ローンが残っている車を売るには?必要手続きと注意点について

売却
  • 更新日:2025/07/29
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「車を買い替えたいけど、ローンが残っている場合の売却は可能?」

このように疑問に思われる方は、多いのではないでしょうか。実は、ローンが残っていても、車の売却が可能なケースが大半です。しかし、車検証の名義や、車の価値(査定額)によって、手続きの流れが異なります。

そこで、この記事では、ローンが残っている状態での、車の売却について解説します。売却時のローン返済や、名義変更の手順についても説明しますので、ローンが残ったままでも車を売却したいと考えている方は必見です。

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ローンが残っている場合、売却できるのか?

何らかの事情で車を売却したい場合、ローンが残っていても買取を申し込むことはほとんどの場合、可能です。ただし、注意すべき点と必要な手続きがあります。

名義が自分名義なら自由に売却可能

ローンが残っている車を売却したい場合には、まずは車検証で車の名義を確認しましょう。

車の所有者が自分名義の場合、ローン残債があっても基本的には好きなタイミングで買取に出すことが可能です。

一方で車検証の名義がローン会社などになっている場合、そのままでは車の売却はできません。ディーラーや中古車販売店から車を購入する際にオートローンなどを利用すると、ローンの完済まで所有者がローン会社となります。

これは契約上の理由で、ローン会社が購入代金を負担したため所有権がローン会社になっており、完済まで所有権が購入者に移ることはありません。

自動車ローンの残高が残っている車を売却する場合には、ローン会社の名義から自分の名義に変更する手続きを行う必要があります。

他社名義でもローン完済できれば売却可能

車をローンで購入した場合、車の名義は通常はローン会社になります。この場合、ローンの残債を一括返済できれば車の名義を自分名義にできます。

ローンの完済には多くの資金が必要と思われがちですが、実際には買取額を利用して返済する方法もあります。この方法を利用すれば、実質的な負担額はおさえて車を売却することが可能です。ローン残金50万円で、車の買取価格80万円などであれば、実質負担なしで売却することができます。

一方、ローンが完済できなければ名義を自分に戻すことはできないので、売却資金でローン完済できる目処がたたなければ、追加で自腹を切るなどして補う必要があります。

ローンが残っている車を売る前に確認すること

ローン中の車でも売却は可能ですが、スムーズに手続きするためには事前の確認が欠かせません。

特に重要なのが「名義」と「ローン残債」の2点です。この2つを把握しておくことで、売却時に慌てることなく、最適な対応が取れるようになります。まずは、自分の車の現状を正しく確認しておきましょう。

1.車の名義

ローンを利用して車を購入した場合、名義が自分ではなく「ローン会社(信販会社)」や「ディーラー」になっているケースがあります。このような場合、車の所有権はまだ自分にないため、売却前に所有権の解除手続きが必要です。

車の名義は、車検証で確認することができます。ただし、2023年1月4日以降に発行された車検証(電子車検証)では、「所有者」の名前は紙面上には表示されていません。代わりにICチップに記録されており、専用のアプリや端末で読み取ることで確認できます。
※所有者情報を確認するには「車検証閲覧アプリ」(国交省提供)や、陸運支局などのIC読み取り端末をご利用ください。

一方、旧来の紙の車検証(2023年1月3日以前に発行されたもの)では、車検証の「所有者」欄にローン会社やディーラーの名前があれば、所有権が本人にないことがわかります。

このような場合、売却前にローンの完済と所有権の名義変更手続きが必要となります。

2.残債

次に確認すべきなのが「残りのローン金額(残債)」です。

売却をするには、ローンの残債をすべて完済することが条件となります。売却予定の車がいくらで売れるかを把握した上で、残債と比較することで、自己負担額の有無や手続きの流れが明確になります。

残債は、ローン会社に問い合わせるか、WEBサイトのマイページや明細書などで確認できます。もし売却額が残債を上回れば、そのまま差額を受け取ることが可能ですが、下回る場合は自己資金で不足分を支払って完済する必要があります。

ローン返済中の車を売却する流れ

ここからは、ローン返済中の車を売却する際の大まかな流れについて説明します。

1.査定(売却額が残債を超えるか確認)

まずは査定を受けましょう。そして、査定額がローン残債より高いか低いかにより動きが変わってきます。

査定額がローン残債よりも高い場合

査定額がローン残債よりも高い場合には、問題なく車の残金を返済して売却手続きに進めます。例えば、ローンの残りの支払額が50万円で買取査定金額が80万円であれば、買取金額80万円のうち50万円を、ローン残債に充当することで車を売却できます。売却した金額は、基本的に返済に充てる必要があるので、注意が必要です。

買取業者が代わりに、ローン会社への一括返済手続きまで行ってくれる場合もあるので、確認してみましょう。

査定額がローン残債よりも低い場合

一方で、査定額がローン残債を超えない場合は、下記に記すような対策が必要です。

A.自腹で残債を補う

まず、査定額とローン残債の差額を、現金で用意する方法があります。貯金などから現金を用意できれば、手続きもスムーズに行えます。現金でローン残債を一括で完済できれば、余計な手続きも発生せず、すぐに名義変更の手続きをスタートできます。

B.ローン残債を返済するためのローンを組む

次に考えられる方法は、ローン残債を返済するための新たなローンを組むことです。現金が用意できないケースでは、新たなローンを組むしかありません。ひと手間かかり、ローンの借り換えのようなものになります。車の買取業者は、このようなケースにも慣れていますので、提携ローンなどがないか相談してみるのも一つの方法です。

C.新しい車のローンとローン残債を合算する「おまとめローン」を利用

また、売却だけでなく新しい車の購入を検討する場合は、「おまとめローン」という方法もあります。これは、新しい車のローンと現在の車のローン残債を合算することで、両方の残債を一つのローンでまとめる方法です。これにより、現在の車を売却する際のローン残債を一括返済できます。ただし、一般的なオートローンよりも審査が厳しくなるケースがあるので、注意が必要です。

2.売却手続き

査定額と残債のバランスを確認し、なんらかの方法でローン完済できる目処が立つようであれば、次は売却の正式な手続きに進むことができます。

なお、ローン返済中の車であっても、売却の流れは一般的な中古車買取の流れと変わりません。売却の意思を固めたら、買取業者と契約内容を確認し、必要書類をそろえていきましょう。

ローンが残っている場合でも、買取店によっては所有権解除やローン残債の清算も含めて一括対応してくれることが多いため、実際の手続きは想像以上にスムーズです。契約内容や手数料の有無は事前に確認しておくと安心です。

3.名義変更手続き・ローンの完済(買取店で代行)

売却時には、所有権を移す手続き(名義変更)と、ローンの完済手続きが必要です。

ただし、こうした複雑な手続きは、ほとんどの場合買取店が代行してくれます。売却額でローンを一括返済するか、不足分を自己負担して完済するかに応じて、以下のような流れで進みます。

・売却額でローン完済が可能な場合:

買取店が売却代金をローン会社に直接支払い、所有権を解除。その後、名義変更を行います。

・売却額が残債を下回る場合:

不足分を自己負担で支払い、完済後に所有権を解除となります。

名義変更が完了すると、車は正式に買取店のものとなり、次のステップ(入金処理など)へと進んでいきます。

4.入金

名義変更やローンの完済手続きが完了すると、売却金額の入金が行われます。

ローンの残債を上回る金額で売却できた場合、その差額があなたの口座に振り込まれることになります。入金のタイミングは買取店によって異なりますが、早ければ当日〜数日以内に完了するのが一般的です。

一方、売却額が残債を下回った場合は、事前に自己負担で差額を支払う必要があるため、入金は発生しないケースもあります。その点も事前に確認しておくと安心です。

車の名義変更手続きに必要な書類

車のローンが完済された後は、車検証の名義変更が可能になります。名義変更の手続きは自分でも行えますが、手間がかかり面倒なため、買取業者に依頼することが一般的です。

買取業者へ依頼するケースと、自分で行うケースの、名義変更の必要書類は以下のようになります。自分で名義変更する場合には、都道府県や状況に応じて異なることがありますので、事前に管轄運輸支局へ確認してから手続きにいきましょう。

■買取業者に名義変更を依頼する場合

・車検証
・自賠責保険証
・自動車税納税証明書
・リサイクル券
・印鑑登録証明書(ローン会社分・新所有者分)
・譲渡証明書(ローン会社分)
・委任状(新所有者分)
・所有権解除書依頼書または委任状など(ローン会社分)

■自分で名義変更する場合に追加で必要な書類

・申請書(第1号様式)
・手数料納付書
・自動車税申告書
・その他(都道府県や状況による)

名義変更にかかる費用

名義変更の手続きをする際には、移転登録の手数料として500円がかかります。また、普通自動車の名義変更において車庫証明書が必要な場合は、2,000円程度の費用も必要です。ナンバープレートの変更がある場合には、別途で1,500円程度の費用が必要となりますのでご留意ください。

■名義変更にかかる費用

●移転登録の手数料(印紙代):500円
●車庫証明書の取得費用(必要な場合):2,000円程度
●ナンバープレート代(必要な場合):1,500円程度

買取業者に依頼する場合の手数料

買取業者に車を売却する際には、煩雑な書類の用意や手続きを代行してもらうことができます。名義変更の手続きの代行も買取業者に依頼でき、トラブルを減らし、スムーズな手続きが可能です。運輸支局は平日しか開いていないため、自分で手続きするのが難しい方にとっては、代行を依頼できるのは非常に便利です。

ただし、代行手続きは無料ではなく、5,000円〜30,000円程度の費用が発生します。料金は、業者によって違いますので、事前に確認しておきましょう。

名義変更の手順

名義変更の手続きは、車の所有者の住所を管轄する運輸支局で行います。前述のように、運輸支局は平日の決まった時間しか受付してもらえませんので、ご注意ください。名義変更の手続きの流れは、以下のようになります。

ステップ1:申請用紙を記入

申請に必要な書類は、陸運支局にて入手し、必要事項を記入します。書き方は掲示されている見本を参考にしてください。記入が終わったら、漏れや誤りがないか確認しましょう。

ステップ2:印紙を購入

運輸支局内の印紙販売窓口で、移転登録手数料に相当する金額の印紙を購入します。購入した印紙は、手数料納付書に貼り付けて提出します。

ステップ3:書類提出、車検証の交付

書類を提出し、新しい車検証の交付を受けます。申請用紙や手数料納付書などの書類一式を運輸支局窓口に提出し、書類に不備がなければ、新しい車検証が交付されるまで待機することになります。名前が呼ばれて新しい車検証が手渡された際には、記載間違いや漏れなどがないかを確認しましょう。

ステップ4:自動車税の申告

運輸支局に隣接する自動車税事務所などで、自動車税申告書を作成し、税金の申告を行います。新しい車検証と一緒に提出した後、提示される自動車税を納めれば、税金の支払いは終わりで、名義変更手続きは完了となります。

ローンが残っている車を高く売る方

ローンが残っている車を少しでも高く売りたいなら、次のような点に注意しましょう。

複数社に査定を依頼する

1社だけに査定を依頼した場合、提示された価格が適正かどうか判断するのが難しいため、提示された金額よりも高く売れるチャンスを逃してしまう可能性があります。

査定依頼時は、少なくとも3~4社に査定を依頼して、比較検討できるようにしましょう。

車を売るタイミングも大切

中古車の需要が高まる時期は、新生活のシーズン(4月)が近づく1~3月・転勤や転職の時期(9月)が近い7~8月とされます。

業者側の心理として、できれば1~2月、7~8月に多くの車を仕入れたいと考えるため、せっかく車を売却するのであれば、その時期に合わせて少しでも売却価格を高くしたいところです。

車を綺麗にしておく

綺麗な車とそうでない車では、査定額に差がついてしまうため、車は普段からできるだけ綺麗な状態を保つことが大切です。

特に注意したいのが「ニオイ」で、タバコ・ペットなどのニオイが車に染み付いてしまうとなかなか取れないため、大幅に査定額が下がってしまうおそれがあります。

純正パーツを用意しておく

メーカー純正のオプションパーツは、新車時でなければ取り付けできないものがあり、稀少価値が高まる傾向にあります。

そのため、過去に純正パーツを付けていて社外品に付け替えた場合であっても、純正パーツは取っておくことをおすすめします。

まとめ

ローンの残った車を売りたい場合には、まずは車検証で名義人を確認しましょう。車の所有者が自分になっていれば自由に売ることができます。しかし、所有者がローン会社の場合は、借入れを完済して名義変更をする必要があります。

車の名義がローン会社になっている場合は、借入残金の返済や名義変更など様々な手続きがありますので、買取業者に相談してサポートしてもらうと便利です。ローンが残った車の売却についての流れを把握しておき、スムーズに手続きできるようにしておきましょう。

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著者情報

cars LIFE 編集部

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