燃費が良い車をランキングで紹介!燃費の計測方法の違いも解説

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  • 投稿日:2021/11/29
  • 更新日:2021/11/29
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車に乗るなら燃料代を抑えられる低燃費車を選びたいと考える人も多いのではないでしょうか。

今回は、燃費が良い車のランキングトップ5を発表するともに、燃費が良いとされる基準、燃費の計測方法の違い、燃費に影響する車の使い方など、燃費に関することを紹介します。

燃費性能が良く経済的な車を選びたいときには、この記事の内容を参考にしてみてください。

燃費のいい車ランキング

燃費が良い車とは、どのような車種なのでしょうか。ここでは燃費が良い車ランキングトップ5を発表します。

なお、このランキングは、国土交通省が発表している「自動車の燃費ランキングを公表します!」(令和3年3月31日)を参考に作成しました。また、燃費はWLTCモードでの数値を記載しています。

1位:トヨタ ヤリス(36.0km/L)

出典:カーセンサー

ヤリスは、2020年2月に発売を開始したトヨタのコンパクトカーです。

軽量かつ高剛性のコンパクトカー向けTNGAプラットフォーム「GA-B」と、新開発の1.5L直列3気筒ダイナミックフォースエンジンを採用したハイブリッドシステムにより、WLTCモード燃費36.0km/Lを達成しています。コンパクトなボディサイズで扱いやすく、経済的なコンパクトカーといえます。

駆動方式は二輪駆動(FF)のみならず、トヨタのコンパクトカーとして初めてハイブリッド四輪駆動(E-Four)をラインアップしました。

また、交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知する予防安全システム「Toyota Safety Sense」を一部グレードを除き標準装備しています。

ヤリスは、安全性が高いハイブリッドコンパクトカーともいえるでしょう。

【トヨタ ヤリスのスペック】
・全長3,490mm×全幅1,695mm×全高1,500mm
・パワートレイン:1.5L直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
・燃費(WLTCモード):36.0km/L

2位:トヨタ アクア(34.6km/L)

出典:カーセンサー

トヨタ アクアは、2011年に「ハイブリッドカーを身近なものにする」という想いを込めて「次の10年を見据えたコンパクトカー」を追求したハイブリッド専用モデルとして登場しました。

高い実用性と手が届きやすい価格を実現しています。2021年に2代目が登場。

TNGAプラットフォームのコンパクトモデル用「GA-B」に、1.5L直列3気筒エンジンにモーターを組み合わせ、高出力なバイポーラ型ニッケル水素電池を駆動用バッテリーとして採用しました。

また、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントや車から電気が取り出せる非常時給電モード、予防安全システムの「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しています。

【トヨタ アクアのスペック】
・全長4,050mm×全幅1,695mm×全高1,485mm
・パワートレイン:1.5L直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
・燃費(WLTCモード):34.6km/L

3位:トヨタ プリウス(32.1km/L)

出典:カーセンサー

トヨタ プリウスは、1997年に世界初の量産ハイブリッドカーとして登場しました。

2021年11月時点で販売されているプリウスは4代目で、Toyota New Global Architecture(TNGA)の第1号車として2015年にデビュー。

最大熱効率40%を実現したエンジンの搭載、モーター、トランスアクスル、パワーコントロールユニット、駆動用バッテリーといったシステム全体で小型・軽量化を実現しました。

また、従来型から約20%の低損失化を図り、燃費性能を向上させています。

さらに、プリウスとしては初採用となる電気式4輪駆動(E-Four)がラインアップされました。

2018年のマイナーチェンジでは、専用通信機を搭載してコネクティッドカーとしての側面を強化し、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しました。

【トヨタ プリウスのスペック】
・全長4,575mm×全幅1,760mm×全高1,470mm
・パワートレイン:1.8L直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
・燃費(WLTCモード):32.1km/L

4位:トヨタ ヤリスクロス(30.8km/L)

出典:カーセンサー

トヨタ ヤリスクロスは、コンパクトカーであるヤリスの派生モデルのクロスオーバーSUVで、2020年8月に発売しました。

プラットフォームには、コンパクトカー向けTNGAプラットフォーム「GA-B」を採用し、二輪駆動(FF)と電気式4WDシステム(E-Four)を設定しています。

最新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」、全車速追従機能付のレーダークルーズコントロール、アダプティブハイビームシステム(AHS)、高度運転支援「トヨタチームメイト(アドバンストパーク)」など最新の運転支援技術を装備しています。

【トヨタ ヤリスクロスのスペック】
・全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
・パワートレイン:1.5L直列3気筒ガソリンエンジン+モーター
・燃費(WLTCモード):30.8km/L

5位:トヨタ カローラスポーツ(30.0km/L)

出典:カーセンサー

トヨタ カローラスポーツは、2018年にデビューしたハッチバックです。スポーティなデザインや延べ100万kmの走行試験などにより、グローバルカーとしてのポテンシャルを鍛え上げています。

また、コネクティッドサービスやヘルプネットなどカーライフを快適にする装備も備えられており、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を搭載しているのも嬉しいポイントです。

燃費ランキング5位になったカローラスポーツはハイブリッドシステムを搭載するモデルですが、軽快な走りを手軽に楽しめるガソリンターボエンジンモデルや操る楽しさを満喫できるMTモデルもラインアップしています。

好みに応じてパワートレインを選べるのもカローラスポーツの魅力といえるでしょう。

【トヨタ カローラスポーツのスペック】
・全長4,375mm×全幅1,790mm×全高1,460mm
・パワートレイン:1.8L直列4気筒ガソリンエンジン+モーター
・燃費(WLTCモード):30.0km/L

燃費が良いとされる基準

燃費が良い車の基準は人それぞれで異なるかもしれません。しかし、一般的に燃費が良いといわれる車には公的な基準があるのをご存じでしょうか。その基準とは、国土交通省が定める燃費基準です。

ここからは、令和2年に発表された国土交通省の2030年度燃費基準や、燃費が良いと軽減される税金について解説します。

燃費実績

国土交通省と経済産業省は、令和2年に「乗用車の新たな燃費基準に関する報告書」を発表しました。この報告書は、乗用車のエネルギー消費性能の向上について、製造事業者が判断の基準とするべき燃費基準値などがまとめられています。

新たな燃費基準値は2030年度を目標年度とし、2016年度実績(JC08モード燃費計測:19.2km/L)と比較して、32.4%の燃費改善が設定されています。

対象は、ガソリン車、ディーゼル車、LPG自動車、電気自動車、プラグインハイブリッド車で、策定された2030年度の燃費基準推定値は、WLTCモード25.4km/Lです。

燃費が良いと税金が安くなる

燃費が良いと、自動車税・自動車重量税・取得税が減税または免除されることがあります

各税金の減税制度の名称は、自動車税が「グリーン化特例」、自動車重量税が「エコカー減税」、取得税が「環境性能割」です。

燃費が良いほど減税率が高く、場合によっては免税されることもあります。各税金の減税率や免税については、車種ごとに異なるため販売店などで確認してください。

なお、減税・免税制度は適用期間が終了すると優遇を受けられなくなるため、制度が有効なうちに車を購入するのが良いでしょう。

燃費の計測方法の違い

車のカタログなどを見ると、燃費の部分に「WLTCモード」「市街地モード」「郊外モード」「高速モード」「JC08モード」など燃費の計測方法が記載されています。

これらの燃費の計測は、どのような方法なのでしょうか。ここからは、燃費の計測方法の詳細や違いについて解説します。

「WLTCモード」による計測方法

「WLTCモード」は、ヨーロッパやアメリカなどでも採用されている国際的な燃費計測モードで、正式名称は「世界統一試験サイクル(Worldwide harmonized Light vehicles Test Cycle)」です。

「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の3つの走行モードによる燃費と、それらを統合した「WLTCモード」の計4つのモードで記載されます。

市街地モードは、信号や渋滞などの影響を受ける比較的低速な走行を想定したモードで、測定速度は平均速度18.9km/h・最高速度56.5km/hです。

郊外モードは、信号や渋滞などの影響をあまり受けない走行を想定したモードで、測定速度は平均速度39.5km/h・最高速度76.6km/hとされています。

高速道路モードは、高速道路での走行を想定したモードで、測定速度は平均速度56.7km/h・最高速度97.4km/hです。そして、この3つのモードを統合したモードが「WLTCモード」として表記されています。

「WLTCモード」は、「JC08モード」よりも最高車速が速く、加減速が多く、そして走行時間や距離が長いといった点に違いがあり、より実際の走行に近い測定方法であることが特徴です。

「JC08モード」による計測方法

「JC08モード」は、日本独自の燃費計測方法です。「JC08モード」での燃費測定は、従来の「10・15モード」の測定方法よりも実際の使用状況に近くなるよう細かな速度変化で運転するとともに、エンジンが温まった状態だけでなく冷えた状態からスタートするコールドスタート測定も行われています。

測定速度は、平均速度24.4km/h、最高速度81.6km/hです。しかし、「WLTCモード」ほど測定方法が厳しくないため、「JC08モード」の方が燃費の数値が良くなる傾向にあります。

「JC08モード」の燃費表示は、2018年10月以降に「WLTCモード」の燃費表示が義務化されたことを受け、徐々に表記されなくなってきました。

2020年9月に「WLTCモード」へ完全移行してからは、「WLTCモード」をメインに表示するようになっています。

ハイブリッド車の燃費は良い?

ハイブリッド車は、燃費が良いといわれています。それは、ガソリン車とハイブリッド車で構造やシステムが異なるためです。

なぜハイブリッド車の燃費は、ガソリン車よりも優れていることが多いのでしょうか。ここからは、ハイブリッド車の燃費が優れている理由を解説します。

ハイブリッド車の燃費が良いといわれる理由

ハイブリッド車は、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンに電気モーターを組み合わせた構造になっています。

一般的に、燃料の消費が多いのは停止状態から発進するときですが、ハイブリッド車では電気モーターが発進時の駆動力をサポートするため燃費が良いのです。

また、車種によっては駆動用バッテリーの容量が大きく、電気モーターのみで長い距離が走行できるモデルもあります。

そのようなモデルであれば燃料の消費をさらに抑えられるため、燃費が良くなります。

ただし、ハイブリッド車はガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンと電気モーターを搭載し、バッテリーやハイブリッドシステムを装備しなければならないため、車両価格が高くなってしまうことが多いです。

自動車の燃費に影響すること

自動車の燃費に影響するのは、車の構造やシステムだけではありません。

走行する場所や環境、アクセルの使い方、乗車人数や車両重量の変化、タイヤの空気圧、エアコンや電装品の使い方など、さまざまな要因が燃費に影響します。

ここからは、燃費に影響する要因についてくわしく解説します。

車の性能

車を動かすための原動機(エンジンやモーターなど)の性能は、燃費に影響するポイントです。

一般的に、エンジンとモーターを組み合わせて走行するハイブリッド車の燃費が一番良く、次いでエンジン排気量が小さくターボチャージャーやスーパーチャージャーなどで過給しているダウンサイジングエンジン、そして排気量の大きいエンジンの順に燃費性能が落ちていきます。

エンジンの排気量が小さいほど使用する燃料が少なくなるため、燃費が良くなるケースが多いです。

走行場所・環境

走行する場所や環境は、燃費に影響します。アクセルを踏み込まなければならない上り坂やストップ・アンド・ゴーが多くなる市街地や住宅街などは燃料を多く使ってしまうため、燃費が悪くなる傾向にあります

また、エアコンやカーナビ、オーディオなどの電装品を多く使うと電力消費が多くなり、エンジンを回して発電しなければなりません。エンジンを回すと使用する燃料が増え、燃費性能が落ちてしまいます。

アクセルの使い方

アクセルの使い方は、燃料の消費量を左右するポイントです。急にアクセルを踏んだり、踏み込み量を多くしたりすると燃料を多く消費するため、燃費が悪化してしまいます

アクセルを踏むときはゆっくりと踏み込み、速度を急激に上げないように心掛けましょう。また、アクセルをオフにする時間を長くすると、燃料の消費を少なくできるため燃費が向上します。

乗車人数や車体重量

乗車人数や積載する荷物による車両重量は、燃費を左右する要素です。人を多く乗せたり、重たい荷物を積載したりすると、車を動かすための力が必要になります。

車を動かす力を出すためには、アクセルを踏み込みエンジンを回さなければなりません。エンジンを多く回せば燃料を多く使うため、燃費が悪くなってしまいます

車に不要な荷物を乗せっぱなしにしないよう心掛けましょう。

タイヤの空気圧

タイヤの空気圧も、燃費に影響するポイントの一つです。空気圧の影響は、自転車にたとえるとわかりやすいでしょう。

空気が少なくタイヤが潰れている自転車で走るときにはペダルが重たく、漕ぐ人の体力を多く消費します。しかし、タイヤに適切な量の空気を入れていれば軽い力で漕ぎ出すことができ、体力の消耗を最小限にとどめられます。

これは車も同じです。タイヤの空気圧が低すぎると燃料の消費が多くなり、燃費の悪化につながってしまいます。そのため、月に1度はタイヤの空気圧を点検し、適切な空気圧になっているかを確認しましょう。

エアコンの使用状況

エアコンは、多くの電力を消費します。過度な設定温度にすればするほど、より多くの電力が必要になってしまい、電力を生み出すためにエンジンを多く回さなければならなくなります。

その結果、燃費が悪くなっていきます。エアコンを使うときは、適度な温度設定にしておきましょう。

また、オートエアコンが装備されている場合には、オートモードにしておくとで車が自動的に適切な温度管理をしてくれるため、電力消費を抑えられます。

まとめ

今回は、燃費が良い車のランキングトップ5、燃費が良いといわれる基準、燃費の計測方法、燃費に影響する車の使い方などを解説しました。

燃費は車の維持費に直結する重要な要素です。燃費が悪いと燃料代が多くかかるため、家計にも影響するでしょう。

車を選ぶときは、所有した後の維持費のことも考えておくことが大切です。「自動車の燃費に影響すること」でも解説したとおり、ちょっとした気遣いで燃費を向上させることはできます。

これを機に、日々の運転、乗せっぱなしになっている荷物、エアコンの設定温度などを見直してみてはいかがでしょうか。

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