ハイブリッド車の購入時に受けられる減税制度として、エコカー減税やグリーン化特例などがあります。環境性能の良い車が対象となりますが、具体的にはどのような車両に適用できるのでしょうか。また、税金面ではどの程度優遇されているのでしょうか。
そこで、この記事ではハイブリッド車が対象となる減税制度の紹介、適用となる条件や軽減率などをご紹介します。
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グリーン化特例による減税措置について
ハイブリッド車の自動車税にはどのような減税制度があるのでしょうか。適用される減税制度や税金の目安について解説していきます。
ハイブリッド車の自動車税はグリーン化特例が適用する場合も
条件を満たしているハイブリッド車は、自動車税の負担が軽減される「グリーン化特例」が適用されます。
グリーン化特例は、優れた環境性能を有する車の保有者に対して減税を行う制度です。主な対象車両としては電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車、一定の天然ガス自動車などがあります。
グリーン化特例が適用される場合、新規登録の翌年度1年間に限り自動車税が減税されます。
グリーン化特例が適用される条件
ハイブリッド車にグリーン化特例が適用される条件は下記のようになっています。
(1)「2030年度燃費基準90%達成かつ2020年度燃費基準達成」の車両に該当する場合
(2)「2030年度燃費基準70%達成かつ2020年度燃費基準達成」の車両に該当する場合
(1)の場合概ね75%、(2)の場合は概ね50%の減税されます。
グリーン化特例適用時の自動車税
排気量 | 2019年10月以降購入 | 50%減税の場合 | 75%減税の場合 |
排気量1000cc以下 | ¥25,000 | ¥12,500 | ¥6,250 |
排気量1000cc超〜1500cc以下 | ¥30,500 | ¥15,250 | ¥7,625 |
排気量1500cc超〜2000cc以下 | ¥36,000 | ¥18,000 | ¥9,000 |
排気量2000cc超〜2500cc以下 | ¥43,500 | ¥21,750 | ¥10,875 |
排気量2500cc超〜3000cc以下 | ¥50,000 | ¥25,000 | ¥12,500 |
排気量3000cc超〜3500cc以下 | ¥57,000 | ¥28,500 | ¥14,250 |
排気量3500cc超〜4000cc以下 | ¥65,500 | ¥32,750 | ¥16,375 |
排気量4000cc超〜4500cc以下 | ¥75,500 | ¥37,750 | ¥18,875 |
排気量4500cc超〜6000cc以下 | ¥87,000 | ¥43,500 | ¥21,750 |
排気量6000cc超 | ¥110,000 | ¥55,000 | ¥27,500 |
ハイブリッド車の自動車重量税
ハイブリッド車には自動車重量税も掛かりますが、条件を満たせば減税の適用を受けられます。下記の内容を確認して適用条件や減税額を把握しておきましょう。
ハイブリッド車の自動車重量税はエコカー減税が適用可能
ハイブリッド車は基準を満たせば自動車重量税にエコカー減税が適用できます。エコカー減税とは、環境性能が優れている車両の自動車重量税を軽減する制度です。
エコカー減税が適用される条件
エコカー減税は、燃費基準を達成しているかによって適用の有無が決まります。ガソリン車やハイブリッド車の場合、達成率ごとに下記のような減税及び免税が適用されます。
● 2030年度燃費基準 60%達成 → 自動車重量税 25%減税(初回車検時のみ)
● 2030年度燃費基準 75%達成 → 自動車重量税 50%減税(初回車検時のみ)
● 2030年度燃費基準 90%達成 → 自動車重量税 免税(初回車検時のみ)
また、2030年度燃費基準を120%以上達成した車両は、2回目の車検時も自動車重量税が免税となります。
エコカー減税適用時の自動車重量税
車両重量 | 減税なし | 25%減税 | 50%減税 | 免税 |
軽自動車 | ¥9,900 | ¥5,600 | ¥3,700 | ¥0 |
0.5t | ¥12,300 | ¥5,600 | ¥3,700 | ¥0 |
~1t | ¥24,600 | ¥11,200 | ¥7,500 | ¥0 |
~1.5t | ¥36,900 | ¥16,800 | ¥11,200 | ¥0 |
~2t | ¥49,200 | ¥22,500 | ¥15,000 | ¥0 |
~2.5t | ¥61,500 | ¥28,100 | ¥18,700 | ¥0 |
~3t | ¥73,800 | ¥33,700 | ¥22,500 | ¥0 |
※新車購入時の自動車重量税を記載
※2023年3月現在
ハイブリッド車の環境性能割
ハイブリッド車に限らず、自動車購入の際には「環境性能割」という税金が発生しますが、どの程度の税額が掛かるのでしょうか。具体的な制度内容やハイブリッド車に適用される税率についても解説します。
環境性能割とは
環境性能割は、2019年に自動車取得税に代わって導入された税金の制度です。取得した車両の環境性能に応じて税率が変わる制度となっており、燃費性能が良ければ税負担を軽減できます。
なお、環境性能割での税額は【車両の取得価額】×【環境性能割の税率】で計算されます。車両の取得価額については、新車購入の場合と中古車購入の場合で計算方法が異なるため注意しましょう。
ハイブリットカーの環境性能割税率
対象車条件 | 自家用車の税率 |
2030年燃費基準85%達成かつ2020年燃費基準達成 | 非課税 |
2030年燃費基準75%達成かつ2020年燃費基準達成 | 1% |
2030年燃費基準60%達成かつ2020年燃費基準達成 | 2% |
上記未満 | 3% |
ハイブリット車は13年経過しても増税されない
通常のガソリン車の場合には、初年度登録から13年が経過すると自動車税と自動車重量税が高くなります。これは古い車両の排出するガスが地球環境に良くないとされるためです。しかし、環境性能の良いハイブリッド車やエコカーなどは、13年を経過しても増税の対象外となっています。
ちなみに、通常のガソリン車が初年度登録から13年が経過した場合、自動車税はこれまでの金額の約15%程度が上乗せされます。また、自動車重量税はこれまでの金額の約40%程度上乗せされます。ガソリン車を保有している方は注意が必要です。
まとめ
ハイブリッド車に適用される税金や減税制度についての内容を解説しました。ハイブリッド車は購入金額こそ高くなりますが、その分保有時に掛かる税金については、様々な減税制度を受けられます。
また、今後より一層、地球環境に考慮した社会や税制になっていくことを考えると、ハイブリッド車の購入は自然な流れとなりそうです。
ぜひ、本記事を参考にハイブリッド車の購入を検討してみて下さい。
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