ドライブレコーダーの取り付け位置にルールはある?注意すべき規制とは?

メンテ
  • 更新日:2024/10/11
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危険運転や事故の証拠として役に立つドライブレコーダーですが、所有している車にドライブレコーダーを設置する場合は、どこに取り付ければ良いのでしょうか。

実は、ドライブレコーダーは、どこに取り付けても良いわけではありません。特に、フロントガラスに貼り付ける場合には、場所によっては違反にもなりかねないため注意が必要です。

今回は、ドライブレコーダーの取り付け位置のルールや取り付ける際の注意点について解説します。

ドライブレコーダーの取り付け位置の規則

ドライブレコーダーの取り付け位置は「道路運送車両の保安基準第39条 窓ガラス」に定められています。法律に定められていることを要約すると次の2点がポイントです。

  1. フロントガラスの上側20%以内の範囲
  2. フロントガラスの下側150mm以内の範囲

この2つの部分以外に取り付けてしまうと違反になるため、注意しなければなりません。

ドライブレコーダーには、フロントガラスの上部に両面テープで貼り付けるタイプ、ルームミラーに固定するタイプ、ダッシュボード上に固定するタイプなどがありますが、フロントガラスの上部に取り付ける場合がほとんどです。

そのため、「フロントガラスの上部20%以内の範囲」というルールに注意することが大切だといえます。

フロントガラスの上部20%以内といわれても具体的なイメージが湧かないかもしれませんが、ルームミラーの取り付け部や、安全システムのカメラやレーダーなどのユニットが取り付けられている位置がフロントガラスの上部20%以内であるといえるでしょう。

ドライブレコーダーの取り付け方法

ドライブレコーダーを取り付ける方法は、主に「ルームミラーに固定する」「フロントガラスに貼り付ける」「ダッシュボード上に固定する」の3つです。

また、ドライブレコーダーの種類によっては、前方と後方の2つのカメラを取り付けるタイプやフロントに取り付けるカメラで前方と車内を記録するタイプなどもあるため、取り付け位置に気を付けなければなりません。

ここでは、多く使用される前面カメラの取り付け位置について解説します。

ルームミラーに固定する

ルームミラー(フロントミラー)に固定するタイプは、ミラーの裏側にカメラを固定するものがほとんどですが、元からミラーと一体型になっているモデルなどもあります。ミラーにカメラを固定するため、前方視界の妨げを最小限にすることが可能です。

取り付ける時は、カメラを装着した後にミラーをドライバーのポジションに合わせ、カメラの角度等を調整し、記録したい部分が画角に入るようにしましょう

ただし、このタイプのドライブレコーダーは、ミラーを動かすとカメラの位置も動いてしまいます。ドライブレコーダーを取り付けた後は、なるべくミラーを動かさないようにしましょう。

フロントガラスに貼り付ける

フロントガラスに貼り付けるタイプは、強力な両面テープで貼り付けるモデルと吸盤で取り付けるモデルがあります。

ただし、いずれのドライブレコーダーも貼り付ける位置に注意が必要で、先述したようにフロントガラスの上部20%以内に収まるよう取り付けなければ違反になってしまいます。また、検査標章(車検ステッカー)に重ならないよう取り付けてください。

両面テープで貼り付けるタイプの場合、夏の暑さにも耐えられるテープで貼り付けなければ運転中にはがれてしまうことがあります

また、吸盤で取り付けるタイプの場合も、しっかりと固定できていないと時間の経過や運転中の振動などで落ちてしまう可能性があります。

貼り付けるタイプの場合には、カメラの重さや暑さに耐えられるテープや吸盤を使用してください。

ダッシュボードの上に固定する

ドライブレコーダーには、ダッシュボードの上に固定するタイプもあります。比較的簡単に取り付けられるため、手軽だといえるでしょう。

しかし、ダッシュボードの素材や形状によって取り付けが難しい場合もあるため、自分の車に取り付けられるかを確認してからドライブレコーダー本体の購入や取り付けを行なってください。

ダッシュボードの上にドライブレコーダーを取り付ける時は、運転中にはがれ落ちないようしっかりと固定し、また、ドライバーの視界の妨げにならない位置に取り付けましょう

さらに、エアバッグの作動範囲にも重ならないよう注意が必要です。エアバッグの作動範囲内に取り付けてしまうと、エアバッグの展開と共にドライブレコーダーが飛んでしまいます。

ドライブレコーダーを取り付ける際の注意点

ドライブレコーダーを取り付ける際には、視界・視野の確保と検査標章に注意しなければなりません。視界・視野が確保できなければ映像をしっかりと録画できず、証拠として役に立たない場合があります。

また、検査標章と重ねてドライブレコーダーを取り付けないようにしなければなりません。ここでは、これらを踏まえたドライブレコーダーを取り付ける際の注意点をくわしく解説します。

ワイパーの可動範囲内にあるか

ドライブレコーダーは車両の内側に取り付けられるカメラであるため、ワイパーの可動範囲外だと水滴や雪が邪魔になってしまい、映像をしっかりと記録できません。したがって、ドライブレコーダーは、ワイパーの可動範囲内に収まるよう取り付けましょう。

また、雨上がりや雪が溶けた後はフロントガラスに汚れが付着している場合があります。フロントガラスの汚れ自体は運転に支障がなくても、録画した動画のピントが合わなくなる可能性が高いです。フロントガラスの汚れは落としておきましょう。

検査標章と重なっていないか

検査標章は一般的に車検ステッカーとも呼ばれ、道路運送車両法第66条の定めによって貼り付けておかなければならないものです。

また、車検のたびに貼り替えるステッカーであるため、検査標章に重ねてドライブレコーダーを取り付けてしまうと車検の際にせっかく取り付けたドライブレコーダーを取り外すことになってしまいます

さらに、検査標章に重ねて貼り付けてしまうとドライブレコーダーがはがれ落ちやすくなるため危険です。検査標章とドライブレコーダーは重ねて貼り付けないよう注意してください。

取り付け角度は適切か

ドライブレコーダーの取り付け角度は、道路の状況や車両のナンバーを記録するために重要なポイントです。

ドライブレコーダーを取り付ける位置によって角度を調整しなければ、ボンネットやダッシュボードなどによる死角で、車両のナンバーや道路状況の記録ができなくなることがあります

また、角度を調整した後はしっかりと固定しましょう。走行中の振動などで角度が変わってしまうとドライブレコーダーを取り付けている意味がなくなってしまいます。

ドライブレコーダーの取り付けを依頼した方が良い理由

ドライブレコーダーの取り付けをする時は、位置によって違反になる可能性があったり、配線や部品を破損したりする恐れがあります。

そのため、取り付け位置や方法に不安がある場合には、カーディーラーやカー用品店、自動車整備工場などの専門業者に取り付け依頼をした方が良いでしょう。

また、そのほかにもドライブレコーダーを取り付ける時に業者に依頼した方が良い理由があるのです。ここからは、その理由を解説します。

配線を隠す作業が必要

ドライブレコーダーを取り付ける際の悩みとして、配線をどのように隠すか、ということが挙げられます。シガーソケットから電源を取る場合は車内に配線がむき出しになるため、引っ掛かったり、ドライバーや同乗者の妨げになったりする可能性が高いです。

そのため、できるだけ配線を隠したり、内装パネルの内側を通した方が良いといえます。しかし、ドライブレコーダーの電源を裏側から取ったり、内装パネルの内側に配線を通すには専門的な知識や技術、道具が必要です。

これらの手間を考えると、知識や技術、道具が揃っている業者に依頼した方が良いでしょう。

作業中に破損する可能性

ドライブレコーダーの取り付けや内装パネルの脱着などを自分で行おうとした場合、作業中に部品を破損したり、パネルを傷つけたりする可能性があります。部品が破損してしまうと、取り外したパーツを元の状態に戻せなくなることもあるでしょう。

また、取り外したパーツ・パネルを一時的に保管するスペースも必要となります。ドライブレコーダーの取り付け作業中に部品・パネルを損傷するリスクがある場合や作業するためのスペースがない時は、業者に取り付けの依頼をした方が良いでしょう。

ドライブレコーダーの取り付け工賃の目安

ドライブレコーダーの取り付けを業者に依頼した場合、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。ここからは、代表的な取り付け業者である「カーディーラー」「自動車整備工場」「カー用品店」での取り付け工賃の目安をそれぞれ解説します。

ドライブレコーダーの取り付けを業者に依頼する時の参考にしてみてください。

カーディーラー

カーディーラーでドライブレコーダーを取り付ける場合、工賃の目安は10,000円程度です。また前方カメラのみを取り付ける場合や、前後カメラ両方を取り付ける場合など、条件によって工賃が変動します。

自動車整備工場

自動車整備工場でドライブレコーダーを取り付ける場合、工賃の目安は5,000円程度です。またカーディーラーと同様に前方カメラのみや前後カメラ両方など、カメラの数によって工賃が変わります。

カー用品店

カー用品店でドライブレコーダーを取り付ける場合、ドライブレコーダー本体の購入とセットにした時とドライブレコーダーの持ち込みによって取り付けをした時とで工賃に大きな差があります。

持ち込みによる取り付けの場合は、工賃が20,000円以上かかることもあるようです。しかし、ドライブレコーダー本体の購入とセットにした場合は、本体代金プラス工賃5,000円程度で取り付けることができます。

ドライブレコーダーの種類やカメラの数、車の種類によって工賃が変動するものの、ドライブレコーダー本体の購入とセットであれば、カー用品店の工賃は非常に安いといえます。

まとめ

ドライブレコーダーの取り付けは一見簡単そうに思えるものの、取り付ける位置のルールがあったり、配線や部品が破損をしたりする可能性があるものです。

危険な運転や事故の場面を記録する重要なアイテムであるドライブレコーダーは、取り付け方次第で役に立たなくなってしまうこともあるため、映像をしっかり記録できるように取り付けることが大切です。

作業に自信がない場合は業者にドライブレコーダーの取り付けを依頼して、安心安全なカーライフを送りましょう。

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