「車検前に車を売ると、どのような影響があるの?」
「なるべく損をしないように、車を売却したい!」
そんな疑問や悩みをお持ちではありませんか。確かに、車を売るタイミングとして、車検前かそれとも車検後なのか、どちらがいいのか迷ってしまいますよね。
そこで、この記事では、車検前に車を売る際のメリット・デメリットや検討のポイント、そして注意点について詳しく解説します。
車検前に車を売るかどうか検討のポイント
車検を迎える前に車を売るのかどうかを判断するポイントは、大きく2つあります。まず、車検にどれだけの費用がかかるのかを把握しましょう。そして、車検を受ける前と受けた後で、査定額にどれくらいの差が出るのかを検討します。
車検費用はいくらかかるか
車検の費用には、さまざまな項目があります。こちらでは、重量が1.5tクラスの普通自動車をモデルに、主な項目と概算金額を紹介します。
検査費用 <約25,000円>
車検を受ける際の、基本的な費用です。
代行手数料 <約10,000円>
所有者に代わって、業者に車検の各種手続きをお願いする際の手数料です。
重量税 <24,600円>
車両の重量ごとに定められている税金です。車検の有効期間分をまとめて支払います。
自賠責保険料 <17,650円>
加入が義務付けられている、自賠責保険の加入料です。24ヶ月分を車検時に支払います。
印紙代 <1,200円>
新しい自動車検査証を発行する際にかかる手数料です。
修理費用 <修理箇所次第>
検査の結果、不具合がある箇所を修理する費用です。
車検前後で査定額に差はあるのか
車検が残っている月数が多いと、確かに査定額はプラスになります。
しかし、だからといって車検を受けてからすぐに売却しても、車検費用を取り戻せるだけのプラス査定にはなりづらいのが現状です。
車種のクラスによって異なりますが、仮に車検がフルに残っていても、査定額の上げ幅は数万円程度に留まります。
一方で、車検を受けると最低でも10万円前後の費用がかかるため、査定の上乗せ分を上回る可能性はほとんどありません。
車検前に売却するメリットと注意点
車検前に車を売却するメリットは、車検の費用を節約できることです。
車検にかかった費用は査定では取り戻せませんし、場合によっては部品の劣化で検査が不合格となり、修理しなければならないなど、想定外の費用が発生することもあります。
したがって、車検満了日が近い車であれば、車検前に売却した方がいいでしょう。
ただし、売却に時間がかかり過ぎると、車検が切れて車を運行できなくなり、人によっては移動手段が無くなってしまう恐れがありますので注意しましょう。
車検後に売却するデメリット
車検を受けた後に車を売却するデメリットは、大きな費用がかかってしまうことです。そして、車検の残月数が長いほど中古車市場の販売価格も高くなりますが、車検にかかった費用に見合っただけのプラスにはなりません。
車検費用は、業者に依頼すれば事前に見積りできますので、あらかじめいくらかかるのかを把握することは可能です。
しかし、見積もり時には分からなかった不具合が判明した場合は、思わぬ出費を強いられる恐れがあります。
車検前の売却検討は車検切れに注意
車検前に車の売却を検討する際は、車検切れに注意しましょう。納得のいく査定額を提示してくれる業者を見つけるには、時間が必要です。また、車検が切れても売却は可能ですが、公道を走れなくなりますので陸送費がかかります。
売却先検討は時間がかかる
車を売る業者を選ぶのは、想定している以上に時間がかかります。査定を依頼した業者が思ったような売却額を提示してくれなかった場合は、別の買取業者にも査定をお願いしなければなりません。
また、査定は現車のチェックが基本ですので、業者とスケジュールを合わせる必要もあります。売却先となる買取店は、余裕を持って選定しましょう。
車検切れの車の移動には費用がかかる
車検切れとなってしまった場合は、車を売却できたとしても陸送費がかかります。車検が切れた車は法律上、公道を走れませんので、査定を受ける際にレッカー費用が必要です。
車検の期間が余ったらもったいないからと、ギリギリまで乗りたいという気持ちは分かりますが、車検切れとなりかえって損を被ることにならないよう注意しましょう。
まとめ
今回は、車検前に車を売る際のメリット・デメリットや検討のポイント、注意点について解説しました。
車の売却前に車検を受けても、かかった費用を取り戻せるだけのプラス査定にはなりません。費用も節約できることから、車は車検が切れる前に売却するのがおすすめです。
また、売却先の業者選定には時間がかかりますので、車検切れには気をつけてください。車検が切れると車の移動に多額の費用が必要となるため、余裕を持って検討しましょう。