カーリースのデメリットとは?なぜ、デメリットだらけと言われるのか解説

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  • 投稿日:2023/12/18
  • 更新日:2023/12/18
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「カーリースってデメリットが多いと言うけど、本当なの?」
「カーリースを検討しているけど、契約前に欠点も知っておきたい……」

そんな疑問をお持ちではありませんか。確かに、カーリースはまとまったお金を用意しなくても新車に乗れるサービスですが、購入と比べて総支払額が高くなるケースがあり、走行距離やカスタマイズも制限されます。

そこでこの記事では、カーリースのデメリットと、デメリットを回避する方法について詳しく解説します。

カーリースのデメリットが多いと言われる理由

一体なぜ、カーリースにはデメリットが多いと言われているのでしょうか。ここではそれぞれの理由を見ていきましょう。

途中解約で違約金が発生する

1つ目のデメリットは、途中解約すると違約金が発生してしまうことです。

一定の期間、車を利用するという契約を結びますので、途中での解約時には残りのリース料金について一括精算が求められます。

例えば、契約中に全損事故を起こしてしまった時や、子供が大きくなったので大きな車に乗り換えたくなった場合でも、中途解約には違約金を支払わなければなりません。

完全定額制でない場合がある

2つ目のデメリットは、完全定額制ではない場合があることです。

カーリースによる車の利用では、リース料金だけではなく、車検費用、税金、保険料、メンテナンス費用などがかかります。

完全定額制であればこれらの費用もリース料金に含まれますが、部分定額制の場合、発生する車の保守・メンテナンスに関する費用は契約者が負担しなければなりません。

購入するよりも総支払額が高い場合がある

3つ目のデメリットは、購入するよりも総支払額が高くなる場合があることです。

カーリースの料金には、自動車税やメンテナンス費用、リース会社のサービス運営費用など、さまざまなコストが含まれています。

また、リース会社は車を購入して顧客にリースしますので、車の価値低下や再販売のリスクなどをカバーするためのコストも料金に反映される仕組みです。

残価精算が必要な場合がある

4つ目のデメリットは、残価精算が必要な場合があることです。

カーリースの多くは、リース満了時の車の価値(残価)を設定して車両価格から差し引き、残った金額を毎月のリース料として払う「残価設定型」です。

この場合、リース期間が終った時に残価を支払って車を購入するか、車をリース会社に返却して残価と実際の市場価値の差額を精算しなければなりません。

走行距離の上限がある

5つ目のデメリットは、走行距離に制限がかかることです。

カーリースの契約では走行距離の上限が決まっており、長い距離を乗れば乗るほど車の価値が下がっていくため、一定の距離を超えると違約金を支払わなければなりません。

多くのリースでは、月に1,000km〜2,000km程度の走行距離制限が設定されています。

修理修復が必要な場合、契約満了時に違約金が発生する

6つ目のデメリットは、車の修理や修復が必要な場合はリース満了時に違約金が発生することです。

カーリースには、通常の使用による劣化を除き、契約終了後に契約開始時と同様の状態にしなければならない「原状回復義務」があります。

そのため、事故や不注意によって車にキズやへこみなどが付いてしまった場合は、原状回復の費用を負担する必要があるのです。

改造やドレスアップができない

7つ目のデメリットは、車の改造やドレスアップができないことです。

契約満了後に車を返却するリースでは、純正以外のエアロパーツやレーシングパーツの装着など、原状回復が難しくなるカスタマイズをすると車の価値が下がってしまいます。

そのため、カーリースの車を勝手に改造した場合は、リース終了後に違約金を払わなければなりません。

契約満了時に返却する必要がある

8つ目のデメリットは、契約満了時に車を返却する必要があることです。

カーリースは、リース会社が所有する車を契約した期間のみ使用するための契約です。

つまり、その車はあくまでもリース会社の所有物で、契約者はその使用権を一定期間レンタルしているだけということになります。

そのため、契約期間が終了すれば車を返却するというのが原則です。

カーリースの仕組み

ではここからは、カーリースの仕組みについて解説します。それぞれ詳細を見ていきましょう。

カーリースとは?

カーリースとは、自分が選んだ好きな車を一定の期間、定額で乗ることができるサービスです。

頭金も不要で、契約期間中は購入した時と同じように車を使用できます。

リースの種類によっては、リース料金に車検やメンテナンスの費用も含まれているため、急な出費や手間がかからず安心して乗り続けられる点がメリットです。

また、レンタカーは「わ」ナンバーですが、カーリースではナンバープレートも一般の乗用車と同じようになりますので、周囲からリース車とは判別されません。

月額料金の仕組み

カーリースでは、契約時から終了時まで毎月定額を支払っていきます。

最初に、リースする車両の本体価格からリース終了時に想定される残価を引き、その額をリース期間で割って均等にします。

そこに、車の購入にかかる重量税や環境性能割、消費税、毎年の自動車税が上乗せされます。

契約のタイプによってはさらに、定期的な車検やメンテナンスの費用、そして事故時の補償のために必要な自動車保険料が、均一に分散されて加算されます。

これらを全て含めた金額が、基本的な月額料金となるのです。

なお、月額料金に含まれる費用は、カーリース会社によっても異なります。

車の所有者

カーリースでは、車の所有者はカーリース会社です。

車検証にはカーリース会社の名前が「所有者」として明記され、契約者の名前は「使用者」の欄に記載されます。

したがって、リースの契約者には所有権がなく、リース期間中のみ車を利用する権利を持ちますが、リース期間が終了すれば車を返却するか買い取らなければなりません。

デメリットを回避する方法

ここまで、カーリースのデメリットについて解説しましたが、これらは回避も可能です。それぞれどのように回避すればいいのか見ていきましょう。

契約期間をしっかりと考える

1つ目は、途中で解約せずに済むよう、リース契約期間をしっかりと考えることです。

カーリースは期間中に解約すると違約金が発生しますが、自分のライフプランに合った契約を選べば、途中解約することなくお得に車を利用できます。

期間には1年、3年、5年、7年などが用意されていますので、結婚や出産といった今後のライフイベントを考慮しながら契約しましょう。

ボーナス払いの無いカーリースを選ぶ

2つ目は、ボーナス払いの無いカーリースを選ぶことです。

カーリースには、月々に一定の金額を支払う「均等払い」と、ボーナス月に他の月より多い金額を支払う「ボーナス併用払い」があります。

ボーナス併用払いは月額費用を安く抑えられますが、ボーナス月の負担は大きくなります。

均等払いであれば、毎月の支払いを一定に保つことができます。

残価精算の無いカーリースを選ぶ

3つ目は、残価精算の無いカーリースを選ぶことです。

残価設定があるプランを選択すると、リース契約終了後に車の価値が残価より下がってしまった場合、その差額を負担しなければならないケースがあります。

一方で、残価設定の無いプランは全ての費用が月額料金に反映されますので、残価設定のあるプランと比べて月額料金は高くなってしまいますが、契約満了時に差額の精算が発生しません。

返却時の車の残価をそれほど気にする必要がないため、気楽に乗れます。

走行距離無制限のプランもある

4つ目は、走行距離無制限のプランを選択することです。

車の価値が落ちてしまうため、カーリースでは一般的に、決められている走行距離を超えると追加料金が発生します。

頻繁に長距離を走行する人にとっては、走行距離の制限がネックです。

リース会社によっては、どんなに走行しても追加料金が一切発生しない「乗り放題プラン」を設定していますので、リース期間に走行距離が変わるようなライフイベントが予想される場合は、こちらを検討しましょう。

原状回復保証プラン

5つ目は、原状回復をサポートするプランを選ぶことです。

カーリースの契約終了後には、基本的に車を返さなければなりませんが、返却時に車を査定した結果、状態が悪いと判断されると、原状回復のための費用を請求される可能性があります。

これをカバーするのが、ユーザーの不注意で付いたキズや汚れなどを補償する「原状回復保証プラン」です。

事前に原状回復保証プランを選択しておけば、返却する際の出費を心配することなく車を利用できるでしょう。

車の返却が必要ないプランも

6つ目は、車の返却が必要ないプランを選択することです。

カーリースは基本的に車を返す必要があるため、カスタマイズしたい人には向かないと言われています。

一方で、契約満了時にそのまま車をもらうことができる「もらえるプラン」を用意しているカーリース会社があります。

もらえるプランの多くは、原状回復費用や残価の支払いが発生しません。

最終的に車を自分のものにしたい人や、ハードなカスタマイズをしたい場合は、契約時に車をもらえるプランを検討しましょう。

カーリースのメリット

ではここで、カーリースのメリットについても詳しく見ていきましょう。

新車に乗ることができる

1つ目は、カーリースは初期費用がなくても新車に乗れることです。

一般的にカーローンを組めるのは車両本体価格だけですので、それ以外の頭金や諸費用、税金の支払いにはまとまったお金が必要です。

しかし、カーリースであれば頭金が不要な上に、税金も月額料金に含まれていることが多いため、大きな支出なく初月から一定の金額を支払うだけで済みます。

貯金がなく新車を諦めている人でも、カーリースであれば少ない負担で選択可能です。

予算オーバーで諦めていた車に乗れる

2つ目は、カーリースであれば予算オーバーで諦めていた車に乗れることです。

カーリースの多くは、契約終了時の車の価値を想定して据え置く「残価設定」を採用しており、月々の支払額を低く抑えられます。

また、カーリースは契約者の代わりにリース会社が車を購入して貸し出すサービスですので、契約期間内であれば月額費用だけでマイカーのように使用できます。

そのため、新車では買えそうもないモデルでも、妥協せず少ない負担で乗れるのです。

自分で車を選ぶことができる

3つ目は、カーリースは購入時と同じように自分で車を選べることです。

リース会社によっても異なる部分があるものの、基本的にはメーカーや車種、グレード、そしてメーカーオプションまで自分で自由に選べます。

同一モデルにおいても、さらにボディカラーや内装色などの選択も可能です。

ただし、外車やプラグインハイブリッド車(PHEV)、電気自動車(EV)などは、リース会社によっては選択できないこともありますので、事前に確認しましょう。

手続きはオンラインで完結できる

4つ目は、カーリース契約の手続きをオンラインで完結できることです。

近くにディーラーが無い地域でも、オンラインであれば時間や場所を気にせずに申し込めます。

支払いのシミュレーションも相手に気兼ねすることなく、納得がいくまで何回でも計算可能です。

店舗の運営費用や人件費が要らず、会社によっては料金が低く抑えられていることもあります。

維持費も月額に含まれる

5つ目は、車の維持費も月額料金に含まれていることです。

カーリースでは一般的に、各種税金や自賠責保険、車検、点検の料金なども月額金額の中に含まれています。

一方で車を購入した場合は、車検の月や自動車税の納付月などの度に、まとまった費用を用意しなければなりません。

カーリースであれば決まった月額費用を支払うだけで済むため、それ以上の出費を気にせずカーライフを楽しめます。

車にかかる費用が固定化すれば、家計の見通しもたてやすくなります。

カーリースのデメリットを受けやすい人の特徴

では、カーリースのデメリットを受けやすいのはどんな人なのでしょうか?デメリットを受けやすい人の特徴を見ていきましょう。

生活環境やライフスタイルが変わりやすい人

まず、生活環境やライフスタイルが変わりやすい人は、カーリースに向いていません。

カーリースの契約期間は基本的に数年で、途中で解約すると高額な違約金が発生します。

例えば、転職や引っ越しによって車が必要なくなったり、子どもが生まれて大きな車に乗り換える必要が生じたりした場合でも、カーリースは変更できません。

また、転勤で通勤距離が伸びると走行距離制限に引っかかり、追加料金が発生します。

今後、これらの可能性がある人は、カーリースは最適な選択ではないでしょう。

車を自分のものとして取り扱いたい人

改造したりドレスアップしたりするなど、車を自分好みにカスタマイズして楽しみたい人にも、カーリースは向きません。

リース車は基本的に自分の所有物ではなく、リース会社が所有するものですので、勝手なカスタマイズは許可されません。

無許可で改造すると、契約が満了してリース会社に車を返却する際、原状回復の費用やペナルティが発生する可能性があります。

自分だけのオリジナル車を作りたい人は、カーリースよりも車を購入する方が適しているでしょう。

同じ車に乗り続けたいと考えている人

同じ車に乗り続けたいと考えている人は、カーリースよりも購入を選択した方がお得です。

月額費用はリース期間が長ければ長いほど下がりますし、リース会社によっては最長で11年というサービスもあって長く乗れる契約も可能です。

しかし、トータルでの費用を考慮すると、廃車まで乗るのであれば購入の方が安く収まります。

また、リースでは契約満了時に残価の支払いや原状回復費用が必要なケースもありますので、末永く車を愛用したい人は購入がベストです。

利用には審査が必要

カーリースのサービスを利用する際には、カーローンと同様に審査が必要です。

契約を結ぶ前には、申込人が申告した情報をもとに返済能力や信用履歴がチェックされます。

審査の結果、債務履歴や多額の借り入れなどがあったり、勤務期間が短く年収が低かったりする場合は、リース料金の支払いが難しいと判断され、契約を断られることもあります。

ただし、カーローンの場合は融資額が大きくなるため審査が厳密になる一方で、カーリースは月額費用が安価なため、審査基準がやや緩和される傾向です。

まとめ

今回は、カーリースのデメリットと、デメリットを回避する方法について解説しました。

カーリースがデメリットだらけと言われる理由は、途中解約や走行距離オーバーによる違約金をはじめ、総支払額の高さや残価設定、カスタマイズできないといった要因があるからです。

確かにカーリースには不向きな人もいますが、初期費用がなくても新車に乗ることができるなど、メリットも多くあります。

この記事を参考にメリット・デメリットを把握した上で、カーリースを上手に利用しましょう。

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