車のローンが残っている場合売却は可能なのか?売却する方法を解説

売却
  • 投稿日:2023/10/17
  • 更新日:2023/10/17
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「車を買い替えたいけど、ローンが残っている場合の売却は可能?」

このように疑問に思われる方は、多いのではないでしょうか。実は、ローンが残っていても、車の売却が可能なケースが大半です。しかし、車検証の名義や、車の価値(査定額)によって、手続きの流れが異なります。

そこで、この記事では、ローンが残っている状態での、車の売却について解説します。売却時のローン返済や、名義変更の手順についても説明しますので、ローンが残ったままでも車を売却したいと考えている方は必見です。

ローンが残っている場合、売却できるのか?

何らかの事情で車を売却したい場合、ローンが残っていても買取を申し込むことはほとんどの場合、可能です。ただし、注意すべき点と必要な手続きがあります。

まずは車検証を確認

ローンが残っている車を売却したい場合には、まずは車検証で車の名義を確認しましょう。自分が車の所有者でない場合、自由に売却することはできません。

車の所有者が自分名義の場合、ローン残債があっても基本的には好きなタイミングで買取に出すことが可能です。

ローン会社の名前になっている場合

車検証の名義がローン会社などになっている場合、そのままでは車の売却はできません。ディーラーや中古車販売店から車を購入する際にオートローンなどを利用すると、ローンの完済まで所有者がローン会社となります。

これは契約上の理由で、ローン会社が購入代金を負担したため所有権がローン会社になっており、完済まで所有権が購入者に移ることはありません。

自動車ローンの残高が残っている車を売却する場合には、ローン会社の名義から自分の名義に変更する手続きを行う必要があります。

ローンの契約内容も確認

ほとんどの車のローンでは、返済中でも売却することが可能です。ただし、銀行系のカーローンの一部などでは、売却を禁止している場合もありますので、注意が必要です。車を売却したい場合は、契約書に「完済前売却の禁止」の項目がないかを確認しましょう。もし契約書に該当の項目がある場合、ローンが完済されるまで車を売却することはできません。

名義がローン会社になっている場合の売却方法

ローンを組んでいる車を売却する際には、まず車の名義を自分の名前に変更する必要があります。そして、自分の名義に変更するためには、ローンの残金をすべて返済しなければなりません。

以下では、名義変更するための手続きについて詳しく説明します。

ローンを返済して名義変更をする必要がある

車をローンで購入した場合、車の名義は通常はローン会社になります。その場合、まずローンの残債を一括返済しなければ、名義変更をしてもらえません。ローンが完済された後に初めて、名義変更手続きが可能になります。

ローンの完済には多くの資金が必要と思われがちですが、実際には買取額を利用して返済する方法もあります。この方法を利用すれば、実質的な負担額はおさえて車を売却することが可能です。ローン残金50万円で、車の買取価格80万円などであれば、実質負担なしで売却することができます。

ひとまず査定を受ける

まずは車の買取査定を受けてみましょう。査定を受ける場合には、買取業者に「名義が自分ではないこと」と「ローンが残っていること」を伝えておきましょう。車買取店は、このようなケースにも対応経験があるため、事情を伝えておけばアドバイスをもらえ、手続きもスムーズに行えます。

業者が査定額を算出した後、提示される査定額とローン残債を比べ、売却金額でローンを返済できるかどうかの確認を行います。売却金額でローンを返済することができれば問題ありません。その場合、車の名義変更手続きに進みます。

しかし、売却金額がローン残高を満たしていない場合は、ローンを完済する見込みが立たない限り、手続きを先に進めることはできませんので別途検討が必要です。

査定額がローン残債よりも高い場合

査定額がローン残債よりも高い場合には、問題なく車の残金を返済して売却手続きに進めます。例えば、ローンの残りの支払額が50万円で買取査定金額が80万円であれば、買取金額80万円のうち50万円を、ローン残債に充当することで車を売却できます。売却した金額は、基本的に返済に充てる必要があるので、注意が必要です。

買取業者が代わりに、ローン会社への一括返済手続きまで行ってくれる場合もあるので、確認してみましょう。

査定額がローン残債よりも低い場合

車の査定額がローン残債よりも低いけれど、車を売却したいときには、以下の3つの方法があります。それぞれの方法について説明します。

査定額とローン残債の差額を用意する

まず、査定額とローン残債の差額を、現金で用意する方法があります。貯金などから現金を用意できれば、手続きもスムーズに行えます。現金でローン残債を一括で完済できれば、余計な手続きも発生せず、すぐに名義変更の手続きをスタートできます。

ローン残債を返済するためのローンを組む

次に考えられる方法は、ローン残債を返済するための新たなローンを組むことです。現金が用意できないケースでは、新たなローンを組むしかありません。ひと手間かかり、ローンの借り換えのようなものになります。車の買取業者は、このようなケースにも慣れていますので、提携ローンなどがないか相談してみるのも一つの方法です。

新しい車のローンとローン残債を合算する「オーバーローン」を利用

また、新しい車の購入を検討する場合は、「オーバーローン」という方法もあります。これは、新しい車のローンと現在の車のローン残債を合算することで、両方の残債を一つのローンでまとめる方法です。これにより、現在の車を売却する際のローン残債を一括返済できます。ただし、一般的なオートローンよりも審査が厳しくなるケースがあるので、注意が必要です。

車の名義変更手続きに必要な書類

車のローンが完済された後は、車検証の名義変更が可能になります。名義変更の手続きは自分でも行えますが、手間がかかり面倒なため、買取業者に依頼することが一般的です。

買取業者へ依頼するケースと、自分で行うケースの、名義変更の必要書類は以下のようになります。自分で名義変更する場合には、都道府県や状況に応じて異なることがありますので、事前に管轄運輸支局へ確認してから手続きにいきましょう。

■買取業者に名義変更を依頼する場合

・車検証
・自賠責保険証
・自動車税納税証明書
・リサイクル券
・印鑑登録証明書(ローン会社分・新所有者分)
・譲渡証明書(ローン会社分)
・委任状(新所有者分)
・所有権解除書依頼書または委任状など(ローン会社分)

■自分で名義変更する場合に追加で必要な書類

・申請書(第1号様式)
・手数料納付書
・自動車税申告書
・その他(都道府県や状況による)

名義変更にかかる費用

名義変更の手続きをする際には、移転登録の手数料として500円がかかります。また、普通自動車の名義変更において車庫証明書が必要な場合は、2,000円程度の費用も必要です。ナンバープレートの変更がある場合には、別途で1,500円程度の費用が必要となりますのでご留意ください。

■名義変更にかかる費用

●移転登録の手数料(印紙代):500円
●車庫証明書の取得費用(必要な場合):2,000円程度
●ナンバープレート代(必要な場合):1,500円程度

買取業者に依頼する場合の手数料

買取業者に車を売却する際には、煩雑な書類の用意や手続きを代行してもらうことができます。名義変更の手続きの代行も買取業者に依頼でき、トラブルを減らし、スムーズな手続きが可能です。運輸支局は平日しか開いていないため、自分で手続きするのが難しい方にとっては、代行を依頼できるのは非常に便利です。

ただし、代行手続きは無料ではなく、5,000円〜30,000円程度の費用が発生します。料金は、業者によって違いますので、事前に確認しておきましょう。

名義変更の手順

名義変更の手続きは、車の所有者の住所を管轄する運輸支局で行います。前述のように、運輸支局は平日の決まった時間しか受付してもらえませんので、ご注意ください。名義変更の手続きの流れは、以下のようになります。

ステップ1:申請用紙を記入

申請に必要な書類は、陸運支局にて入手し、必要事項を記入します。書き方は掲示されている見本を参考にしてください。記入が終わったら、漏れや誤りがないか確認しましょう。

ステップ2:印紙を購入

運輸支局内の印紙販売窓口で、移転登録手数料に相当する金額の印紙を購入します。購入した印紙は、手数料納付書に貼り付けて提出します。

ステップ3:書類提出、車検証の交付

書類を提出し、新しい車検証の交付を受けます。申請用紙や手数料納付書などの書類一式を運輸支局窓口に提出し、書類に不備がなければ、新しい車検証が交付されるまで待機することになります。名前が呼ばれて新しい車検証が手渡された際には、記載間違いや漏れなどがないかを確認しましょう。

ステップ4:自動車税の申告

運輸支局に隣接する自動車税事務所などで、自動車税申告書を作成し、税金の申告を行います。新しい車検証と一緒に提出した後、提示される自動車税を納めれば、税金の支払いは終わりで、名義変更手続きは完了となります。

まとめ

ローンの残った車を売りたい場合には、まずは車検証で名義人を確認しましょう。車の所有者が自分になっていれば自由に売ることができます。しかし、所有者がローン会社の場合は、借入れを完済して名義変更をする必要があります。

車の名義がローン会社になっている場合は、借入残金の返済や名義変更など様々な手続きがありますので、買取業者に相談してサポートしてもらうと便利です。ローンが残った車の売却についての流れを把握しておき、スムーズに手続きできるようにしておきましょう。

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