自動車を購入する際は税金がかかり、自動車税以外にも複数の種類があります。
購入時にかかるものだけでなく、車を保有し続けている間は定期的に支払わなければならない税金もあり、金額も排気量や車重などによって変わってきます。
車種によっては、数年間乗り続けると中古車を買えるだけの税金を支払う可能性もあり、決して馬鹿にならないコストです。
この記事では、欲しい車のランニングコストが気になる方向けに、車の購入・維持にかかる各種税金について解説します。
車にかかる税金は4種類
車にかかる税金の種類は、以下にご紹介する4種類となっています。
自動車税、軽自動車税
自動車税と軽自動車税は、車を保有している人が毎年支払う税金で、毎年4月1日時点の所有者が支払うものです。
自動車税に関しては、タイミングによって月割りで支払うケースもありますが、軽自動車に関してはそのような仕組みはなく、4月1日時点の保有者が全額支払うルールとなっています。
なお、2019年以降に購入した場合の自動車税・軽自動車税は以下の通りです。
自動車重量税
自動車重量税とは、車を購入したタイミング、車検のタイミングで生じる税金です。
普通自動車、軽自動車それぞれの支払額は、次のようなルールで決まります。
<普通自動車>
<軽自動車>
環境性能割
環境性能割とは、すでに廃止されている「自動車取得税」に該当するもので、都道府県に納める地方税の一種です。
自動車による二酸化炭素の排出のほか、道路の損傷、交通事故、公害・騒音といった社会的コストを鑑み、車の燃費性能等を考慮して課税される性質の税金です。
また、環境性能割は、新車・中古車を問わず取得時にかかる税金の一つです。
普通自動車・軽自動車ともに、環境性能に応じて非課税・減税の対象となり、特に環境性能が高いとされる電気自動車・プラグインハイブリッド車などは非課税となります。
消費税
自動車を購入する場合は、他の各種商品・サービスと同様、10%の税率の消費税がかかります。
本体価格はもちろん、ナビ・フロアマット・ETC車載器といったオプションも消費税の対象となります。
税金を試算してみる!
車を購入・保有する際にかかる税金が分かったら、次は車によってどのくらいの税金がかかるのか、実際に計算してみることをおすすめします。
ランドクルーザープラドを購入した場合
ランドクルーザープラドは、残念ながらトヨタ車の中ではエコカー減税の対象外となるため、非課税・減税の恩恵を受けることができません。
仮に、ランドクルーザープラドの「TZ-G」グレード(2021年6月発売)を購入した場合、各種税金は以下の通り試算できます。
なお、こちらはオプション等の購入分は考慮されていないため、オプションを付けることでさらに金額が変動する可能性があります。
プリウスを購入した場合
トヨタのプリウスは、数あるトヨタのラインナップの中でも、排出ガス性能・燃費性能に優れるタイプの車です。
仮に、プリウスZプラグインハイブリッド車を購入した場合、各種税金は以下の通り試算できます。
エコカーのプリウス、しかもプラグインハイブリッドということもあり、自動車重量税も環境性能割も非課税となっています。
単純に考えれば、これら2種類の税金だけでも、ランドクルーザープラドの「TZ-G」と比較して20万円弱の節税が実現できることになります。
また、自動車税に関しては、購入の翌年度にかかる税金が「グリーン化特例」の対象となり、概ね75%(約27,000円)の減税が見込めます。
エコカー減税とは?
先程の試算では、プリウスZプラグインハイブリッドを購入した場合、自動車重量税を非課税として試算しました。
これらのうち、自動車重量税が非課税になったのは「エコカー減税」によるものです。
エコカー減税とは、排出ガス・燃費性能に優れた車への買い替えを促す目的で設けられた、自動車重量税の税制優遇措置です。
乗用車に関しては、電気自動車や燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車などが免税となっています。
ハイブリッド車を含むガソリン車等も、排出ガス・燃費性能に応じて、一定の割合で減税されます。
古い車は自動車税が高くなる
自動車重量税が、新車からの経過年数に応じて高くなることは先述した通りですが、新車登録から一定の年数が経過した場合、自動車税も高くなってしまいます。
具体的には、新車登録から13年を超えた段階で、古い車は自動車税が約15%の上乗せとなります。
軽自動車に関しても、新車登録してから13年経過すると自動車税が上乗せされますが、パーセンテージが約20%になる点に注意が必要です。
ちなみにディーゼル車の場合、新車登録から11年を超えた段階で約15%の上乗せになります。
まとめ
新しく自動車を購入すると、自動車税以外にも様々な税金がかかります。
車としては魅力的でも、一定の環境性能に達していない車はそれだけ税金がかかり、金額も馬鹿になりません。
燃費性能等に優れていても、同じ車に乗り続けていると、自動車税や自動車重量税の金額が高くなるおそれがあります。
購入時の諸費用や、購入後のランニングコストをできるだけ安く済ませたいと考えているなら、環境性能に優れた車を選び、定期的に乗り換えるのが無難かもしれません。