「ウォッシャー液が少なくなったけど、どんなものを補充したらいいんだろう…」
「ウォッシャー液の補充って、自分でもできるの?」
ウォッシャー液は、汚れたフロントガラスをきれいにして視界を確保するために必要なため、空になってしまうと困りますよね。
そこでこの記事では、ウォッシャー液の交換方法をはじめ、種類や選び方、おすすめの製品についてくわしく解説します。
これを読めば、ウォッシャー液がなくなってもスムーズに補充できますよ。
ウォッシャー液の交換方法
最初に、ウォッシャー液の交換方法を解説します。ウォッシャー液の補充は、次の手順で行います。工具は必要なく、強い力も要らないため、自分自身での作業も可能です。
1)ボンネットを上げる
2)ウォッシャー液を補充する
3)動作を確認する
ボンネットを上げる
まずは、ウォッシャー液のタンクがあるボンネットの開け方を解説します。手順は次のとおりです。
1)エンジンを切った状態で、運転席にあるボンネットのオープンレバーを引く
2)前方から音がして、ボンネットが浮く
3)片方の手で隙間から見えるレバーを押し、もう片方の手でボンネットを持ち上げる
4)レバーを操作した方の手でボンネットステーを外し、ボンネットの穴にかけて固定する
注意点として、エンジンがかかったままボンネットを開けるのは大変危険ですので、必ずエンジンを止めてから行いましょう。
ウォッシャー液を補充
次に、ウォッシャー液の補充口を見つけて補充します。手順は次のとおりです。
1)補充口を見つける(キャップに水が噴射しているマークが補充口の目印です)
2)キャップを開けて、ウォッシャー液を目印まで注ぎ入れる
エンジンルームにはウォッシャー液のほかにも、エンジンオイルや冷却水の補充口があります。
間違えると故障の原因となるので、キャップのマークには注意しましょう。じょうごを使うと、エンジンルームにこぼさずスムーズに補充できますよ。
動作確認
最後にキャップとボンネットを閉めてウォッシャー液の噴射動作をチェックしましょう。手順は次のとおりです。
1)ハンドルの左手側にあるレバー(コンビネーションスイッチ)を手前に引く
2)フロントガラスにウォッシャー液が噴射され、ワイパーが作動して拭き取られる
ウォッシャー液の種類
ウォッシャー液には撥水タイプや油膜除去タイプなどさまざまな種類があります。
標準タイプは、ガラスを洗浄する成分のみが配合された一般的なウォッシャー液です。オールシーズンに対応し、界面活性剤の効果によって乾きが早いという特徴があります。
はっ水タイプは、ガラスに撥水皮膜を形成できる成分が入ったウォッシャー液です。雨粒を弾くだけではなく汚れが付着しにくくなり、クリアな視界を確保します。
油膜除去タイプは、ガラスに付着した油膜を取り除く成分が配合されているタイプです。ガラスの油膜はワイパーでは落とせず、そのままにしておくと光が乱反射して視界が悪くなってしまい危険です。しかし、この油膜除去タイプを使うことでガラスの油膜を取り除くことができます。
ウォッシャー液の必要性
ウォッシャー液には洗浄成分が入っており、水だけでは取れない汚れを落とすことができ、さらに撥水作用によって、雨の中でも良好な視界をキープできます。
また、ウォッシャー液には汚れを落とすこと以外にも多くのメリットがあります。
水による洗浄を行う場合、冬場に氷点下になるとガラスが凍ってしまいます。ウォッシャー液を使用すれば、ウォッシャー液に含まれるアルコール作用することにより、寒い冬場でも凍結せずにいつでもガラスをきれいに保てます。
さらにアルコールには、ガラスへの油膜の付着を防ぐ効果もあります。クリアな視界を確保して安全に車を運転するためにも、ウォッシャー液は欠かせません。
ウォッシャー液の選び方
ウォッシャー液の種類には、撥水、油膜取り、凍結防止、虫汚れ対策などがあり、それらの効果や目的にあったものを選ぶ必要があります。
ここからは、ウォッシャー液の具体的な選び方について解説します。
はっ水効果
車を頻繁に使う場合には、はっ水効果のあるウォッシャー液がおすすめです。雨の走行時には、フロントガラスに付着した雨水が転がり落ちるように弾かれるため、クリアな視界を確保できます。
車の使用頻度が高いと雨の日の走行も多くなるため、安全に運転するためにもはっ効果のあるものを使用すると良いでしょう。
フロントガラス自体に撥水コーティングを施工するという方法もありますが、ウォッシャー液であれば安価にはっ効果を得られます。
油膜取り成分配合
交通量の多い道路を走行する機会が多い方には、油膜除去成分が配合されたウォッシャー液がおすすめです。
都市部を走行するとアスファルトや排気ガスが油膜となってフロントガラスに付着し、雨の日の走行時にライトが乱反射してしまい非常に危険です。
油膜は水や標準タイプのウォッシャー液では落とせませんが、油膜除去成分が配合されているタイプを使用すると簡単に油膜を落とすことができます。
普段から油膜除去に対応したウォッシャー液を使っていれば、洗車も楽になるでしょう。
凍結防止
寒冷地に住んでいる場合は、凍結防止効果のあるウォッシャー液がおすすめです。真冬に周囲の温度が下がると、ウォッシャー液が凍結して使えなくなってしまうことがあります。
製品には凍結温度が表示されています。気温が−10℃以下になる地域で車を使用することが多い場合は、凍結温度が−30℃と表記されている製品を選ぶのが良いでしょう。
また、普段は温暖な地域に住んでいるけど冬期はスキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しむため寒冷地へ頻繁に出かける方は、凍結防止効果のあるウォッシャー液に変えて使用することを検討しましょう。
虫取り対策
山間部や夜の走行が多い場合には、虫取りに強いウォッシャー液がおすすめです。特に夏場の走行時にはヘッドライト付近に虫が集まるため、フロントガラスに衝突してこびりついてしまうことがあります。
こびりついた虫の死骸は水や標準タイプのウォッシャー液ではなかなか取れません。虫取りに対応したものであれば楽に落とすことができます。
ノーマルタイプ
ここまでさまざまなタイプのウォッシャー液を紹介してきましたが、洗浄効果のみの製品もあります。
効果がシンプルな分、大容量でリーズナブルな製品が多く、2~3Lのタンク入りで数百円とコストパフォーマンスは抜群です。
洗浄効果のみを期待してメンテナンス費用を安価に抑えたい方におすすめです。
希釈タイプ
ウォッシャー液には、希釈タイプと原液タイプといった2種類の製品が存在します。
原液タイプは、原液をそのままウォッシャータンクに入れます。アルコール濃度が高く凍結しにくいという特徴があるので、寒冷地に住んでいる方におすすめのタイプです。
希釈タイプは、水道水で薄めて使用します。原液タイプに比べコストパフォーマンスが高く、多量のウォッシャー液を使いたい方には希釈タイプがおすすめです。
ただし、原液と希釈した後では凍結温度に差が出てしまうため、規定以上に薄めないように注意しましょう。
ウォッシャー液交換時のポイント
ここでは、ウォッシャー液を交換する際の注意点について解説します。ポイントは、次の3つです。
1)コーティング車に使えるかどうかを確認する
2)タイプが異なるウォッシャー液を混ぜない
3)タンクを一度空にする
コーティング車に使えるかどうか確認する
コーティング車には、使ってはいけないウォッシャー液があるので注意が必要です。
ガラスコーティング剤の成分には主にフッ素系とシリコン系の2種類があります。
シリコン系は表面に流動性があるため、ウォッシャー液でコーティングがはがれてしまいます。また、油膜除去成分が配合されたウォッシャー液も、強い洗浄力によって被膜表面にダメージを与えてしまいます。
いずれもガラス表面に影響が出るのは避けられませんが、ダメージを極力少なくしたい方は、お乗りの車に施されているコーティング剤と同じメーカーのウォッシャー液を使用するのが良いでしょう。
タイプが異なるウォッシャー液を混ぜない
ウォッシャー液は、異なるタイプやメーカーのものを混ぜないようにしましょう。混ぜてしまうと、狙った効果が発揮できなくなる可能性があります。
成分の混合による反応で噴射ノズル、ポンプの故障やウォッシャー液のホース詰まり、ワイパーゴムの劣化といったトラブルの原因にもなります。
また、ガラスに薄い油膜を形成する撥水タイプと、油膜を除去する油膜除去タイプは効果が相反しているので、絶対に混ぜ合わせないようにしましょう。
タンクを空にする
違うタイプのウォッシャー液に変える際は、タンクを空にしてから補充しましょう。空にする方法はタンクのウォッシャー液が出尽くすまで噴射します。
タンクが空になった後にコップ一杯ほどの水をタンクに入れて噴射すれば、ホースの中に残ったウォッシャー液もしっかり噴射することができます。
なお、タンクの残量が多い場合はポンプに負担をかけてしまうため、新品の灯油ポンプを使い、ある程度のウォッシャー液を抜いてから、残りのウォッシャー液を噴射すると良いでしょう。
ウォッシャー液のおすすめ製品
ここでは、具体的なおすすめのウォッシャー液を紹介します。古河薬品工業が販売する、ノーマルタイプのクリアウォッシャー液です。
高い洗浄力に加えてシミができにくいという特徴があり、コストパフォーマンスに優れた製品です。
古河薬品工業 クリアウォッシャー液
洗浄成分の跡が残りにくいウォッシャー液です。気化性洗浄剤VACがガラスの汚れを素早く落として視界をクリアにします。
主成分に不純物を限界まで取り除いた超純水が使われているため、水道水に含まれるカルキによる水ジミができにくいという特徴を持ちます。
また、−30℃まで凍結せず、寒冷地でも使用可能です。
撥水コーティングが施工されている車にも対応しており、ワイパーゴムやボディの塗装も痛めにくいため、安心して使用できるウォッシャー液といえます。2,000mlという大容量ながら価格は388円とリーズナブルで、コストパフォーマンスに優れています。
※価格は2022年8月現在
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は、ウォッシャー液の交換方法をはじめ、種類や選び方、おすすめの製品について解説しました。
ウォッシャー液の交換は、ボンネットを開けて補充するというシンプルな作業です。
製品の種類には標準タイプ、撥水タイプ、油膜除去タイプなどがあるので、その効果や目的にあったものを選びましょう。
なお、製品を選ぶ際には、コーティングを施工した車への影響や、違うタイプのウォッシャー液を混ぜたりしないなど、いくつかの注意点があります。
ぜひ愛車のガラスを最高の状態に保ち、素敵なカーライフをお過ごしください。
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