自動車税・軽自動車税を支払わなければならない人は、原則として毎年“4月1日”の時点で自動車を所有している人です。
例外的に、車を購入したタイミングで一定額を支払うケースもあるものの、基本的にはこのルールが適用されます。
納税にあたって必要となる書類は、自動車税・軽自動車税ともに自宅まで送付されるのが一般的ですが、何らかの理由で届かないこともあるため注意が必要です。
この記事では、自動車税・軽自動車税の納付書(納税通知書)が届くタイミングや、届かない場合の対処法について解説します。
自動車税の納付書は5月に届く
自動車税の納付書(納税通知書)は、通常の場合「5月上旬」に納税者のもとへ届きます。自動車税は都道府県から、軽自動車税は市区町村から、原則として車検証に記載された住所に納税通知書が届くよう送付されます。
自動車税・軽自動車税の納付期限は、多くの都道府県・市区町村で5月31日となっています。また、5月31日が土日にあたる場合は、次の月曜日に納付期限が延期されます。
ただし、青森県・秋田県に関しては、県の条例により6月30日が納付期限となっており、6月上旬に納付書が発送されます。
さらにややこしいのが、青森県・秋田県の市町村であっても、軽自動車税の納付は5月31日までに設定されているケースがあることです。
いずれの場合であっても、納付書が届いてから納付期限まであまり時間がないため、納付書が届いたら必ず納期を確認して、期限内までに納付するようにしましょう。
自動車税の納付書が届かない場合
自動車税の納付書(納税通知書)が自宅に届かない場合、次のような原因が考えられます。
納付書が届かない原因
5月になっても自動車税の納付書が自宅に届かない場合、考えられる主な原因としては、車検証に記載されている住所が変更されてないケースがあげられます。
例えば、車を購入してから「過去1~2年以内」に引越しをして、住民票の転居手続きを行っただけの状況だと、車検証の情報は更新されませんから、以前住んでいた住所に納付書が届いている可能性があるのです。
対処法
自動車税の納付書が5月(6月)上旬になっても自宅に届かなかったら、まずは車検証を確認して、記載されている住所がどうなっているか確認しましょう。
その結果、車検証の住所変更が済んでいないことが分かった場合は、住所変更の手続きを進めなければなりません。
納付書を受け取るためには、自動車税を納めなければならない人は都道府県の税事務所に、軽自動車の場合は市区町村の役所の税務課に連絡を入れて、取り急ぎ住所を変更した旨を伝えましょう。
その上で、運輸支局・軽自動車検査協会まで足を運び、車検証の住所変更を正式な形で行います。
自動車税の納付書を無くした場合
納付書(納税証明書)が自宅にない場合、そもそも自宅に届いていなかったのではなく、届いていたのに何らかの理由で紛失してしまったケースも考えられます。
紛失した可能性が高いと分かったら、自動車税は都道府県の税事務所に、軽自動車税は市区町村の役所の税務課に連絡して、再送してもらうようお願いします。
その際、再送に必要な本人確認が必要になるため、車検証も手元に置いておくとスムーズです。納付期限まで時間がない場合は、税事務所・税務課の窓口で直接納付する方法もあります。
自動車税を滞納してしまった場合
自動車税を滞納してしまうと、支払うまでの間、次のようなデメリットを覚悟しなければなりません。
延滞金が発生する
自動車税・軽自動車税の支払いが遅れると、本来支払うべき税額に加えて延滞金が発生します。
延滞税は“納付期限の翌日から納税した日までの日数”によって算出され、延滞金が1,000円を超えた段階で支払義務が生じ、本来の自動車税の税額に加えて延滞金を納めなければなりません。
なお、延滞金の加算率は以下の通りです。
・納期限の翌日から1ヶ月間:2.4%
・納期限の翌日から2ヶ月目以降:8.7%
車検を受けられない
車検を受ける際に、ディーラー・工場などで、スタッフから「自動車税・軽自動車税を支払ったかどうか」について確認を受けたことを覚えている方も多いのではないでしょうか。
実は、自動車税の支払いを滞納していると、車検が受けられなくなってしまうのです。
車検切れの車で公道を走ると、その時点で道路運送車両法違反となり、30日間の免許停止処分・6点の違反点数加算というペナルティを受けることになります。
加えて、6ヶ月以上の懲役または30万円以下の罰金も科せられることから、きちんと車検を受けるためにも自動車税は必ず支払いましょう。
滞納後の納付方法
自動車税を支払い忘れ、滞納してしまったとしても、早めに気付いて納税すれば問題ありません。滞納を放置していると督促状が届くため、気付いた段階ですぐ支払うことが大切です。
納付書には納付期限のほかに「取扱期限」が記載されており、その期限内であればコンビニエンスストアでの納付・クレジットカード納付ができるケースがほとんどです。
万一、取扱期限が切れてしまった場合は、納付書の再発行を税事務所などにお願いしたり、直接窓口で納付したりすることになります。
まとめ
自動車税・軽自動車税の納付書は、通常5月上旬に届き、納付期限は5月31日頃となっています。青森県・秋田県での自動車税に関しては6月上旬に納付書が届き、自動車税の納付期限は6月30日頃です。
納付書が届かない場合は車検証の住所を確認し、変更が必要であれば手続きを行いましょう。納付書を紛失した場合は、税事務所などで再発行を依頼できます。
自動車税・軽自動車税を滞納すると延滞金が発生し、納税するまでは車検も受けられません。滞納に気付いたら、速やかに納付しましょう。