ラグジュアリーブランドや金融の分野で、一貫してマーケティングキャリアを構築し、
2020年11月carsに入社。
現在は、マーケティングユニットのリーダーなど幅広く活躍中!
高校生のときは遊びまくって、ほとんど家に帰らない生活をしていました(笑)。 大学の附属高校なのに、内申点が悪すぎて内部進学ができないと言われ、母に泣かれたのを覚えています。ただ、幼少期からバドミントンを続けていて、高校生のとき「このままじゃ人生ダメになる」と一念発起。受験勉強と並行して社会人クラブに通い、腕を磨きました。
「世界で戦う!これでメシを食っていくんだ!」と、意気揚々とマレーシアに3ヵ月留学。腕に自信ありの私でしたが、ほかの選手と試合をしてみるとまったく勝てない…。挫折でしたね。なぜ勝てないか?を分析し、わかったことは『身体能力』ではなかった。『覚悟』が違うんです。多くは貧しい家庭の出で、家計を背負って選手人生に賭けているわけです。打ちひしがれて帰国しましたね。
はい。相手の考えを読み、ベストな対応策を常に考える癖がついたのはスポーツでの経験が活きていますね。「嫌な性格だな。」と自分でも思います(笑)。ただ、マーケティングの戦略やピープルマネジメントの根幹はそれだと思うので、大いに役立っています。加えて、謙虚さも学びました。
大学卒業後は、LVMHというフランスの高級消費財を扱うコングロマリット企業に入社しました。その後、GE(ゼネラルエレクトリック)で金融のマーケティングと、スタートアップ企業でのマーケティング組織の立ち上げやCMOを経て、carsへ入社しました。
実は、コンサルティングと大学の非常勤講師をしていたので、「機会があれば企業に転職すればいいか」くらいに考えていました。でも、以前所属していた企業で仲間だった松井(当社デザイナー)と話す機会があり、そこでMaaS事業に興味を持ったんです。
私は、Windows95発売の年に大学へ入学した世代です。まさに、アナログからデジタルへ移行する期間を成人として過ごし、仕事においてもマーケティングとして活用していかなければならない体験をしています。その意味で、”XaaS”時代の到来は当然という認識でした。ただ、MaaSについてはいくら調べても抽象的な概念ばかりで、ビジネスになっていませんでした。
抽象的なものを具体化し、具現化していくのがマーケティングの役割の一つですから、この得体の知れない、だけど、大きなビジネスや社会意義としての可能性を持ったMaaSという概念には興味をそそられましたね。
当時、当社はマーケティングのポジションを募集していませんでした。というより、マーケティングのチームなんてなかったんです。ですから、本部長の笹本と話す機会を持ってもらい、MaaSの不明点や自身の経験を踏まえて貢献できることを伝えました。そうしたら翌日に、社長と副社長に会って欲しいと言われまして。「他社はどこを受けていますか?」と聞かれ、「そもそも転職する気はなくて、良かったら考えようかなぁ…」というのが本音だったのですが、言えませんでした(笑)。結局、トントン拍子で入社が決まったんです。
carsブランドのマーケティング活動を統括しています。担当範囲は、エンドユーザー向けサービスの製品開発、デザイン、集客、ブランディングなど幅広いです。
統括だからといって、偉そうに構えていても仕方ないので、3つのことを心掛けています。
1つ目は、「スピード」。ゼロからイチの立ち上げフェーズであるcarsの事業は、優先順位の整理なんてしないで、片っ端から思いつくものは着手する!くらいの実行力が必要だと考えています。
2つ目は「初動のサポート」。ゼロスタートを楽しめる頼もしい仲間が集まってきていますが、いざ集団で決めていくときには自分と他のメンバーのアイディアが同じとは限らず、自信がなくなったり、最初の作業に手をつけられなかったりする場合もあります。そんなときは、私が具体的に指針を示すことにしています。
といっても、ホワイトボードに殴り書きしたり、パワポにイメージを描いたりとか、雑なものです(笑)。それを見て、仲間には「こんなんでいいんだ!」「難しく考え過ぎていた!」と思ってもらえれば良いかなと考えています。
3つ目は「働きがいを提供すること」。自分のチームでは、私自身も含め各メンバーに3ヶ月ごとのミッションを割り振っており、メンバー同士がお互いのミッションも閲覧できるようにしています。これにより、短距離で目指すゴールが可視化され、より達成感をもって取り組めるようになっていると考えます。
スタートアップ企業での経験ですね。幸いにも、私が携わった企業はユニコーン企業に成長したり上場を果たしたりしていますが、横のつながりでは倒産や解散という企業も見聞きしました。私個人の分析ですが、原因は2点に大別されます。一つは、大企業型の運営で意思決定が遅く、スピード感に欠けるパターン。もう一つは、自由な環境で取り組んでいたけど、ゴール期間が設定されていなく漫然と毎日を過ごしてしまったパターンです。どちらも共通しているのは、時間切れだったということです。スタートアップは自由な気風で働けるのが魅力ですが、自由であるということは反面、自らを律して突き進めないといけない。厳しい現実と対峙する必要があると考えます。
WeWorkにほぼ毎日通っています。経営層とのミーティングは認識のズレをなくしたいですし、会話量が重要です。そのため、今は対面にこだわっていますね。テレワーク推奨!の世の中ですが、今の状況では直接話すことが大事だと思っています。家にいるとサボる危険があるのも、出社している要因ですが(笑)。
ほかのメンバーから見たら私は働き過ぎかもしれませんが、そんなに苦に思っていません。cars事業はゼロから組み上げているので、どうにでも料理でき、その分やりがい満載です。義務感にとらわれてやっているわけではないので、気楽だとも言えます。24時間仕事をしているようなものですし、24時間遊んでいるようなものです。もちろん、メンバーには強要しません。働き方は自由であるべきなので、私の働き方も自由でありたい結果です(笑)。