとカーリースの審査には通りにくいのが実情です。
カーリースの審査では信用情報の審査が行われることが多いため、任意整理中の場合は審査に不利に働くことが予想されます。
ただし、カーリースの審査基準はリース会社ごとに違い、任意整理中ということを理由に必ず審査に不合格になるとは限りません。特に自社審査を行うリース会社の場合、信用情報はあくまで審査項目の一つと位置付けていることもあり、総合的に支払い能力があると判断されれば、カーリースの審査に通ることもあります。
よって、任意整理中でカーリースの審査にチャレンジしたいと思っている場合、自社審査を行うカーリースにいくつか申し込んでみることが一つの方法と考えられます。
任意整理中はカーローンとどちらが通りやすい？
カーローン、カーリースいずれの審査でも信用情報が照会されるため、任意整理中だと審査に通過するのは難しいです。
しかし、両者を比較した場合、若干ではありますがカーリースのほうに望みがある可能性があります。
というのも、ローンの場合は、審査において信用情報の比重が大きく、事故情報が載っていると審査通過が極めて厳しくなる一方、カーリースの場合は信用情報への比重はリース会社でまちまちであるためです。
もちろん、カーリースの場合もほとんどは信販会社での審査を挟むので、信用情報に大きな比重を置いていると推測できますが、自社審査を行うカーリースも中にはあり、その場合審査基準に決まりはありません。
信用情報以外の審査項目も見て、総合的に判断する可能性が高く、支払い能力が問題ないと判断されれば、審査に通るかもしれません。
実はこれは自社ローンでも同じことが言え、審査基準はその会社独自のものとなります。
よって、任意整理中の方が車を持つには、自社審査を行うローン、もしくはカーリースを利用するのが、狙い目の一つとなります。
カーリースの審査で見られるポイント
カーリースを利用するにしても、審査を通過する必要があり、審査項目があります。
審査で見られる主な項目は以下の通りです。
- 年収
- 属性（雇用形態など）
- 信用情報
- 保有資産
- 借入状況
- 年齢
年収
カーリースの審査項目の1つが年収であり、審査で重要視されます。
リースで車を使うと、数年間は毎月支払いをしないといけないために、長い期間にわたって支払えるだけの収入が必要です。そのため、審査では十分な収入があるかどうか見られます。
カーリースであれば年収200万円が基準と言われています。ただし、審査項目はその他にも設けられているため、収入が低くても他の項目の審査結果や毎月の支払い金額によっては、審査に通る可能性もあります。
年金受給者もカーリースを利用できますが、低いグレードの車しか利用できないなどの制限がある場合があるため、各社の規定を確認する、またはスタッフに相談すると良いでしょう。
無職の人でもカーリースの利用は可能ですが、連帯保証人が必要であることが一般的であり、保証人は十分な収入のある人でないといけません。
属性（雇用形態など）
属性も審査で見られる項目であり、雇用形態や勤務年数などです。安定した収入を得られる状況なのかどうか、属性を見て判断されます。
雇用形態では、正社員や公務員は、解雇されにくく、毎月の収入がほぼ同じであり安定しているので審査で有利です。契約社員やアルバイトは、毎月の収入は安定しないために、審査で不利となります。自営業、個人事業主の場合、いくら業績が好調でも、金融審査では不安定な収入と判断されることが一般的です。
勤続年数では、同じ会社で長く働いている方が審査で有利になります。
1年未満の勤続年数だと安定して収入を得ているとは判断されません。また、転職を繰り返していると「現在働いている会社もすぐ辞めるのではないか」という不安材料になるため、審査では不利というのが一般論です。
信用情報
信用情報とは、ローンやクレジットカードの取引状況を記録した情報です。いつ申込みしたのか、返済は滞りなく行ったか、返済遅延や延滞をしたのか、債務整理をしたのかなどが記録されています。
信用情報は、お金を貸しても良いのかどうか判断するときに利用されます。ローンやクレジットカードの申込時はもちろん、カーリースの申込時の審査でも見られる情報です。
任意整理を含めて金融事故を起こした人は、お金を貸しても返さない可能性が高いと判断されるので、審査で不利です。また、過去に何度も借りたお金の返済遅延や延滞をしている人も、審査では不利になります。
信用情報を審査で重視するカーリースを利用するのは、ほぼ不可能です。カーリースによっては、総合的に見て支払い能力があれば、任意整理中の人でも審査合格とされるケースも可能性があります。
保有資産
資産を多く持っていると、審査では有利です。
主に以下のようなものが資産として判断されます。
- 持ち家
- 土地
- 自動車
持ち家や土地は、住宅ローンの返済が残っていても、資産として扱われるので審査で有利に働きます。自動車はリース以外で保有する車です。ただし、ほとんど価値がなくなった車は、資産として判断されない可能性があります。
資産を持っていると、収入が不安定でも審査で有利になることもあります。ただし、資産は審査でプラスになる項目であり、資産がないからと言って審査で不利になることはありません。
借入状況
借入状況とは、ローンやクレジットカードでいくら借りているかの金額です。
年収が高くてもローンやクレジットカードの利用額が高いと、借りたお金の返済によって毎月の生活費を圧迫します。カーリースを利用すれば、数年間にわたって支払いをしないといけないために、借りているお金が多いと途中でリースの支払いができなくなるかもしれません。
年収に対しての借入金額、そしてカーリースでの支払金額を見て、リースが利用可能かどうかの判断材料とされます。年収が高くても、借りているお金が多いとカーリースの審査に通らないかもしれません。
また、任意整理を含めて債務整理を行った人は、債務整理の記録が信用情報に掲載されている間は審査で不利です。審査で信用情報を確認するカーリースは、利用が難しいです。
年齢
カーリースは、申込み年齢を設けています。そのため、申込み可能な年齢でないと、カーリースを利用するのは難しいです。
一般的に申込み可能な年齢は、18〜75歳までです。18歳未満の人や、75歳を超えている人は、申込みしても審査で弾かれます。ただし、年齢制限にひっかかる人でも、連帯保証人をつければ、リース契約できる場合があります。
また、高齢者でカーリースを利用するときは注意が必要です。たとえ申込み年齢であっても、カーリースの契約終了期間が申込み年齢を超えていると、契約できない可能性があります。
任意整理中の人向けのカーリース審査対策
任意整理中の人がカーリースを利用したいならば、対策を行っておかないと審査を通過するのは難しいです。
以下の点を考慮して申し込みすれば、審査を通過してカーリースを利用できる可能性が高いでしょう。
- 自社審査を行なっているカーリースを選ぶ
- 月額が安く収まるよう工夫する
- 連帯保証人をつける
自社審査を行なっているカーリースを選ぶ
審査で信用情報を確認するカーリースは、任意整理中の人が利用するのはほぼ不可能です。信用情報によって、任意整理中だとわかるためです。信販会社が審査会社となっているカーリースは、信用情報を確認するので申込みしないほうが良いでしょう。
自社審査を行うカーリースだと、信用情報を確認しない可能性が高いために、任意整理中の人でも審査に通ります。利用したいカーリースが見つかれば、どの会社が審査を行うか確かめてみましょう。リース会社のホームページに審査はどの会社が行うか記載されている場合が多いです。
全国的に有名なカーリース会社だと以下が自社審査を行うリース会社です。
このようなカーリースに申込みすると、任意整理中でも利用できる可能性があります。
月額が安く収まるよう工夫する
カーリースを利用するときには、毎月の支払金額が安くなるようにすると、支払いの負担が減るために、リースの審査に通る可能性が高まります。主に以下のような要素によって、月の支払額を下げられます。
- 契約期間
- 車種
- 車のグレード
- 頭金
契約期間は、できるだけ長くするようにします。カーリースによっては、7年や11年の契約が可能です。
車種は利用できる車の中で、一番安い車にします。多くのカーリースでは、軽自動車が一番安いです。
車のグレードは一番下のグレードにします。基本的な装備のみのグレードであり、豪華な内装や充実した装備のないグレードです。
それでも審査に通過できないと不安な場合は、頭金を用意しましょう。頭金を用意すれば、カーリースで支払う総額が減るために、毎月の支払額が下がります。毎月の支払額が下がれば、審査通過の可能性が高まります。
また、中古車リースがあるならば、中古車で利用申込をするのも1つの方法です。新車よりも中古車のほうが価格が安いために、月額料金を下げられます。
連帯保証人をつける
任意整理中の人は、連帯保証人をつけると審査が通りやすくなることもあります。ただし、収入が安定している人を連帯保証人にしないといけません。
カーリースを契約した人が返済不能になると、連帯保証人が代わりに支払いを行います。そのため、連帯保証人は、支払える収入のある人でないといけません。
十分な安定した収入がある人物が連帯保証人になれば、カーリース会社としても安心です。年金受給者や自営業の人は、連帯保証人になれない可能性が高いです。また、無職の人や専業主婦の人は連帯保証人になれません。基本的に配偶者や親、兄弟、親族などが連帯保証人になります。
連帯保証人をつけても、審査結果によっては、カーリースの審査に落ちることはあります。
任意整理中にどうしてもクルマが必要になったら？
対策を行ってカーリースの申込みをしたとしても、審査に落ちるケースはあります。
審査に落ちた中で、車が必要になればカーリース以外の方法を考えないといけません。
任意整理中にどうしても車が必要なときには、以下の方法が使えます。
- 激安中古車を購入する
- カーシェアを利用する
激安中古車を購入する
任意整理中でも、激安中古車ならば手が届くかもしれません。カーリースを契約するだけのお金が用意できるならば、安い中古車を購入できるでしょう。
中古車の金額はピンキリであり、中には支払総額10万円以下の中古車もあります。中古車の総額は、車体価格と諸費用をあわせた金額です。
安い理由は、不人気カラー、走行距離が長い、年式が古いなどです。また、事故歴や修理歴がある、車の状態が悪いというような場合も販売価格が安いです。特に、車の状態に問題がある中古車であれば、他の車を探したほうが無難です。
数万円ぐらいの価格の中古車は、安いなりの理由があります。もしも購入するならば、実際に販売店まで足を運んで車を見てみましょう。そして、実際に試乗して車の状態を確かめてみましょう。
試乗してみて、異音がする、異臭がする、エンジンのかかりが悪い、パーツに不具合があるような車は避けるようにします。
カーシェアを利用する
カーシェアを利用するのも1つの方法です。必要なときだけ、車を利用できるのがカーシェアです。会員同士が利用できるサービスであるために、利用するには最初に会員登録します。
利用できる時間は、10分や15分からとなっており、短時間でも長時間でも車の仕様が可能です。ただし、カーシェアによっては2日間や3日間と数日にわたって利用することはできないので注意しましょう。数日間利用するならば、レンタカーを使います。
カーシェアは利用頻度の低い人に適したサービスであり、利用頻度が高いとコストが高くなります。月に数回買い物に行く、ドライブに行くなどのときに使うと良いでしょう。
利用時には、月額の基本料金と使用した分だけの料金が発生します。月ごとに料金をクレジットカードでまとめて支払うので、カーシェア利用にはカードが必要です。また、利用申込時には簡単な審査があります。
任意整理後に信用情報がきれいになるのはいつから？
任意整理による事故情報が信用情報から消えるには、借金を完済してから5〜7年かかります。よって、信用情報をきれいな状態に戻したければ、現在の計画通りに借金を返済し、確実に完済をすることです。
信用情報に事故情報が載っている状態だと、ローンの利用ができなかったり、クレジットカードが作れなかったりと、何かと不便も多いと思います。
このような状態を確実に抜け出すため、借金の返済は確実に続けるよう心がけることが大切です。
まとめ
任意整理中の人でも、カーリースの利用は可能です。ただし、信販会社が審査を行うカーリースの利用は難しいので、自社審査を行うカーリースを探しましょう。
自社審査ならば独自審査を行っており、信用情報以外の審査項目も重視する傾向にあります。たとえ任意整理中でも、十分な支払い能力があると判断されれば、カーリースを利用できます。
もしも審査が不安だというならば、カーリースの月額料金を安くなるようにしてみましょう。契約期間を長くする、一番下のグレードの車で申し込むなどを行えば、月額料金が下がり、カーリースの審査に通る可能性が高まります。
カーリースの審査不合格となった場合は、激安中古車を購入する、カーシェアを利用するなどの方法で車を使用できます。
