マイカーを持つための新たな選択肢として注目を集めているカーリース。カーリースにはローンと同様の審査があり、何らかの理由で審査落ちとなるケースも少なくありません。特に、過去にカーローンの審査に落ちた経験がある場合、再び審査が通らないのではと不安になることもあるのではないでしょうか。
そこで、カーリースの審査基準や審査落ちの原因、審査に通るための対策について、詳しく解説します。審査に通る可能性を少しでも高め、無理のないカーライフを始めましょう。
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カーリースの審査に落ちる理由
カーリースの審査に落ちる原因としては、主に以下の4点が挙げられます。
- 年収が低い
- 勤務状況や属性が審査基準に引っかかった
- 他社からの借入がある
- 信用情報に事故履歴が載っている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
年収が低い
年収は、審査で重要視されるポイントのひとつです。問題なくリース料金が支払いできる十分な年収があるかどうかをチェックされ、審査対象の希望額に対して年収が低いと判断されると審査に落ちる可能性が高くなります。
一般的にカーリースやカーローンにおける審査通過の目安となる年収は200万円以上とされていますが、これはひとつの目安に過ぎません。年収と月額料金のバランスやそのほかの要素もプラスして総合的に判断されるため、200万円以上なら絶対に審査落ちリスクがない、というわけではないのです。
その一方で、年収200万円以下であっても車種やプランの選び方しだいでは審査に通る可能性もあります。
勤務状況や属性が審査基準に引っかかった
雇用形態や勤続年数も、利用可否の判断材料です。新車リースの場合、複数年にわたる長期契約が一般的なので、年収額に加え、安定性も審査に大きく影響します。
アルバイトやパートなど、非正規雇用で働いている方は収入が安定していないと見なされ、それが原因で審査に落ちることも少なくありません。また、勤続年数の短さによって収入の安定性が不安視されたために、審査落ちとなるケースもあります。
他社からの借入がある
リース審査申し込み時点で他での借入があり、すでにその金額が審査基準を超えている場合は、審査に落ちる可能性が高くなります。
カーリースの審査では信用情報が照会されることが多く、その場合キャッシングやクレジットカードの分割払い等を含め、現在のどくらいの借入があるかチェックされます。
どれだけ年収が高く、安定性のある職業であっても年収に対して借入が多すぎるとまず審査は通らない、と考えてください。
信用情報に事故履歴が載っている
過去にクレジットカードやローンの支払い遅延、債務整理などをした場合は、信用情報に金融事故として事故歴が掲載されます。
通常のリース審査では信用情報に事故履歴があると、支払いが滞るリスクがあると見なされ審査にはほぼ通りません。ただし、信用情報を照会しない自社リースであれば、事故履歴があっても利用できるケースもあります。
カーリースの審査では何が見られる?
カーリースの審査では、年収や雇用形態、信用情報など、さまざまな情報から利用可否を総合的に評価されます。審査を通過するためには、リース会社がどのようなポイントを重視しているのかを理解しておくことが大切です。
一般的には、以下の6点がチェックされます。
- 年収
- 属性(雇用形態など)
- 信用情報
- 保有資産
- 借入状況
- 年齢
年収
申込者の支払い能力を判断するため、年収確認は必ず行われます。そのため、リース審査の申込み時には源泉徴収票や所得証明書、直近3ヶ月分の給与明細などの収入を確認できる書類の提出が必要です。
先述のとおり、カーリース審査通過の判断基準となる年収は200万円以上であり、他の審査項目に問題がなければ年収が高くなるほど車種やプランの選択肢の幅は広くなります。
属性(雇用形態など)
安定性の高い雇用形態であるほど、今後も継続して定期的な収入が見込めると判断されます。そのため正社員や公務員はカーリースの審査において有利になる一方、派遣やアルバイトなどの非正規雇用、フリーランスは不利になる傾向があるといえるでしょう。
勤続年数も考慮されます。勤続年数が長いほど、転職による収入減のリスクが少ないと見なされますが、勤続年数1年未満の場合は勤続年数の短さが疑問視され、審査落ちの原因となることもあります。
信用情報
信用情報とは、クレジットカードやローンの利用履歴や支払い状況を記録したものです。過去に支払遅延や債務整理といった金融事故を起こしていると、事故情報が信用情報に掲載されます。この状態がいわゆる「ブラックリスト」です。
カーリースの審査時には、CIC(株式会社シー・アイ・シー)やJICC(株式会社日本信用情報機構)、全国銀行個人信用情報センターのいずれか、または複数の信用情報機関を通じて申込者の信用情報を確認します。
事故情報が掲載されているブラックの場合、審査に通過できる可能性は極めて低いといえるでしょう。
保有資産
不動産や有価証券、預貯金などの資産についても、審査で確認される場合があります。年収や勤務形態、信用情報では貸し倒れのリスクを排除できないときに、資産が支払能力の補強材料とみなされるケースがあるからです。
ただし、保有資産はカーリースの審査において何よりも優先してチェックされる、というものではなく、あくまでも補完要素です。現在の年収や属性、信用情報に問題がないと判断されれば、資産がないからといって審査に落ちることは基本的にありません。
資産があれば、審査に通るかどうかのライン上にいるときに有利になる可能性がある、というものです。
借入状況
クレジットカードやローンなどの契約内容、支払い状況、残高などの情報も審査対象です。現在の借入にカーリースの支払いを加えても無理なく返済できるかという視点で、過剰な借入がないかを判断します。
借入額が多い、またはカーリースの支払いを追加すると返済が困難になる可能性がある場合、審査通過は難しくなるでしょう。一般的に、年収に対する返済額の割合である返済負担率が30~35%以下であることが、審査通過の目安といわれています。
年齢
年齢も、ひとつの判断基準になります。年金生活の高齢者において、長期間にわたりリース料を支払えるかどうかが懸念されるケースが少なくありません。特に契約期間が長い場合は、年齢が審査に与える影響が大きくなる可能性があります。
また、10代など若年層は社会人であっても勤続年数が短く収入が不安定と見なされ、審査に落ちることがあります。
カーリースの審査対策としてできる工夫
審査落ちになる原因を把握し、適切な対策を取ることで審査通過の可能性が高まります。ここでは、具体的な審査対策をご紹介します。
以下例なので、ご自身でできそうなことを実践してみるといいでしょう。
- 月額費用が安くなるプラン設計を行う
- 自社リースを行なっているサービスを選ぶ
- 借入状況を整理できる場合はしておく
- 家族名義で申し込む
月額費用が安くなるプラン設計を行う
先述のとおり、年収に対してリース料が高すぎると支払能力が疑問視されることになります。審査対象になる金額が低いほど審査のハードルは下がるため、できるだけ月額料金を抑えることが大切です。
高級車やオプションが多い車は月額料金が高くなるので、車両価格が安い軽自動車やコンパクトカーを選択し、オプションは必要最低限に抑えましょう。どうしても乗りたい車がある場合は、グレードを下げるのもひとつの手段です。
また、カーリースの月額料金は総額を契約月数で割って算出しているため、長期の契約になるほど安くなります。そのため、できるだけ長い契約期間の設定があるカーリースを選ぶのもいいでしょう。手元の資金に余裕があるなら、頭金を入れて審査対象になる金額を抑える方法もあります。
自社リースを行なっているサービスを選ぶ
どうしても審査落ちを避けたいなら、自社リースを行っているカーリース会社を選ぶのもいいかもしれません。自車リースとは信販会社を通さず、その会社の独自基準で審査を行うリースです。
信販会社を通さないため信用情報を照会しないケースも多く、過去に金融事故を起こしているブラックの状態でも現在の支払能力によっては審査に通過する可能性があります。また、年収や雇用形態に厳しい基準がなく、現在の支払能力を重視した独自の審査基準が採用されているため、一般的なリースよりも審査に通りやすい傾向があるといえるでしょう。
ただし、利用できる車種が限られたり、料金が割高になったりすることもあるため慎重に検討することをおすすめします。
借入状況を整理できる場合はしておく
クレジットカードの利用残高や小額の借入があれば、可能な範囲で返済しておきましょう。すぐには完済できない高額のローンも、できる範囲で繰り上げ返済して借入残高を減らすことで、リース審査に通る可能性を高めることができます。
また、審査申込の前には、新規の借入は避けましょう。
家族名義で申し込む
自分の名義で審査に通らない可能性が高い場合、家族の名義でカーリースを申し込む方法があります。定期収入があり信用情報も問題がない家族なら、審査に通る可能性が高まるでしょう。
カーリースを家族名義で申し込む際の重要なポイントは、名義貸しを避けることです。名義貸しとは、契約者とは異なる人物がメインで車を使用する状態を指し、違法行為にあたる可能性があります。例を挙げると、親が契約者であるのに子供が主に車を利用するケースは名義貸しに該当するため、注意が必要です。
名義貸しとならないためには、親がメインで車を使用することを前提に、親名義でリース契約を結ぶ必要があります。親名義の車を、同居の子供がサブ的に使用するのは問題ありません。
まとめ
カーリースの審査に落ちる理由はさまざまありますが、主な要因としては信用情報や年収、収入の安定性が挙げられます。審査に落ちた場合、そのまま何の対処もせずに再度申し込んでも通過できる可能性は低いです。落ちる原因を特定しできるだけの対策を行い、審査のハードルを下げてから再チャレンジすることをおすすめします。