ホンダN-WGNは、ホンダの軽自動車ラインナップである「N」シリーズの中で最もリーズナブルな価格帯のハイトワゴンです。とはいえただ安さを追求しただけのモデルというわけではなく、ホンダならではの安定した走りと窮屈さを感じさせない室内の広さ、そして誰もが安心して運転できる安全性を有し、日常生活のパートナーとして活躍してくれる1台といえるでしょう。

現行型は2019年8月に登場した2代目モデルでモデルライフは後半に差しかかっていますが、2022年9月にマイナーチェンジを実施し、安全性能やデザインをアップデートしました。

また、よりルックスにこだわった特別仕様車を設定するなど、時代のニーズに合わせて進化しています。

ホンダ N-WGNのエクステリア（外観）

N-WGNには、ノーマルタイプとカスタムタイプ、2種類のスタイルが用意されています。ノーマルタイプは懐かしさを感じさせる丸型ヘッドライトと、すっきりとした面構成が特徴です。シンプルな造形美を追求したサイドビューですっきりとまとめ、日常生活に自然となじむデザインを実現しています。

一方カスタムタイプは、力強い個性を主張するフロントマスクが特徴。9灯式フルLEDヘッドライトや流れるように点滅するシーケンシャルターンシグナルランプ、専用デザインのフロントグリルや前後バンパーを採用し、上質感や洗練された雰囲気を演出しています。

2022年のマイナーチェンジでは、それまで設定があった2トーンカラーを廃止し、モノトーンのみのボディカラーバリエーションになりました。なお、北欧の冷たい空気を感じさせるフィヨルドミスト・パールや、流星体をイメージしたというメテオロイドグレー・メタリックといった新色が追加されています。

ホンダ N-WGNの室内空間

N-WGNの室内サイズは全長2.055mm、全幅1.350mm、全高1.300mmと、一般的なセダンタイプの軽自動車よりも全高を若干高く取ったハイトワゴンであるため、室内に余裕があります。

室内空間の広さで定評がある同社のベストセラーモデル「N-BOX」と同じパッケージング技術「センタータンクレイアウト」によって燃料タンクを前席下に配置することで、後席の足元に広いスペースを確保。またシートの座面の高さにもこだわり、どの席に座っても快適にドライブが楽しめるように工夫されています。

紫外線を約99%カットし、室内の快適性を高める360°スーパーUV・IRカットパッケージや、運転席・助手席のシートヒーター、充電用USBジャックなど快適性を高める装備も多数採用されている点も特筆ポイントでしょう。

インテリアデザインはノーマルタイプとカスタムタイプで個性が異なり、ノーマルタイプはアイボリーとブラウンを基調とした明るく居心地の良さを感じさせるデザインです。カスタムタイプはブラックの室内空間の随所に光沢が美しいチタンをあしらい、スタイリッシュさと上質さを追求しています。

ホンダ N-WGNの安全性

N-WGNは、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」を全グレードに標準装備しています。また、2019年度の自動車アセスメント（JNCAP）では、衝突安全性能で「ファイブスター賞」を、予防安全性能では「ASV+++」と、それぞれ最高ランクの評価を受けています。

主な先進安全機能としては、横断する自転車や夜間の歩行者検知機能を搭載した衝突軽減ブレーキのほか、路側の歩行者と接触するリスクを検知すると回避方向へステアリング操作をアシストする「歩行者事故低減ステアリング」や、高速道路でドライバーの運転負荷を減らすようサポートする「渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール」などがあります。

2022年のマイナーチェンジでは、ホンダの軽自動車として初めて「急アクセル抑制機能」を搭載しました。この機能は、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故を予防するもので、障害物の有無に関係なくシステムがペダルの踏み間違いを判定すると速度を抑制する機能です。

ホンダ N-WGNの楽しさ

N-WGNは、ホンダのDNAを感じさせるスムーズかつ力強い走りが魅力です。エンジンは自然吸気とターボの2種類から選べ、街乗りはもちろん、高速道路でのロングドライブもゆとりをもって快適なドライブが楽しめます。特にターボモデルは低回転から十分なトルクがあり、合流や追い越しなどもストレスフリーです。

運転席には50mmの調整幅を持つシートハイトアジャスターとテレスコピック&チルトステアリングを採用し、どんな体格の方でもベストなドライビングポジションが確保できるのもポイント。ペダル配置も右寄りに改良され、より自然な操作感を実現しています。

荷室の使い勝手も工夫されており、備え付けのボードで上下2段に分割して使用できるなど、さまざまなアレンジが可能です。また、後席下には傘などが収納できるアンダートレーを設置し、実用性も申し分ありません。