車を公道で走らせるために定期的に受ける必要がある「車検」。いざ愛車をお店に預けようとしたときに、「トランクや後部座席に荷物を載せたままでも大丈夫なのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?
仕事で使う道具や、趣味のゴルフバッグ、キャンプ用品などを普段から車内に載せっぱなしにしている方は多いです。
結論から言うと、車検を受ける際は、私物や荷物は「原則としてすべて下ろしておく」のが基本です。
手元に荷物がある状態のまま車検に出してしまうと、思わぬトラブルの原因になったり、最悪の場合は検査に合格できなくなったりするリスクもあります。
この記事では、車検時に荷物を載せたままでいるデメリットや、下ろすべきもの、そのままでいいものの見分け方、どうしても下ろせないときの対応方法について紹介します。
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目次
車検時は車の荷物を下ろすべき?載せたままでも大丈夫?
車検の手続きを控えて「少しの荷物なら、わざわざ家の中に運び出すのも面倒だし、載せたまま持って行ってもいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
基本的には、衣服や傘などの生活用品であっても、個人の持ち物は事前にすべて下ろしておくことが推奨されています。
車検の検査そのものは、荷物が載った状態でも受け付けること自体は可能です。しかし、お店のスタッフが車検場へ車を移動させたり、整備のために車内を扱ったりする際、大きな荷物があると作業に支障が出てしまいます。
お互いに気持ちよくスムーズな車検を終えるためにも、事前の準備として車内をクリーンな状態にしておくのがベストです。
車検時に荷物を下ろさなければいけない3つの理由
わざわざ車内の荷物を片付けるのは手間に感じられますが、これには安全面や法律面、トラブル防止といった重要な3つの理由が存在します。
具体的な理由は以下の通りです。
・車の重量が変わることで検査に影響が出るため
・車台番号の確認やスペアタイヤの点検ができないため
・荷物の破損や紛失によるトラブルを防ぐため
それぞれの理由について、なぜ必要なのかを詳しく見ていきましょう。
車の重量が変わることで検査に影響が出るため
車検の検査項目の中には、車の重量バランスや姿勢が正しく保たれていることを前提とした精密なテストがいくつも存在します。
トランクにゴルフバッグや大量の工具といった重い荷物(重量物)が載ったままだと、思わぬ部分に影響が出てしまいます。
光軸検査やブレーキ検査で不合格になるリスク
重い荷物によって車の後ろ側が沈み込み、前側が浮き上がった姿勢になると、ヘッドライトの光が本来よりも上を向いてしまいます。
これにより、ライトの向きを測る光軸検査で不合格になる原因になります。また、車重のバランスが崩れることでブレーキの効き具合が正しく計測できなくなる落とし穴もあります。
自動車重量税の区分が上がってしまうリスク
車検場で車全体の重さを測る「計量器」に乗った際、積載されている荷物が重すぎると、車検証の車両重量の基準をオーバーしてしまうことがあります。
一定のラインを超えると「自動車重量税」の税額区分が上がってしまい、本来よりも法定費用が高くなってしまう実質的な経済的損害のリスクがあるため注意が必要です。
車台番号の確認やスペアタイヤの点検ができないため
車検の際には、法律に基づいて車の同一性を確かめるための確認作業や、万が一のトラブルに備えた備品の点検が義務付けられています。
車台番号(刻印)が荷物で隠れてしまう
車検では、その車が本当に書類と一致しているかどうかを確かめるため、車体に直接刻印されている「車台番号」を検査官が目視で確認します。
車台番号は後部座席の足元や、トランクの床下に刻印されているケースが多く、その場所に荷物が山積みになっていると確認作業ができません。
スペアタイヤやロックナットが見つからない
トランクの床下に収納されているスペアタイヤの空気圧や状態を点検する際にも、荷物が邪魔になってしまいます。
また、タイヤだけでなく、アルミホイールの「盗難防止用ロックナットのソケット」が荷物に埋もれて見つからないと、タイヤの脱着を伴うブレーキまわりの点検そのものがストップしてしまう原因になります。
荷物の破損や紛失によるトラブルを防ぐため
車検中、車は整備リフトで高く持ち上げられたり、検査のために激しく振動するテスターの上に載せられたりします。
もし車内に割れ物や不安定な荷物が載っていると、作業の衝撃で荷物が倒れて破損してしまう危険性があります。
振動による荷物の破損や紛失のトラブル
リヤリフトでの昇降やスピードメーター検査時の激しい振動により、車内の私物が落下して壊れてしまうリスクを避ける必要があります。
スタッフによる荷物移動の手間が発生した場合のリスク
店舗によっては、作業スペースを確保するためにスタッフが車内の荷物を一度すべて外へ下ろして作業することもあります。
しかし、その「荷物移動の手間」によって余計な作業時間が発生し、基本料金とは別に「室内清掃・荷物移動工賃」が追加で請求されるケースもあるため、ユーザー自身の負担を増やさないためにも事前の運び出しが賢明です。
車検時に下ろす荷物・載せたままでいい荷物
車内の片付けを始める際、「これは下ろすべき?そのままでいい?」と迷ってしまうアイテムのために、分かりやすい基準をまとめました。
車検当日までに、以下のリストを参考に車内を確認してみましょう。
下ろすべき荷物
車検時にトラブルの原因となりやすい、必ず車外へ出しておくべきアイテムは以下の通りです。
・貴重品や重量のある趣味の道具
・仕事用の資材や割れ物・精密機器
貴重品や重量のある趣味の道具
現金、カード類、財布などの貴金属や貴重品全般、およびゴルフバッグ、キャンプ道具、アウトドア用品などが該当します。
特に貴重品は、防犯上の理由からどの店舗でも必ず下ろすように案内されます。また、重量のある趣味の道具は、先述の通り検査の数値に直接影響を及ぼすため、事前の運び出しが必要です。
工作用の資材や割れ物・精密機器
仕事で使用する重い工具箱や資材、液体類(ウォッシャー液の予備やオイル缶、飲料ボトルなど)、割れ物や壊れやすい精密機器も下ろす対象です。
これらは車内の安全確保だけでなく、液漏れや破損による愛車のシートの汚れを防ぐためにも、事前に下ろしておく必要があります。
載せたままでも問題ない荷物
一方で、車の設備の一部とみなされるものや、安全確保に必要な以下のアイテムは、載せたまま車検に出して構いません。
・チャイルドシートや車載工具
・発煙筒や少量の洗車用具
チャイルドシートや車載工具
チャイルドシート(ジュニアシート)や、車載工具、スペアタイヤ(またはパンク修理キット)が該当します。チャイルドシートは、基本的には載せたままで問題ありません。
ただし、シートの真下に車台番号の刻印がある車種の場合や、シートベルトの動作確認を行う際に、検査官が一時的に取り外したり動かしたりすることがある点だけ頭に入れておきましょう。
発煙筒や少量の洗車用具
発煙筒(有効期限内のもの)や、洗車用具(バケツやクロスなど少量のもの)もそのままで大丈夫です。
特に発煙筒は、非常信号用具として車載されていることが法律で義務付けられている項目であるため、検査官が確認しやすい位置にそのまま備え付けておく必要があります。
どうしても荷物が下ろせない場合の対処方法
「仕事用の車両なので、毎日使用する大量の工具やハシゴを下ろす保管場所がない」「マンションの上の階まで重い荷物を何度も往復して運ぶのが物理的に難しい」という事情を抱えている方も少なくありません。
どうしても荷物を載せたまま車検を受けざるを得ない場合は、下記のような事前の適切なアプローチと車内での配慮によって、リスクを最小限に抑えることが可能です。
・依頼予定の店舗への事前相談と調整
・点検作業を妨げないための車内レイアウトの工夫
・重量や姿勢の変化に対する店舗側での事前対策
依頼予定の店舗への事前相談と調整
荷物を積載したまま車検を通すための最も重要なステップは、車を持ち込む前の段階でお店側と緊密にコミュニケーションを取っておくことです。
予約を入れる際に「どうしても下ろせない重い荷物が載っている」という旨と、おおよその重量を事前に伝えておきましょう。
お店側もそれをあらかじめ把握していれば、作業スケジュールに余裕を持たせたり、検査時の重量バランスを考慮した事前の段取りを組んだりすることが可能になります。
事前の連絡を怠り、当日になっていきなり荷物満載の状態で車を持ち込んでしまうと、店舗側のテスターの仕様や安全基準によっては、その場での作業を断られてしまうリスクがあります。お互いのスムーズな取引のためにも、事前の相談と合意が何より大切です。
点検作業を妨げないための車内レイアウトの工夫
どうしても下ろせない荷物であっても、車内への積み方を少し工夫するだけで、検査官や整備士の作業効率は格段に向上します。
車検時に目視での確認が必須となる「車台番号」の刻印位置(後部座席の足元やトランクの床下など)の周辺だけは、あらかじめ荷物を移動させて完全に露出させておましょう。この一工夫があるだけで、整備士が荷物を動かす手間を省くことができます。
また、トランク床下のスペアタイヤ収納部や、ホイールを取り外すための「盗難防止用ロックナットのソケット」が保管されている場所も、荷物で埋もれないように配置を整理しておきます。必要な工具類を助手席などの分かりやすい場所にまとめて置いておくのも親切な対応です。
重量や姿勢の変化に対する店舗側での事前対策
重い荷物を載せたまま検査ラインを通過させるには、店舗側のプロの技術による事前の微調整や、事前のチェックが不可欠となります。
荷物の重さによって車の後ろ側が沈み込み、ヘッドライトの光軸が上を向いてしまう特性に対し、あらかじめ自社工場内のテスターを用いて光軸を下向きに補正してもらうよう依頼します。
これにより、本番の検査ラインで光軸不良による不合格をもらうリスクを大幅に減らすことができます。
さらに、車検を依頼する店舗、あるいはユーザー車検であれば自身で、本番直前に車検場の近くにある「予備検査場(テスター屋)」へ車を持ち込む方法も有効です。
本番と全く同じ測定器を使い、荷物が載った状態のままその場でミリ単位の正確な調整を行ってくれるため、一発合格の可能性が非常に高くなります。
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まとめ
車検時の荷物は、安全で正確な検査を行うため、そして大切な私物の破損や紛失を防ぐためにも、「原則すべて下ろす」のが正しい手順です。
トランクの奥に眠っているゴルフバッグや趣味の道具など、この機会に一度車内を整理してみることで、車が軽くなって燃費が向上するという嬉しいメリットも生まれます。
直前になって慌てて荷物を運び出すことのないよう、車検の予約日が近づいたら計画的に車内を片付け、お世話になっているお店や「cars CARE」を賢く活用して、安心感のあるスムーズな車検手続きを進めましょう。
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