ローンが残っている車を売るには?必要手続きと注意点について

売却
  • 更新日:2026/09/11
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「車を買い替えたいけれど、ローンの残高が残っている状態でも売れるのかな…」とお悩みではないでしょうか。

ローン返済中の車であっても問題なく売却することは可能です。ただし、売却に向けた具体的な手続きの流れは、「車検証に記載されている所有者名義」と、「車の売却金額(査定額)とローン残債のどちらが高いか」という2つの条件によって大きく異なります。

特に注意が必要なのが、査定額がローンの残高を下回ってしまう「オーバーローン」のケースです。この場合の対処法や事前の準備を知らずに査定へ出してしまうと、「完済資金を用意できず手続きが途中でストップしてしまった」「予定していた乗り換え計画が崩れてしまった」といった事態に陥る恐れがあります。

この記事では、名義確認方法をはじめ、査定額が残債を下回った場合の賢い処理方法、売却完了までの具体的なステップ、そしてローン中の車を少しでも高く売るためのコツまで分かりやすく解説します。余計なトラブルを避け、スムーズに車を手放したい方はぜひ参考にしてください。

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ローンが残っている車は売却できるのか?

何らかの事情で車を売却したい場合、ローンが残っていても買取を申し込むことはほとんどの場合、可能です。ただし、注意すべき点と必要な手続きがあります。

ローン中の車を手放す際、まず一番最初に把握しておくべきなのが「自分名義か、ローン会社名義か」という所有権の問題です。なぜ名義の確認が最優先なのか、その理由と確認手順をわかりやすく解説します。

名義が自分名義なら自由に売却可能

ローンが残っている車を売却したい場合には、まずは車検証で車の名義を確認しましょう。

車の所有者が自分名義の場合、ローン残債があっても基本的には好きなタイミングで買取に出すことが可能です。

一方で車検証の名義がローン会社などになっている場合、そのままでは車の売却はできません。ディーラーや中古車販売店から車を購入する際にオートローンなどを利用すると、ローンの完済まで所有者がローン会社となります。

これは契約上の理由で、ローン会社が購入代金を負担したため所有権がローン会社になっており、完済まで所有権が購入者に移ることはありません。

自動車ローンの残高が残っている車を売却する場合には、ローン会社の名義から自分の名義に変更する手続きを行う必要があります。

電子車検証(2023年以降)で所有者を確認する方法

2023年1月以降に発行された「電子車検証(A6サイズ)」は必要最小限の項目のみが記載されており、券面上で所有者名(所有者の氏名・住所)を直接確認することができません。

所有者が誰になっているかを確認したい場合は、以下のいずれかの方法で確認する必要があります。

自動車検査証記録事項(紙)を確認する

電子車検証の交付時に一緒に渡される「自動車検査証記録事項」という紙の書類には、従来の車検証と同様に所有者欄が記載されています。

「車検証閲覧アプリ」で確認する

スマートフォンに国土交通省の「車検証閲覧アプリ」をダウンロードし、電子車検証に埋め込まれているICチップを読み取ることで、アプリ画面上で所有者情報を閲覧・確認できます。

他者名義でもローンを完済できれば売却可能

車をローンで購入した場合、車の名義は通常はローン会社になります。この場合、ローンの残債を一括返済できれば車の名義を自分名義にできます。

ローンの完済には多くの資金が必要と思われがちですが、実際には買取額を利用して返済する方法もあります。この方法を利用すれば、実質的な負担額はおさえて車を売却することが可能です。ローン残金50万円で、車の買取価格80万円などであれば、実質負担なしで売却することができます。

一方、ローンが完済できなければ名義を自分に戻すことはできないので、売却資金でローン完済できる目処がたたなければ、追加で自腹を切るなどして補う必要があります。

車のローンの残債処理方法

ローンが残っている状態で車を売却するなら、ローンの完済が前提になります。ローンの残債を完済する方法としては、以下が挙げられます。

  • 売却資金で完済する
  • 追い金を払って完済する(売却資金で完済できない場合)
  • 別のローンに組み替える
  • 乗り換え先の車のローンに上乗せする

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

売却資金で完済する

車の売却額がローンの残債を上回るときに、活用できる方法です。車の売却で得た資金をそのままローン返済に充てるため、新たな自己負担額はありません。

このケースでは買取業者がローン会社へ直接返済や各種手続きをしてくれるケースが多く、所有権の解除から名義変更までスムーズに進められます。

追い金を払って完済する(売却資金で完済できない場合)

査定額が残債に届かない場合は、差額を自己資金で補う必要があります。たとえば、残債が80万円で査定額が60万円の場合、20万円を追加で支払えば完済可能です。現金で追い金を用意できるなら、そのまま所有権解除の手続きに進めます。

ただしまとまった資金を準備する必要があるため、貯蓄や家計への影響も考慮したうえで判断することが大切です。

別のローンに組み替える

手元の資金で差額を用意できない場合は、新たなローンに借り換える方法があります。金融機関や買取店が提携するローンを新たに利用し、前のローンの残債はまとめて返済します。

ただし、この方法は返済期間が延びるため総支払額が増える可能性があります。また、新規ローンの審査が必要となるため、収入や信用状況によっては希望どおりに借り換えできない場合もある点に注意しましょう。

乗り換え先の車のローンに上乗せする

新しい車への買い替えを同時に検討している場合は、残債を次の車のローンに組み込む方法もあります。いわゆる「オーバーローン」や「おまとめローン」と呼ばれるもので、現在の車のローン残高と新しい車の購入費用を一本化して返済していきます。

この方法なら追加の現金を用意する必要がなく、スムーズに買い替えが可能です。その一方で借入額が大きくなりがちで毎月の返済額や利息負担が増える傾向があるため、長期的な返済計画をしっかり立てることが大切になってくるでしょう。

ローンが残っている車を売る前に確認すること

ローン中の車でも売却は可能ですが、スムーズに手続きするためには事前の確認が欠かせません。

特に重要なのが「名義」と「ローン残債」の2点です。この2つを把握しておくことで、売却時に慌てることなく、最適な対応が取れるようになります。まずは、自分の車の現状を正しく確認しておきましょう。

1.車の名義

ローンを利用して車を購入した場合、名義が自分ではなく「ローン会社(信販会社)」や「ディーラー」になっているケースがあります。このような場合、車の所有権はまだ自分にないため、売却前に所有権の解除手続きが必要です。

車の名義は、車検証で確認することができます。ただし、2023年1月4日以降に発行された車検証(電子車検証)では、「所有者」の名前は紙面上には表示されていません。代わりにICチップに記録されており、専用のアプリや端末で読み取ることで確認できます。
※所有者情報を確認するには「車検証閲覧アプリ」(国交省提供)や、陸運支局などのIC読み取り端末をご利用ください。

一方、旧来の紙の車検証(2023年1月3日以前に発行されたもの)では、車検証の「所有者」欄にローン会社やディーラーの名前があれば、所有権が本人にないことがわかります。

このような場合、売却前にローンの完済と所有権の名義変更手続きが必要となります。

2.残債

次に確認すべきなのが「残りのローン金額(残債)」です。

売却をするには、ローンの残債をすべて完済することが条件となります。売却予定の車がいくらで売れるかを把握した上で、残債と比較することで、自己負担額の有無や手続きの流れが明確になります。

残債は、ローン会社に問い合わせるか、WEBサイトのマイページや明細書などで確認できます。もし売却額が残債を上回れば、そのまま差額を受け取ることが可能ですが、下回る場合は自己資金で不足分を支払って完済する必要があります。

ローン返済中の車を売却する流れ

ここからは、ローン返済中の車を売却する際の大まかな流れについて説明します。

1.査定(売却額が残債を超えるか確認)

まずは査定を受けましょう。そして、査定額がローン残債より高いか低いかにより動きが変わってきます。

A.査定額がローン残債よりも高い場合

査定額がローン残債よりも高い場合には、問題なく車の残金を返済して売却手続きに進めます。例えば、ローンの残りの支払額が50万円で買取査定金額が80万円であれば、買取金額80万円のうち50万円を、ローン残債に充当することで車を売却できます。売却した金額は、基本的に返済に充てる必要があるので、注意が必要です。

買取業者が代わりに、ローン会社への一括返済手続きまで行ってくれる場合もあるので、確認してみましょう。

B.査定額がローン残債よりも低い場合

一方で、査定額がローン残債を超えない場合は、下記に記すような対策が必要です。

a.自腹で残債を補う

まず、査定額とローン残債の差額を、現金で用意する方法があります。貯金などから現金を用意できれば、手続きもスムーズに行えます。現金でローン残債を一括で完済できれば、余計な手続きも発生せず、すぐに名義変更の手続きをスタートできます。

b.ローン残債を返済するためのローンを組む

次に考えられる方法は、ローン残債を返済するための新たなローンを組むことです。現金が用意できないケースでは、新たなローンを組むしかありません。ひと手間かかり、ローンの借り換えのようなものになります。車の買取業者は、このようなケースにも慣れていますので、提携ローンなどがないか相談してみるのも一つの方法です。

c.新しい車のローンとローン残債を合算する「おまとめローン」を利用

また、売却だけでなく新しい車の購入を検討する場合は、「おまとめローン」という方法もあります。これは、新しい車のローンと現在の車のローン残債を合算することで、両方の残債を一つのローンでまとめる方法です。これにより、現在の車を売却する際のローン残債を一括返済できます。ただし、一般的なオートローンよりも審査が厳しくなるケースがあるので、注意が必要です。

2.売却手続き

査定額と残債のバランスを確認し、なんらかの方法でローン完済できる目処が立つようであれば、次は売却の正式な手続きに進むことができます。

なお、ローン返済中の車であっても、売却の流れは一般的な中古車買取の流れと変わりません。売却の意思を固めたら、買取業者と契約内容を確認し、必要書類をそろえていきましょう。

ローンが残っている場合でも、買取店によっては所有権解除やローン残債の清算も含めて一括対応してくれることが多いため、実際の手続きは想像以上にスムーズです。契約内容や手数料の有無は事前に確認しておくと安心です。

3.名義変更手続き・ローンの完済(買取店で代行)

売却時には、所有権を移す手続き(名義変更)と、ローンの完済手続きが必要です。

ただし、こうした複雑な手続きは、ほとんどの場合買取店が代行してくれます。売却額でローンを一括返済するか、不足分を自己負担して完済するかに応じて、以下のような流れで進みます。

A.売却額でローン完済が可能な場合

買取店が売却代金をローン会社に直接支払い、所有権を解除。その後、名義変更を行います。

B.売却額が残債を下回る場合

不足分を自己負担で支払い、完済後に所有権を解除となります。

名義変更が完了すると、車は正式に買取店のものとなり、次のステップ(入金処理など)へと進んでいきます。

4.入金

名義変更やローンの完済手続きが完了すると、売却金額の入金が行われます。

ローンの残債を上回る金額で売却できた場合、その差額があなたの口座に振り込まれることになります。入金のタイミングは買取店によって異なりますが、早ければ当日〜数日以内に完了するのが一般的です。

一方、売却額が残債を下回った場合は、事前に自己負担で差額を支払う必要があるため、入金は発生しないケースもあります。その点も事前に確認しておくと安心です。

車の名義変更手続きに必要な書類

車のローンが完済された後は、車検証の名義変更が可能になります。名義変更の手続きは自分でも行えますが、手間がかかり面倒なため、買取業者に依頼することが一般的です。

買取業者へ依頼するケースと、自分で行うケースの、名義変更の必要書類は以下のようになります。自分で名義変更する場合には、都道府県や状況に応じて異なることがありますので、事前に管轄運輸支局へ確認してから手続きにいきましょう。

■買取業者に名義変更を依頼する場合

  • 車検証
  • 自賠責保険証
  • 自動車税納税証明書
  • リサイクル券
  • 印鑑登録証明書(ローン会社分・新所有者分)
  • 譲渡証明書(ローン会社分)
  • 委任状(新所有者分)
  • 所有権解除書依頼書または委任状など(ローン会社分)

■自分で名義変更する場合に追加で必要な書類

  • 申請書(第1号様式)
  • 手数料納付書
  • 自動車税申告書
  • その他(都道府県や状況による)

名義変更にかかる費用

名義変更の手続きをする際には、移転登録の手数料として500円がかかります。また、普通自動車の名義変更において車庫証明書が必要な場合は、2,000円程度の費用も必要です。ナンバープレートの変更がある場合には、別途で1,500円程度の費用が必要となりますのでご留意ください。

■名義変更にかかる費用

  • 移転登録の手数料(印紙代):500円
  • 車庫証明書の取得費用(必要な場合):2,000円程度
  • ナンバープレート代(必要な場合):1,500円程度

買取業者に依頼する場合の手数料

買取業者に車を売却する際には、煩雑な書類の用意や手続きを代行してもらうことができます。名義変更の手続きの代行も買取業者に依頼でき、トラブルを減らし、スムーズな手続きが可能です。運輸支局は平日しか開いていないため、自分で手続きするのが難しい方にとっては、代行を依頼できるのは非常に便利です。

ただし、代行手続きは無料ではなく、5,000円〜30,000円程度の費用が発生します。料金は、業者によって違いますので、事前に確認しておきましょう。

ローンが残っている車を高く売る方

査定額が数万円上がるだけで、ローンの自己負担額(手出し)を減らせたり、完済後に手元に残るプラスの資金を増やしたりできます。ローン中の車を少しでも高く売るための方法を紹介します。

AI査定や複数社の査定を活用して適正な相場を把握・比較する

ローン中の車を高く売るための第一歩は、「現在の自分の車の適正な買取相場」を正しく把握することです。相場を知らないまま1社だけの提示額で決めてしまうと、本来の価値より安く買い叩かれ、ローンの残債を消しきれなくなるリスクがあります。

手軽に正確な相場を知りたい場合は、「cars AI査定」などの便利なオンラインツールの活用がおすすめです。個人情報の入力不要・最短30秒でビッグデータに基づく最新の買取相場が把握できるため、査定前の基準づくりに最適です。

相場観を掴んだうえで、複数の買取業者で査定額を比較し競わせることで、ローン残債をしっかりカバーできる最高額を引き出しやすくなります。

中古車需要が高まる時期(1〜3月・9月)を狙う

中古車の需要が急増するタイミングに合わせて売却するのも有効な手段です。特に以下の時期は買取業者が在庫確保のために査定額を上げやすくなります。

1月〜3月は、 新生活(就職・進学・転勤)を控えた決算期で、1年の中で最も車が売れる時期です。

また7月〜9月は、 夏のボーナス商戦や秋の移動・転勤シーズンに向けた半期決算期になります。

急ぎで売却する必要がない場合は、この高値がつきやすいタイミングを狙って査定を受けるのがおすすめです。

純正パーツや取扱説明書・整備記録簿を揃えておく

査定時には、車本体だけでなく付属の書類やパーツを揃えておくことでプラス査定を狙えます。

メーカー純正パーツは、 社外品のナビやホイールに交換している場合でも、取り外した純正品があれば一緒に提出する(稀少価値が高いため)ことがおすすめです。

また、取扱説明書・定期点検整備記録簿(メンテナンスノート)は、これまで正しくメンテナンスされてきた証明になり、査定員の信頼度が上がります。

車内のニオイ(タバコ・ペット)や汚れを事前にケアしておく

査定員の第一印象を良くするために、車内の清掃や消臭を行っておくことも大切です。

特に「タバコ」や「ペット」のニオイは査定額が数万〜十数万円単位で大幅にダウンする原因になります。市販の消臭スプレーやスチーム消臭剤を使い、シートやマットを掃除機がけしておくことで、無駄な減額を防ぐことができます。

まとめ

ローンが残っている車の売却は、「名義の確認」と「残債と査定額のバランス」さえ把握できれば、決して難しいものではありません。

査定額が残債を上回れば手出しゼロで売却や買い替えが可能ですし、万が一査定額が下回ってしまった場合でも、追い金や乗り換え先のローンへの上乗せなど、状況に応じた解決策があります。また、名義変更や残債の一括返済といった複雑な手続きも、買取店に依頼すれば一括して代行してもらえるため安心です。

ローン中の車をスムーズかつ高く手放すための第一歩は、「現在の車の正確な価値」を知ることから始まります。

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