車を長くきれいに使うためにはとても重要な洗車。しかし、正しい洗車方法を完璧に理解していると自信を持って言える方は少ないのではないでしょうか。
洗車は車を綺麗にする作業である反面、間違った方法で洗車をしてしまうと、逆に車を痛めてしまうこともあります。具体的には、洗車傷と水垢、そしてコーティングへの影響を考えながら洗車を行いたいものです。
そこでこの記事では、みなさんが自信を持って洗車ができるよう、基本的なことから仕上がりクオリティを高めるコツまで広く解説します。
この記事を参考に、大切な車をご自身の手で自信を持って洗えるようになっていただけると嬉しいです。
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目次
洗車の正しいやり方とコツについて
まずは、洗車の基本的な工程に沿って、各所で意識したいポイントをまとめてみましたので、ご覧いただければと思います。これを理解するだけでも、洗車のクオリティはグッと上がるはずです。
洗車の大まかなステップは以下が基本となります。
- ボディを触って熱を確かめる
- 水で全体の汚れ流す
- バケツでシャンプーを泡立てる
- カーシャンプーで洗う
- 拭く
ステップ1:ボディを触って熱を確かめる
いきなり洗車作業を始める方も少なくないと思いますが、洗車を始める前の重要な工程が「ボディの熱の確認」です。
ボディがあまりにも熱すぎると、水滴やシャンプーの泡が作業中にすぐに乾いてしまい、水垢(イオンデポジット)や汚れの原因になってしまいます。
炎天下に車を長時間置いていた場合や、エンジンがまだ熱い場合などは少し時間を置くなどして、車のボディが冷めてから洗車を始めるようにしましょう。
・洗車はボディの熱が冷めてから行う
ステップ2:水で流す
次に、水だけでざっと汚れを落とします。
これもとても重要な工程で、いきなりシャンプー洗車でゴシゴシとボディを洗ってしまうと、ボディ表面の砂埃や鉄粉といった硬い粒子のゴミが、洗車傷をつける原因になってしまいます。
また、水で流す段階で大まかに汚れを落としておくと、この後の作業も行いやすくなるという意味もあります。
コツは「上→下」を意識すること。車体の上側から水流を流すと、重力に従ってホコリや泥が落ちやすくなります。
・洗車傷がつかないよう、ボディの砂埃や鉄粉を落とすことを意識する
・上→下の順に洗い流すと効率が良い
ステップ3:バケツでシャンプーを泡立てる
カーシャンプーは、バケツの中で泡立てるのが正しい使い方です。水とシャンプーの割合はシャンプー側に記載があると思うので、容量を守って使いましょう。
ちなみに、水をバケツに注ぐ際は、ホースの口を絞るなどし、強い勢いで注ぐと泡立ちが良くなります。泡立ちの良いシャンプーは汚れを浮かしやすいだけでなく、ボディへのダメージも軽減してくれます。
カーシャンプーはしっかりと泡立てることを意識してみましょう。
コーティング済みの車を洗う場合、カーシャンプーによってはせっかくのコーティングにダメージを与えてしまう可能性があるため、コーティング車にも使用できるカーシャンプーを使用するようにしましょう。
・カーシャンプーはバケツで泡立てる
・バケツの中に勢いよく水を注ぐと、シャンプーがしっかりと泡立つ。
ステップ4:カーシャンプーで洗う
いよいよカーシャンプーで洗う工程です。カーシャンプーによる洗いの工程は、大きくボディを洗う工程と、タイヤ周りを洗う工程で分けて考えます。
ちなみに、洗車は「上→下」を意識することが重要だということは先述のとおりですので、まずはボディから(できればルーフから)洗うのがセオリーです。
ボディの洗い方
カーシャンプーの泡立てが完了したらボディを洗っていきます。ここでのポイントは、できるだけたくさんの泡をスポンジに付け、車に載せていくイメージを持つことです。
泡が汚れを浮き上がらせてくれるので、力を入れてゴシゴシとこする必要はありません。
ボディ全体を洗い終わったらカーシャンプーを洗い流しましょう。ルーフ、ウィンドウ、ボンネットといったように上から下に流していくと、泡が残りにくいのでおすすめです。
特に、ドアノブやボンネットの隙間、サイドミラーやトランクの隙間などにすすぎ残しが発生しやすいので注意しましょう。
泡が残ってしまうと、せっかく洗車をしても跡が残りシミのようになってしまいます。泡を残さず、太陽光で泡が乾く前に洗い流すようにしてください。
タイヤ周りの洗い方
ボディを洗った後はタイヤ周りを洗いましょう。タイヤ周りは車体のなかでも一番汚れやすい部分です。正しい手順で汚れを落とすのが重要です。
タイヤ周りを洗う手順は以下の通りです。
- タイヤハウスの泥を落とす
- タイヤの泥・汚れをブラッシングで落とす
- ホイールを水とブラシで洗う
- カーシャンプーで洗う
- 水で洗い流しタオルで拭き上げる
- スプレー・コーティング剤を使用する
基本的にはボディと同様に、最初は水で大まかに汚れを落としていきます。ただしタイヤやホイールは汚れが付着しやすいので水だけではなくブラシも活用していきましょう。
ブラシを使う際に、硬すぎるタイプを選択するとホイールに細かいキズがついてしまう恐れがあります。特にアルミホイールはキズがつきやすいのでご注意ください。
ステップ5:拭く
ボディとタイヤ・ホイールをカーシャンプーで洗ってすすぎ終わったら、最後に車体を拭き上げていきます。
車体に水分が残っていると、跡になってしまい洗車をする意味が薄れてしまいます。
拭き上げのコツは、とにかく早く行い水分が蒸発するよりも早くタオルで水分を取ることです。
特に日差しが強く暑い日に洗車をした場合は、すすぎ終わった後すぐにボディの天井部分を拭きましょう。
拭く時にはマイクロファイバークロスを使用すると、水分を吸収しやすく車体にキズもつきません。
また、一定方向でクロスやタオルを動かすと拭き漏れを減らせます。
スポンジ同様にタイヤ・ホイールを拭いたタオルには泥や鉄粉汚れが付着しているため、拭き上げに使うタオルもボディ用とタイヤ・ホイール用で分けておきましょう。
・拭き上げは素早く行う(水滴が乾かないうちに拭き上げる)
・拭き上げタオルは繊維が細かく、吸水性が優れているものが向いている
洗車に必要な道具
これから洗車道具を揃える人向けに、最低限必要な道具を記載しますので、カーショップやホームセンター等で揃えてください。
ホース
ホースは車体の隅々にまで届く長さのものを選びましょう。また、水圧や水の出方を変えられるホースを選ぶと、効率よく洗車できます。
予算に余裕がある場合は、高圧洗浄機を購入するのもおすすめです。下回りの汚れを効率よく落とせるので便利です。
カーシャンプー
ボディに優しいカーシャンプーを使用すると、洗車時に細かいキズをつけてしまうのを避けられます。泡立ちが良いものを選ぶのがおすすめです。
注意点として、コーティングした車をカーシャンプーで洗う際には、必ずコーティング車にも使用できるカーシャンプーを選択してください。
また、シャンプーには「中性」「酸性」「アルカリ性」がありますが、普段使いのシャンプーは中性がお勧めです。酸性とアルカリ性はそれぞれ特別な用途があり、
- 酸性・・・イオンデポジット(水垢)を落としたい際に使うもの
- アルカリ性・・・油性水垢(ワックス汚れ等)を落としたい際に使うもの
となっています。日常の洗車は中性洗剤が良いでしょう。
カーショップやホームセンターで簡単に入手できますが、品揃えが多いです。ボディカラーに合わせた商品、コーティング車専用の商品などあるので、ご自身の車に合った商品を選ぶようにしましょう。
洗車スポンジ(2個)
洗車用スポンジには素材別にいくつか種類があります。好みや持っている車に合わせて使い分けてみましょう。迷ったらまずは定番であるウレタン製を購入してみるのが良いと思います。
ウレタン | 洗車用スポンジの定番。迷ったら持っておきたいオーソドックスな素材。 |
---|---|
セルロース | 保水力が高い。頻繁に水を足す必要がなくなる。吸水性にも優れ、拭き上げに使うことも可能。 |
ムートン | 羊の毛皮でキズがつきにくい。泡立ちがよく、ボディに優しい素材。ガラスコーティングしている車にも使える。 |
PVA(ポリビニルアルコール) | 吸水力が高いことに加え、対薬品性にも優れている。拭き上げ用に使うことも可能。 |
また、洗車スポンジは最低でも2個用意しましょう。2個以上用意しておくと、ボディ用とタイヤ・ホイール用で使い分けられるからです。
ボディとタイヤ・ホイールで同じスポンジを使用してしまうと、スポンジに付着した土や鉄粉などでボディにキズがついてしまうので、注意しましょう。
バケツ
洗車中にシャンプーが足りなくなるのを防ぐために10L以上のものを選びましょう。
また、洗車専用のバケツというものもあります。これは、バケツのそこに汚れだけを通すフィルターのようなもの(グリッドガード)が付いており、洗った後の汚れだけが底に沈むようにできています。
こうした専門グッズを使うと、洗車がより楽になるでしょう。
拭き上げ用クロス(2枚)
拭き上げ用クロスも洗車スポンジ同様に2枚以上用意しておきましょう。やはり、ボディとタイヤ・ホイールで使い分けなければ、ボディにキズがついてしまうからです。
なお、クロス選びのポイントは、繊維のキメの細かさと、吸水性です。
フェイスタオル等の一般的なタオルは、繊維が荒く、洗車傷の元となる典型的な原因です。
一方でマイクロファイバータオルは繊維が細かくボディに優しい上、吸水性にも優れています。
カーショップで売っている商品ですので、専用のタオルまたはクロスを持っておくと良いでしょう。
脚立
ボディの天井部分に手が届かない場合は脚立を用意しておきましょう。天井部分の拭き上げやスポンジ洗いの際に脚立があると便利です。
洗車の効率を高めるポイント
続いては、洗車効率を高めるためのポイントについてお伝えします。
洗いもすすぎも上→下を意識する
洗車傷予防や、汚れをしっかり落とすには洗車の順番も重要です。方針としては常に「上→下」を意識してください。
下から上の順でやってしまうと、せっかく洗った下の部分に上からの汚れがまた落ちてきてしまいます。「上→下」を意識し、効率よく洗車を行いましょう。
おすすめの洗う順番は以下の通りです。
- ホースで車全体を洗い流す
- ルーフ、ボディ
- 窓ガラス
- ボンネット
- トランク
- サイド
- バンパー
- タイヤ・ホイール
上記の流れで洗うと上から下に向かって車を洗えるため、すすぎ残しが減り、シミや跡が残りにくくなります。
細かい順番がわからなくなってしまった時には、「上から下に向かって洗っていく」と覚えておきましょう。
高圧洗浄機を利用する
高圧洗浄機は、その水圧の強さから、こすらずに汚れを落とすことも可能です。特に足回り等の、手が届きづらい部分を洗うのに重宝すると思います。
ただし、その水圧の強さが故に、ボディから近距離で放水したり、樹脂パーツ部分に放水するとダメージを与えてしまうこともあるので、注意しながら利用しましょう。
洗車傷や水垢対策として気を付けること
ここまで洗車の正しい工程と揃えるべき道具についてお伝えしてきましたが、知らず知らずのうちに洗車傷や水垢を発生させてしまわないよう、覚えておくべき点についてもまとめておきます。
洗車傷をつけないためには
まずは洗車傷をつけないために押さえておきたいポイントです。具体的には以下の通りとなります。
- 洗車前は必ずボディの汚れを落とす水洗いを行う
- シャンプーはしっかりバケツの中で泡立てる
- スポンジはボディ用とタイヤ周り用で使い分ける
- スポンジはこまめに洗う
- 拭上用タオル(クロス)は洗車専用のものを用意する
洗車前は必ずボディの汚れを落とす水洗いを行う
繰り返しになりますが、洗車はいきなりシャンプー洗車から始めず、洗車傷の原因となる、ボディについた砂埃や鉄粉を落とすことがとても重要です。
この工程を挟むことで洗車傷のリスクを低減できます。
また、水で汚れを大まかに落とすことで、シャンプー洗車の効率が良くなりますので、そうした意味でも必ず行うようにしましょう。
シャンプーはしっかりバケツの中で泡立てる
シャンプーをしっかり泡立てることは、ボディへのダメージを少なくすることに役立ちします。
洗車をやったことがない方は、どのように泡立てるかわからない方も多いと思いますが、バケツにシャンプーを入れ、その後にホースの口を絞ったりして勢いよく水を注ぐだけです。
バケツの中でしっかりと泡立ててから、シャンプー洗車に取り掛かるようにしましょう。
スポンジはボディ用とタイヤ周り用で使い分ける
基本的に、スポンジもクロスもボディ用とタイヤ周り用とでは使い分けを行います。
当然、タイヤ周りには砂など粒子の洗い汚れが付いており、それが付いたままスポンジでボディを擦ると、当然傷がついてしまいます。
このようなことを避けるためにも、ボディとタイヤ周り用とではスポンジを使い分けるようにしましょう。
スポンジはこまめに洗う
シャンプー洗車を進めていくと、思いの外スポンジは汚れを吸い取っています。中には洗車傷の原因となる汚れが付着している場合もあるので、スポンジはマメに洗いながら洗車を進めましょう。
拭上用タオル(クロス)は洗車専用のものを用意する
実は、拭き上げ時のタオルが洗車傷の原因となっているケースも少なくありません。フェイスタオルなど一般的なタオルは繊維が荒く、そのまま強く拭いてしまうと洗車傷をつけることがあります。
拭き上げ用のタオルとしては、マイクロファイバータオルが一般的で、キメが細かいだけでなく、給水性にも優れているため、ぴったりの素材です。
拭き上げは家庭にある一般のタオルで済まさず、必ず洗車専用のタオルを使うようにしましょう。
風の強い日は洗車を避ける
風の強い日は、洗車はできるだけ避けた方が良い日です。勘の良い方はお分かりになると思いますが、砂や鉄粉等が風で飛んできて、ボディに付着するためです。
こうした中で洗車を行うと、洗車傷がついてしまうことがあるので、できれば風は弱い日に洗車をしたいものです。
水垢をつけないためには
続いて、水垢をつけないために意識したいことです。具体的には以下の通りとなります。
- ボディが熱いうちは洗車を始めない
- 拭き上げは省かない
- 拭き上げは素早く行う
- 猛暑日は洗車しない
ボディが熱いうちは洗車を始めない
ボディが熱いまま洗車を始めると、水滴やシャンプーがすぐに乾いてしまいます。これはら水垢等の原因になるので、ボディを冷ましてから洗車を始めるようにしましょう。
拭き上げは省かない
これまで拭き上げを省いていた方もいらっしゃるかと思いますが、これでは洗車が水垢の原因になってしまいます。拭き上げは水垢を予防する重要な工程ですので、必ず行うようにしましょう。
拭き上げは素早く行う
拭き上げをモタモタしていると、その間に水分が蒸発し、ボディにミネラル分だけが残ってしまいます。拭き上げは素早く行うのが鉄則で、できるだ限りスムーズに行いましょう。
ちなみに、拭き上げ用のタオルはできるだけ大きなものを用意したり、数枚用意するとスムーズに作業を進められるかと思います。
猛暑日は洗車しない
風が強い日同様、猛暑日も洗車には向きません。繰り返しになりますが、水分やシャンプーが早く蒸発してしまうためです。
理想は曇りの日とは言われていますが、そううまくいかないことも多いと思うので、ボディが熱くならないような時間帯などに行うなど工夫してみてください。
洗車後はワックスやコーティングをした方がいい?
洗車の後はワックスやコーティングをした方が良いのか迷っている方も多いと思います。そこで、ワックスやコーティング初心者に向け、基礎知識的な部分からお話ししたいと思います。
ワックスやコーティングをかけるメリット
そもそも、ワックスやコーティングをかけるのは、主に以下のような効果が期待できるためです。
- 撥水効果で汚れがつきにくくなる
- 車に艶を出せる
撥水効果で汚れがつきにくくなる
ワックスやコーティングは、油やガラス、またはポリマー性の皮膜をボディ表面に作り、撥水効果を高めます。これにより、水滴は張り付かずにコロコロと流れていくようになります。
また、皮膜により汚れがつきにくくなるという効果も期待できます。
車に艶を出せる
また、車に艶を出せることもメリットです。皮膜が独特の質感を与えてくれ、見た目にも綺麗になります。
特にワックスは深い艶を与えてくれ、その独特な艶に魅了される方も多いです。
ワックスとコーティングの違い
では、ワックスとコーティングは何が違うのでしょうか?撥水効果や艶という面ではどちらも効果を期待できますが、以下のようなところで違ってきます。
つきやすい汚れが違う(有機汚れと無機汚れ)
ワックスとコーティングの違う点は付きやすい汚れの違いです。さらに正確にいうと、コーティングの中でもガラスコーティングとポリマーコーティングでも違います。
やや難しい話になりますが、無機物は無機物同士で、反対に有機物は有機物同士でくっつきやすいという性質を持っています。
- 主な無機質汚れ・・・水や雨に含まれるミネラル分など
- 主な有機汚れ・・・排気ガス、花粉、黄砂、鳥のフンなど
付きにくい汚れ | 付きやすい汚れ | |
---|---|---|
ワックス | 無機汚れ | 有機汚れ |
ガラスコーティング | 有機汚れ | 無機汚れ |
ポリマーコーティング | 無機汚れ | 有機汚れ |
この表のように、相性の悪い汚れがことなるのが、ワックスとコーティングの違いと言って良いでしょう。
持続時間はワックスがやや短い
ガラスコーティングはプロにお願いすることが多いと思いますが、KeePerなどの本格的なガラスコーティングは数年スパンで効果が持続します。
一方でワックスは数ヶ月が持続時間の目安で、その差は一目瞭然です。
ただし、自宅で手軽にできるポリマーコーティングも持続時間は数ヶ月とワックスとそれほど変わりません。
この辺はかかる費用に比例するように、効果持続時間も変わってきます。
ガラスコーティングとポリマーコーティングの違い
上の項で軽く触れましたが、コーティングにも無機系のガラスコーティングと、有機系のポリマーコーティングがあります。付きやすい汚れがそれぞれ違い、持続時間もガラスコーティングのほうが圧倒的に長いのは先述のとおりです。
そうなると「ガラスコーティングの方が良いのでは?」となりますが、やはり費用が高いのがネックです。プロに任せると10万円近くかかることも少なくないでしょう。
といって自宅でDIYで塗布しようとしても、難易度が高すぎます。すぐに固まるため、後戻りができません。
一方、ポリマーコーティングはスプレータイプなどもあり、初心者でも手軽にコーティングが行えます。費用も1,000円弱で買えるものもあり、手頃です。
予算があればガラスコーティングを行いたいところですが、全員がそういうわけにもいかないかと思いますので、ポリマーコーティングを利用することも立派な選択肢です。
ガラスコーティング | ポリマーコーティング | |
---|---|---|
性質 | 無機質 | 有機質 |
コーティング費用 | 高い | 安い |
持続時間 | 長い | 短い |
ワックスやコーティング施工後の注意点
ワックスやコーティング施工をした後の洗車はやや気遣いが必要です。大きくは「コーティングの劣化を早めないため」と「効果を過信しすぎないため」ということに分かれます。
具体的には以下を注意するようにしてください。
- 強く擦りすぎない
- 洗車機を使う際は「シャンプー洗車」で
- 定期的な洗車を心がける
強く擦りすぎない
ワックスやコーティングは皮膜ですので、強く擦りすぎると劣化を早めてしまいます。洗車の際はゴシゴシと擦らず、スポンジを滑らせるようなイメージで行うようにしましょう。
洗車機を使う際は「シャンプー洗車」で
時には洗車機を併用する方も少なくないと思います。その場合、洗車機のコースは「シャンプー洗車」で行うようにしましょう。
撥水コート付きのコースが心強く感じるかもしれませんが、コーティングの上にワックスや撥水コートをつけても、元のコーティングの効果が薄れてしまう可能性があります。
コーティング車は基本的にはシャンプー洗車を行うものなので、これは頭に入れておくと良いでしょう。
定期的な洗車を心がける
ワックスやコーティングの効果で確かに汚れは付きづらくなるかと思いますが、過信は禁物です。汚れの多くは放置するほど除去が難しくなります。
特に水垢(イオンデポジット)は時間経過とともにこびりつきが強くなり、最終的には研磨で取り除くしかなくなく状態も珍しくありません。一方で、発生から火が浅い時点で洗車をすれば簡単に落ちることがほとんどです。
このように、コーティングやワックスの効能を過信しすぎて定期的な洗車を怠ると、汚れが深刻な状態になる可能性がありますので、洗車は定期的に行いましょう。
手洗い洗車と洗車機はどちらがいい?
手洗い洗車と洗車機はどちらが車にとって良いのか、それぞれのメリットやデメリットを紹介していきます。
手洗い洗車のメリット
手洗い洗車は、車の隅々にまで気を配って作業できるのがメリットです。細かい汚れも落としやすく、キズなど車の状態も把握しながら作業できます。
手洗い洗車のデメリット
一方で手洗い洗車の場合は時間がかかります。自分で行う場合には洗車スペースが必要です。また、ガソリンスタンドに依頼する場合にはお金がかかります。
さらにガソリンスタンドなどで手洗い洗車をした場合、スタッフによって仕上がりの品質に差が生まれることもあります。
洗車機のメリット
洗車機のメリットは時間がかからず洗車をすませられる点です。多くの場合5分ほどで洗車が完了します。また、自分で洗車スペースや道具を確保する必要もありません。
ガソリンスタンドなどで手洗い洗車を依頼するよりも、洗車機の方が安い場合がほとんどです。
手洗い洗車を依頼した場合は車種にもよりますが、2,000円近くかかる場合が多いです。
一方、洗車機による洗車であれば500円から1,000円程度ですみます。
洗車機のデメリット
洗車機による洗車のデメリットは、どうしても仕上がりが荒くなることです。洗車機のブラシでは細かい部分の汚れに届かず、汚れが残ってしまいます。
ただし、洗車機の種類や洗車方法によっても仕上がりに差があるので、自分の車に合った洗車機を見つければ仕上がりの質は良くなるでしょう。
コーティング車や車高が高い車、スポイラーなどのパーツをつけている車は洗車機を利用できない場合もあります。
いずれの場合でも洗車機を利用するのであれば、車の汚れからキズがつくのを防ぐために事前に水洗いすることをおすすめします。
手洗い洗車でよくある質問
手洗い洗車をする際によくある質問を回答とともに紹介していきます。
洗車におすすめの天気は?
気温が低く曇っている日や風が弱い日に洗車をするのが理想です。日差しが強烈で気温が高い日は泡や水がすぐに蒸発してしまい、シミになってしまいます。
また、風が強い日はホコリがつきやすくボディ拭き上げ時に細かなキズが発生しやすいです。
洗車する頻度は?
1ヶ月に1度くらいの頻度で洗車をするのが良いでしょう。前に洗車をしてから1ヶ月くらい経つと汚れが気になる方が多いです。
- 白や黒など汚れが目立つ色の車の場合
- 虫の死骸や花粉汚れなど落ちにくい汚れが付いた場合
上記のケースでは洗車する頻度を増やすのがおすすめです。
コーティングした車の場合に気をつけること
コーティングした車を洗車する際には使用するカーシャンプーやスポンジに気を配りましょう。洗車が原因でコーティングがはがれることを防ぐためです。
また、コーティングした車についた汚れを放置するとコーティングがはがれる原因につながります。
コーティング後は汚れを放置せず、細かく落とすようにしてください。
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まとめ
手洗い洗車をする場合は、正しい道具を用いて、正しい手順で行いましょう。
シャンプーや拭き上げ工程で時間をかけすぎてしまうと泡や水滴が蒸発しシミになってしまうため、初めて洗車をする場合には道具の使い方や洗車全体の流れシミュレーションしてみるといいですね。
また、手洗い洗車と洗車機による洗車には、それぞれメリットとデメリットがあります。自分自身や自分の車に合った洗車方法を選びましょう。