
「クルマを手放したいけれど、まだローンが残っている」そんな状況で売却を迷っていませんか?
実は、ローン中のクルマでも適切な手続きを踏めば売却は可能です。ただし、所有権の確認や残債の精算など、通常のクルマ売却とは異なる注意点があるため、事前準備がとても重要になります。
この記事では、ローン中のクルマの売却方法や流れ、必要な手続き、残債がある場合の対応方法まで、わかりやすく解説します。
クルマの買い替えやローン返済を見直したい方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
ローン返済中の車は売却できない?
クルマをローンで購入していると、完済するまで売却できないと思う方が多くいます。しかし実際は、ローン返済中でもクルマは売却できます。その理由は以下の2つです。
- ローン中の車も「名義変更」で売却可能
- 車が自分名義であれば制限なく売却できる
ローン中の車も「名義変更」で売却可能
ローンで車を購入すると、所有者はクレジット会社や販売店になるケースが一般的です。このため、「所有者が自分でない=売却できない」と誤解されがちですが、正しい手順を踏めばローン中でも売却は可能です。
まず、車検証上の所有者を確認し、ローン会社に連絡して名義変更に必要な条件を確認します。完済済みであればすぐに名義変更が可能ですが、ローン返済中の場合は残債の一括返済が必要になります。返済後、完済証明書が発行され、それを基に所有権解除の手続きを進めます。
必要書類をローン会社に提出し、所有者名義を使用者に変更した後、車の売却が可能となります。ただし、査定額がローン残債を下回る場合は差額を自己負担する必要があるため、資金計画も重要です。また、所有権解除には通常1〜2週間かかることもあるので、売却スケジュールには余裕を持ちましょう。
車が自分名義であれば制限なく売却できる
カーディーラーでローンを組むと、そのほとんどがローン会社や自動車販売店が所有者になっています。しかし銀行系のマイカーローンで車を購入した場合、所有者も購入者自身になるケースが多く、自由に車を売却できます。これは銀行が物品を担保に取らず、単に融資を行う形のためです。
その代わり、銀行ローンは審査が厳しく、収入や勤務状況のチェックも細かく行われます。審査に通過すれば、車の名義が自分になるため売却制限はありませんが、ローン途中で売却した場合、ローン残債は必ず返済する必要がある点に注意しましょう。
ローン返済中の車の売却前に確認すること
ローン返済中のクルマの売却には、事前に以下の2つの確認事項があります。
- 車の名義
- 残債
車の名義
ローン返済中にクルマを売りたい場合は、売却前に車検証上で所有者が誰になっているか確認します。
車検証には、所有者欄と使用者欄がありますが、2023年1月4日から車検証の電子化がスタートしており、それ以降の車検証には所有者欄が無くなっています。そこで、所有者を確認するには、車検証閲覧アプリを使用します。
使い方はとても簡単で、電子車検証閲覧サイトにアクセスすると、アプリを読み込むQRコードが出てきます。このQRコードは、利用しているデバイスの種類により「Microsoft Store」「App Store」「Google Play」のいずれかに遷移するので、後は指示に従いインストールすれば完了です。
インスト―ル後、車検証券面右下にあるセキュリティーコードを入力し、右端のICタグを読み取ると、所有者が表示されます。
2023年1月以前の車検証であれば、券面に所有者欄があるのでそれを確認すればクルマの名義が誰なのかわかります。
残債
ローンを組んでいて売ろうと思った時、支払いを続けているなら残債が残っています。ローン会社に問い合わせると、ローンの残債を教えてもらえます。
残債の確認は、売却金額でローンの残債を埋められるか確認するため重要です。仮にローンの残債が売却金額に届かなければ、残りを自腹で払うか他の手段で精算するか考えなければなりません。
残債が1万円でも残っていると売却手続きは完了できません。
売却資金が入る前に名義変更できる理由
ローンの残債があり、売却金額がローンの残債を上回れば売却資金が手元になくても売ることは可能です。それは、すでに買取店の査定額が残債を上回っているので、完済のめどが立っていると解釈され、売却手続きに移れるためです。
クルマの売却は、買取店や自動車ディーラーに相談します。そこで買取額が残債を上回ると、買取店では即名義変更手続きに移れます。というのも、買取店がローン完済を代行し、その後名義変更も代行するためです。
つまり、買取店は購入金額をクルマの持ち主に渡すのではなく、直接ローン会社に支払うことで名義変更できるからです。
そして、残債が売却金額を下回ると手元に売却資金が戻ってきます。例えば、残債が100万円で買取額が150万円なら、100万円はローンの残債に充当され、残りの50万円は売り主に戻ってきます。
ローン返済中の車の売却の流れ
- 1. 査定(売却額が残債を超えるか確認)
- 2. 完済資金の工面
- 3. 売却手続き
- 4. 名義変更手続き・ローンの完済(買取店で代行)
- 5. 入金
1. 査定(売却額が残債を超えるか確認)
クルマを売却する際には、買取と下取りのどちらの場合でも、必ず査定が行われます。まずはこの査定を受けて、クルマの売却額がいくらになるのかを把握することが重要です。この売却金額がローンの残債を上回るかどうかによって、その後の手続きが大きく変わってきます。
査定の結果、売却額がローン残債を超えていれば、そのままスムーズに売却手続きへ進むことが可能です。売却後のローン完済や名義変更についても、買取業者に一任すれば手続きを代行してくれる場合が多いでしょう。
一方で、査定額がローン残債を下回った場合は、そのまま売却することはできません。まずは、売却額で足りない差額をどう補うか、資金の調達方法を検討する必要があります。
2. 完済資金の工面
売却金額が残債を上回っている方には該当しませんが、反対に売却金額がローン残債を下回っている場合には、不足分をどう工面するか考える必要があります。
完済資金の準備とは、ローン残債から売却額を差し引いた不足分を、どのように捻出するか決めることです。主な方法として、以下の3つが挙げられます。
- 差額分を自己資金で支払う
- 差額分のローンを新たに組む
- 差額分を次の車のローンに上乗せする
まず、自己資金で支払うケースでは、十分な貯蓄があれば可能です。ただし、その貯蓄が本来どの目的で確保されていたかを考慮し、無理のない範囲での活用を検討しましょう。
次に、新たなローンを組む方法としては、使途が自由な個人向けのフリーローンや、銀行系の低金利カードローンなどを活用して資金調達が可能です。
さらに、次のクルマのローンに残債を組み込む方法もありますが、これは売却と購入の両方を手がけるカーショップでないと難しい場合があります。欲しいクルマを決めた上で現在のクルマを査定し、残債から査定額を引いた差額と新車価格を合算してローンを申し込みます。
ただし、2つのローンを利用する案は必ず審査に通るとは限らず、審査結果次第では利用できないこともあります。したがって、最終的には買取業者や販売店と相談しながら慎重に判断することが重要です。
3. 売却手続き
ローン残債をすべて完済できる見込みが立ったら、いよいよクルマの売却手続きへ進めます。この段階では、売却に関する一連の作業を買取業者に任せるケースが一般的です。
普通自動車で所有者が自分名義の場合、売却時に必要な書類は、印鑑証明書と実印などの基本的な書類で済みます。しかし、車検証上の所有者がローン会社やディーラーである場合には、名義変更に関する手続きが煩雑になります。
もちろん、これらの手続きを自分で行うことも可能ですが、慣れていないと手続きや書類のやりとりに時間がかかったり、不備が生じたりする可能性もあります。そのため、多少の費用がかかっても、所有権解除や名義変更をスムーズに進めてもらえるよう、買取店にすべて任せるほうが安心です。
買取業者はこれらの手続きを代行する経験が豊富で、所有者がローン会社である場合の手続きにも慣れています。売却後のトラブルを避けるためにも、書類や手続きに不安があるなら、信頼できる業者に依頼するのが賢明と言えるでしょう。
4. 名義変更手続き・ローンの完済(買取店で代行)
名義変更の手続きは、基本的に買取業者が代行してくれるため、売却する側が複雑な作業を行う必要はほとんどありません。ローンが残っている場合でも、所有権の解除手続きまで一括で対応してくれるケースが多く、書類を揃えて渡すだけで手続きが進みます。
通常、買取業者やディーラーでは名義変更に関する手数料が発生しますが、「査定無料」とうたっていても、その費用は査定額から差し引かれていることが一般的です。つまり、実質的には名義変更費用は買取価格に含まれていると考えてよいでしょう。
名義変更を自分で行う場合でも、印紙代(500円)、車庫証明の取得費用(2,500円程度)、ナンバープレートの変更費用(約2,000円)などで、合計5,000円程度の費用がかかります。軽自動車の場合はナンバープレート代が主な費用になります。
これに加えて業者に依頼すれば、手数料として6,000円〜2万円程度が加算されることもあります。ただし、買取業者によっては、名義変更費用・ローン完済手続き・所有権解除のすべてを査定額に含めて処理してくれる場合もあり、トータルのコストが抑えられることもあります。
手間と時間を省き、スムーズに売却を進めるためにも、こうしたサービスの有無を事前に確認しておくと安心です。
5. 入金
クルマを査定に出し、売却金額がローン残債を上回っていれば、差額分は売却主であるあなたに支払われます。この入金額は自由に使えるため、次のクルマの購入資金に充てることも可能です。
さらに、売却と同時にクルマを購入する予定がある場合は、同じ店舗で購入することで交渉が有利になることもあります。たとえば、購入を前提とした売却であれば、通常よりも高い査定額を提示してくれる店舗も存在します。そのため、売却金額と次のクルマの購入価格をセットで考えるのがポイントです。
ただし注意点もあります。例えば、買取金額が120万円で、残債が50万円あるとします。この場合、70万円が売主に支払われますが、これは店舗での次のクルマ購入が前提となっている価格の可能性があります。
もし購入をキャンセルすると、一気に査定額が下がることがあります。たとえば買取額が100万円まで下がった場合、差額は50万円となり、入金額もその分少なくなってしまいます。
このように、売却と購入を同時に行うことで得られるメリットは大きい一方で、条件次第では入金額が変動することもあります。あらかじめその点を確認し、納得したうえで売却手続きを進めましょう。
オーバーローンの場合の車の売却方法
クルマの売却金額が、カーローンの残債より低いことをオーバーローンと言いますが、その場合でも以下の3つができるならクルマの売却は可能です。
- 1.自分で差額残債を工面する
- 2.別のローンに借り換える
- 3.おまとめローンにする(新しい車のローンに上乗せする)
1.自分で差額残債を工面する
ローン残債が売却金額を上回っている場合、その差額を自分の預貯金などから用意する方法がもっともシンプルです。余計な契約や手続きが不要なため、資金に余裕がある方にとっては、スムーズにクルマを売却する選択肢となります。
自己資金で不足分を補う最大のメリットは、買取店との売却手続きが迅速に進む点です。また、ローンを延滞することなく完済することで、信用情報にも良い影響を与え、今後のローン審査にもプラスに働きます。
ただし、預金を取り崩すことで、急な出費に備える資金が減ってしまうリスクもあります。また、貯金を残債の返済に使うことによって、将来の投資や運用機会を逃すことになる可能性もあります。たとえば、ローン金利よりも高い利回りで運用している資産がある場合、その資金を切り崩すのは得策とは言えません。
自己資金での対応は非常にシンプルで確実ですが、資金繰りや今後のライフプランへの影響も含めて、慎重に判断することが大切です。売却の際には、事前にしっかりとシミュレーションをしておくと安心です。
2.別のローンに借り換える
残債の差額を支払うために、新たにローンを組んで資金を調達する方法もあります。これは理論上は可能ですが、実際には信用情報や現在の借入状況によって制限を受けることもあります。
たとえば、すでに他のローンやクレジットカードの利用履歴がある場合、新たな借り入れとして信用情報に記録され、審査に通りにくくなる可能性もあります。
また、直近でローンを組んでいたり、複数の借り入れがあると、返済能力に不安があると判断されることもあります。
とはいえ、最近では金利の低いフリーローン商品も多く、新たなローンの方が月々の返済額が軽減されるケースもあります。しかし注意すべきは、事務手数料や印紙代、そして元のローンの繰上げ返済に伴う手数料など、目に見えないコストが加算される点です。
差額を借り換えで対応できるとしても、総返済額や手数料をしっかりと確認し、納得できる条件で借りることが重要です。ローン会社や銀行と相談し、メリットとデメリットを比較したうえで決定しましょう。
3.おまとめローンにする(新しい車のローンに上乗せする)
差額残債を新たなクルマのローンに上乗せして一括で借り入れる「おまとめローン」は、手元に現金がなくても利用できるため、すぐに次の車が必要な場合には非常に便利な選択肢です。
この方法では、売却と新車購入を同時に行えるカーショップで手続きが可能なケースが多く、名義変更やローン調整もスムーズに進められます。残債と新車価格を合算してローン申請するだけなので、別々のローンを管理する必要もありません。
さらに、このローン方式ならば、今乗っている車のローン残債をどう処理するかを深く考えず、次の車選びに集中できる点もメリットのひとつです。
しかしながら、旧ローンの残債にも新ローンの金利が適用されるため、利息負担は確実に増加します。また、借入総額が多くなることで月々の返済額も増え、審査が厳しくなる点にも注意が必要です。
理想的には、クルマの売却でローンを完済し、その差額を資金に回して次の車を購入するのがベストです。しかし、それが難しい場合は、おまとめローンの活用も一案として検討する価値があります。
ローン返済中の車は査定額に影響する?
ローンが残っている状態でクルマを売却しようとする際、「ローン返済中だと査定額が下がるのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、実際にはローンの有無は査定額に一切影響しません。
クルマの査定額は、車両本体の状態や年式、走行距離、修復歴、装備の充実度、人気の有無といったクルマそのものの価値に基づいて算出されます。そのため、ローンが残っていても、クルマの性能や見た目、需要などが評価の中心となります。
つまり、ローンの有無は単なる所有権の扱いに関わるだけであり、買取価格や市場価値には直接影響しないのです。もちろん、名義変更や所有権解除といった手続きが必要にはなりますが、それらは査定とは別の話です。
ローン中だからといって売却を諦める必要はありません。まずはクルマの状態を正しく評価してもらい、査定額を知ることが第一歩です。
そのうえで、残債の有無や完済方法について買取業者と相談すれば、スムーズに売却が進められます。
まとめ
ローン中のクルマは売却可能です。実際に多くの方がローン返済中でもクルマを売却しています。ただし、ローン中のクルマを売却するには「所有権留保」をどうするか考える必要があります。
まずは、査定額と残債の差額を確認するのが第一歩です。買取専門店やカーディーラーでは、残債精算のサポートをしています。
買取店には、ローン中でもOKと明記されている業者もあるので、ローン中で売却希望なら、まずはサポート体制が万全な業者選びから始めましょう。
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