「タイヤが汚れているけど、洗い方がわからない…」
「正しいタイヤの洗い方を知りたい!」
洗車方法についての解説は数多くありますが、タイヤの洗浄については情報が少なく、どのように洗ったら良いのかわかりにくいですよね。
しかし、いくらボディがピカピカでも、タイヤがくすんだままでは車が古く見えてしまいます。
そこでこの記事では、正しいタイヤの洗浄方法と必要な道具。そして、タイヤを洗浄するメリットについてくわしく解説します。
タイヤの洗浄方法
最初に、正しいタイヤの洗浄方法について解説します。タイヤを洗う手順は、次のとおりです。
1)タイヤハウスの汚れ落とし
2)タイヤの汚れ落とし
3)タイヤのブラッシング
4)ホイールの洗浄
5)すすぎ洗い
6)水分の除去
7)ホイールのコーティング
タイヤハウスの汚れを落とす
タイヤを洗う前に、まずはタイヤハウスの汚れを落としましょう。タイヤハウスとは、タイヤを覆うフェンダー内側の部分を指します。
外からは目立ちにくい箇所ですが、よく見ると巻き上げられた砂や泥が固着しているので水で洗い流しましょう。
この汚れを落としておくとタイヤが汚れにくくなり、車全体の印象も締まって見えます。
タイヤの汚れを落とす
タイヤを洗う時は最初からブラッシングするのではなく、高圧洗浄機やホースの水で洗い流すことから始めましょう。水をたっぷりと使い、タイヤにこびりついている砂や泥を洗い流します。
この時、高圧洗浄機を使う場合にはタイヤを傷めないようにノズルを40〜50cmほど離すのが良いとされています。
ホースを使う場合は手で口を狭めて水圧を上げ、勢いよく流しましょう。
ブラシやスポンジでブラッシングをする
次に、ブラシやスポンジを使ってタイヤをブラッシングします。汚れがひどい場合はシャンプーを使いますが、強力な洗浄成分が配合されたものはゴムを劣化させてしまうため、タイヤ専用品を準備するのが良いしょう。
また、ブラシやスポンジはボディ用と別のブラシを使います。洗浄中にタイヤに釘などの異物が刺さっていないか、チェックをしておきましょう。
ホイールを洗う
一通りタイヤを洗ったら、さらにホイールも洗浄しましょう。ホイールは、多量のブレーキダストが固着しやすい箇所です。タイヤと違ってゴムではないため、洗浄力のあるシャンプーを使ってしっかりと洗っていきましょう。
なお、ホイールを洗うシャンプー液が、できるだけタイヤにかからないようにしましょう。
水で洗剤を洗い流す
シャンプーを使ってタイヤとホイールを洗った後は、水で洗い流します。ポイントは、すすぎ残しがないようにしっかりとシャンプーを落とすことです。すすぎが不十分でシャンプーの成分が残ると、タイヤを劣化させてしまう原因となります。
なお、ブレーキに水がかかることに躊躇する方もいますが、水をかけても特に問題はありません。
タオルやクロスで水分を拭き取る
水によるすすぎが終わったら、タオルやクロスで水分を拭き取りましょう。水分の除去はタイヤワックスで仕上げる際に必要で、またホイールにウォータースポットが発生するのを防ぐことができます。
ホイールの細かな部分はクロスを三角に折って使い、拭き取りましょう。また、タイヤの拭き取りに使うタオルやクロスも、ボディ用とは区別します。
ツヤ出しスプレーやタイヤワックスで仕上げる
水分を拭き取った後はツヤ出しスプレーやタイヤワックスで仕上げると、タイヤの黒色が戻り、車全体が締まって見えるようになります。タイヤのツヤ出しは、タイヤがきれいなこのタイミングでの施工がおすすめです。
接地面に塗ってしまうとスリップの原因となり非常に危険であるため、塗布はタイヤの側面のみに留めましょう。
ホイールをコーティングする
最後に、ホイールのコーティングをします。タイヤのコーティングは見た目を向上させるためのものですが、ホイールのコーティングは、路面に近く小石などで傷つきやすいホイールを被膜によって守るために行います。
なおコーティングについても、洗浄後のタイミングでの施工がベストです。
タイヤはあまり洗浄しない方が良い理由
ここまでタイヤの洗浄方法について解説しましたが、そもそもタイヤはあまり洗浄しない方が賢明です。水洗いであれば問題がありませんが、カーシャンプーによる洗浄は頻繁に行うことではありません。その理由について解説します。
カーシャンプーによる劣化
タイヤを頻繁に洗浄しない方が良い理由は、カーシャンプーの使用がゴムの劣化を招くためです。
ゴムでできているタイヤをカーシャンプーで頻繁に洗うと、洗浄成分のアルカリ性界面活性剤によってゴムの油分が抜けていき、劣化が早まってしまいます。
したがって、タイヤを本格的に洗うのは、著しく汚れてしまった場合に留めておきましょう。
タイヤ用以外のツヤ出し剤を使用することによる劣化
カーシャンプーと同じ理由で、タイヤワックスやツヤ出し剤についてもタイヤ専用でない製品を使用するとタイヤが劣化してしまいます。
タイヤ専用ではない油性のツヤ出し剤は、ゴムが早く劣化してひび割れてしまいます。タイヤを長く使うためにも、ツヤ出し剤にはタイヤ専用の製品を使いましょう。
タイヤ洗浄時に必要な道具
タイヤの洗浄には、いくつかの道具が必要です。タイヤを洗う際には、事前に次のような道具を準備しましょう。
1)スポンジ、ブラシ
2)タイヤ用カーシャンプー
3)ツヤ出しスプレー、タイヤワックス
4)タオル、クロス
スポンジ、ブラシ
1つ目は、ブラッシングに使うスポンジやブラシです。スポンジはボディとの使い分けが必要であるため、タイヤ専用として別に用意しましょう。
タイヤには砂や油汚れが多く付着しているので、同じスポンジでボディを洗うとキズやシミの原因となってしまいます。なお、ボディで使い古したスポンジをタイヤ用にすることは問題ありません。
また、ブラシを用意する場合もタイヤ専用品であると便利です。
タイヤ用カーシャンプー
2つ目は、タイヤ用のカーシャンプーです。タイヤの洗浄は水だけでも問題ありませんが、頑固な汚れが付着している場合はタイヤ専用のカーシャンプーを使いましょう。
洗浄力が強いアルカリ性のシャンプーは、タイヤのゴム成分が溶け出してしまうためNGです。カーシャンプーで洗ったら、成分が残らないようしっかりとすすぎましょう。
ツヤ出しスプレー、タイヤワックス
3つ目は、ツヤ出しスプレーやタイヤワックスです。洗浄後にタイヤの側面へ塗布すると見た目がきれいになり、汚れも付きにくくなります。
製品には水性と油性がありますが、油性タイプはタイヤが劣化する可能性があるので水性タイプの使用をおすすめします。
なお、スプレータイプの場合はタイヤに吹き付けるだけでよく、拭き取りは不要です。
タオル、クロス
4つ目は、洗浄後の拭き上げに使うタオルやクロスです。タオルやクロスについてもボディ用とは別に準備して使い分けましょう。
また、吸水性の高いマイクロファイバークロスを利用すると、素早く水分を拭き取れるので効率的です。
水分が残っているとタイヤワックスのノリが悪くなるので、しっかりと拭き上げましょう。
タイヤの汚れの特徴
一度洗ってみるとわかりますが、タイヤの汚れは非常に落としにくいものです。ここでは、落としにくい原因である2つのタイヤの汚れについて見ていきましょう。
1)土や泥の汚れ
2)ブレーキダストの汚れ
土や泥の汚れ
車のパーツの中でも地面に近ければ近いほど汚れやすくなりますが、タイヤは路面に接触する唯一の部分であるため車の中で一番汚れが付きやすいパーツといえます。
未舗装の道路を走れば土や泥が直接タイヤに付着し、アスファルト上でも巻き上げられた砂やホコリが付着していきます。
ブレーキダストの汚れ
タイヤは、ブレーキダストの影響を直接的に受けます。ブレーキダストとは、ブレーキをかける際にブレーキローターとブレーキパッドが摩擦してできる金属粉のことです。
ブレーキはホイールの内側にあるので、高温で発生したブレーキダストはホイールやタイヤにこびりつき、そのまま放っておくと固着して取れにくくなってしまいます。
タイヤを洗浄するメリット
ここからは、タイヤを洗浄するメリットについて解説していきます。タイヤを洗うメリットには、次の3つがあります。
1)見た目の印象が良くなる
2)タイヤの摩耗具合が確認できる
3)タイヤ交換時に手や服が汚れにくくなる
見た目の印象が良くなる
1つ目のメリットは、マイカーの見栄えが格段に良くなることです。黒色であるタイヤが汚れていると、車全体の印象がぼやけて古く見えてしまいますが、タイヤをきれいな黒色に保っていれば、古い車でも見た目の印象が良くなります。
タイヤハウスもきれいであれば、さらに締まって見えますよ。
タイヤの摩耗具合が確認できる
2つ目は、タイヤの摩耗具合が確認できることです。タイヤの洗浄は、タイヤそのものを近くでじっくりと見られる絶好の機会ですので、洗いながら次の点を確認しましょう。
・タイヤが摩耗、あるいは偏摩耗していないか
・釘などの異物が刺さっていないか
・ひび割れていないか
タイヤ交換時に手や服が汚れにくくなる
3つ目のメリットは、タイヤの交換時に手や服が汚れなくなることです。タイヤは黒色であるため汚れが目立ちにくいですが、ホイールと同様に油分やブレーキダストなどが付着しているため、想像以上に汚れています。
タイヤをきれいにしておけば、交換時に手や服が汚れずにすみます。
まとめ
今回は、正しいタイヤの洗浄方法と必要な道具、そしてタイヤを洗浄するメリットについて解説しました。タイヤはカーシャンプーで頻繁に洗うと劣化が早まってしまうため、適度に洗浄すると良いでしょう。
洗浄後にツヤ出し剤やホイールコーティングを施工すると、マイカー全体のイメージが向上します。洗う際には、タイヤに異常がないかもあわせてチェックしましょう。
マイカーを足元までしっかりときれいにして、楽しいカーライフをお過ごしください。
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