車検では何が見られる?検査項目や合格基準について

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  • 更新日:2024/10/08
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車検は、道路運送車両法に定められた保安基準に適合しているか検査するもので、自動車の安全と、公害防止の観点から環境保全のために定められています。

車検は車を所有する上で欠かせない検査です。そこでこの記事では、車検の検査内容から車検を受ける場所、必要書類、受ける時期について解説します。

車検は何を検査しているのか

車検では、時間の経過や走行により劣化する部品を検査し、運転における安全性を確認します。

車の各パーツには法律で定められた「保安基準」があり、「安全性」「公害防止」など細かく条件が定められています。その条件に照らし合わせて、検査が行われるのです。

その保安基準を満たしていない車や道路交通法に違反する車は車検に通らない、ということになります。

車検に通らない例としては以下のようなものがあります。

  • 駐車違反の反則金が未納
  • タイヤのスリップサインが出ている
  • マフラーから排気漏れしている
  • クラクションやマフラー、車高などが保安基準に反している
  • 運転席・助手席のドアガラスにウィンドウフィルムを貼っている
  • フロントガラスにひび割れがある
  • エンジン周りのオイル漏れ

車検に出す際、「法定24ヶ月点検」を同時に行うのが一般的です。

法定24ヶ月点検とは、車の故障を未然に防ぐための定期的な点検のことです。
必要に応じて消耗した部品の交換や整備を行います。

車検とは

車検の正式名称は「自動車継続検査」と言い、道路運送車両法に定められた保安基準に適合しているか検査するものです。
自動車の安全と、公害防止の観点から環境保全のために定められました。

車検は定期的に検査するように義務付けられており、適合すると自動車検査証とともに検査標章が交付されます。

検査標章は車検の有効期限を示すもので、ステッカーになっており目立つ場所に貼るよう定められています。
フロントガラスの内側の、前方から見やすい位置に貼りましょう。

車検を受けていない車は道路交通法違反となり、公道を走ることができません

車検の有効期間

車検の有効期間は一般的に新車登録から3年、それ以降は2年ごとと定められています。
トラックやバスなど事業用の車はさらに短く、1年ごとに定められているものもあります。

車検の有効期限は、自動車検査証と検査標章(ステッカー)に満了日が記載されています。

車検に合格すると自動車検査証は更新され、新しく満了日が記載された検査標章(ステッカー)が交付されます。

車検はどこで受ける?

車検を受けることができる場所は大きく分けて2ヶ所あります。

公的機関

国が運営している、全国の運輸支局や自動車検査登録事務所で車検を受けることができます。
軽自動車は、全国の軽自動車検査協会でも車検を受けられます。

使用者本人が直接、運輸支局に持ち込んで車検を受けることを「ユーザー車検」と呼びます。

民間機関

国から認定された整備工場・自動車販売店・ガソリンスタンドなどで受けることが可能です。
一般的にはこうした民間機関で車検を受けることが多いでしょう。

民間機関には、認証工場と指定工場の2種類があります。
この2つの大きな違いは車検ラインが工場内にあるかないかです。

認証工場は運輸支局に車を持ち込み、運輸支局の車検ラインで検査を受けることになります。

一方、指定工場は工場内に車検ラインがあるため、運輸支局では書面による検査のみになります。

車検の必要書類

車検を受けるには以下のものが必要です。

  • 自動車検査証(車検証)
  • 自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
  • 自動車税納税証明書
  • 認印
  • 車検費用

自動車税納税証明書とは納税者に毎年5月に送られてくる証明書です。
自動車税は5月末までに納める必要があります。

車検にかかる費用

車検にかかる費用は、法定費用+車検基本料金(点検整備費用)に分かれます。 

法定費用 

料金種別/クラス 軽自動車 小型自動車 中型自動車 大型自動車 特大自動車
自動車重量税 6,600円 16,400円 24,600円 32,800円 41,000円
印紙・証紙代
(指定整備工場の場合)
1,400円
(1,100円)
1,700円
(1,100円)
1,700円
(1,100円)
1,800円
(1,100円)
1,800円
(1,100円)
自賠責保険料 21,140円 21,550円 21,550円 21,550円 21,550円
法定費用合計(指定整備工場の場合)  29,140円(28,840円) 39,650円(39,050円) 47,850円(47,250円) 56,150円(55,450円) 64,350円(63,650円)

法定費用は「自動車重量税」「印紙・証紙代」「自賠責保険料」の3点からなります。
料金は地域によって異なりますが、どの業者でも同じ料金で受けられます。

自動車重量税とは

自動車重量税とは、車両重量に応じて課される税金です。
自家用乗用車の場合、車両の重さ0.5tごとに税額が変わりますが、軽自動車は車両の重さに関わらず定額です。

自家用車、軽自動車を問わず、新車購入時の新規登録時と車検時に、次の車検までの税額をまとめて納めます。

また、新車の新規登録から13年以上経過すると税額が上がり、18年以上経過するとさらに上がります

印紙・証紙代とは

車検の審査や車検適合証の発行に関わる手数料のことです。印紙・証紙代は指定工場と認証工場で金額が変わるので注意しましょう。

自賠責保険料とは

自動車を所有している人は必ず加入しなければならない保険の費用のことです。
自賠責保険は、万が一人身事故が発生した際、被害者が最低限の補償を受けられるようにすることを目的としています。

・車検基本料金(点検整備費用)

車検基本料金は車検を依頼するお店に支払う費用です。
検査手数料と、点検・部品代・工賃といった整備料金を合わせたもので、車検を受けるお店によって料金が変わります。

・リサイクル料金

リサイクル料金とは、車を廃車する際にリサイクルまたは適正に廃棄処分するために必要な費用のことです。

2005年から施行された「自動車リサイクル法」によって定められ、新車購入時に所有者が支払います。
料金は自動車メーカーや輸入業者が設定し、車ごとに金額が異なります。  

車検はいつ受けるのか

車検は、車検証に記載されている有効期間の満了日までに受ける必要があります。

車検は基本的に、車検証に記載されている満了日の1ヶ月前から受けられます。
この期間に車検を受ければ、次回の満了日の日付は2年後の同じ日付になります。

満了日の1ヶ月以上前から受けることも可能ですが、その場合の有効期限は、車検実施日の日付の2年後に設定されます。

たとえば、満了日が4月25日の場合、1ヶ月前は3月25日のため、3月25日〜4月25日の間に車検を終わらせると、次の満了日の日付は2年後の4月25日となり、満了日を変更せずに車検を受けられます。

一方、満了日が4月25日で2ヶ月前の2月25日に車検を通した場合、次回の満了日は車検を通した日付となるため2月25日となります。

車検切れの車を運転した場合

もしも、車検切れの車を運転した場合には、道路運送車両法違反(無車検運行)となり、違反点数は6点で免許停止30日になってしまいます。

また、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課されます。

合わせて自賠責保険も切れている場合、自動車損害賠償保証違反(無保険車運行)が重なることで免許停止は90日となってしまいます。

また、車検切れ、自賠責保険切れの場合は1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金が課されます。

車検は満了日の1ヶ月前から受けると覚えておき、忘れずに受けましょう。

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carsはネットから簡単に車検予約が可能。さらに、AI査定でマイカーや気になる車の査定相場をチェックすることができます。

車検のタイミングは乗り換えのタイミングとも言われていますので、車の査定価格を一度確認してみてはいかがでしょうか。

まとめ

車検には手間と費用がかかりますが、安全に車を走行させるために必要な検査です。

万が一の事故を防ぐための制度ですので、車を所有する人は必ず受ける義務があることを理解しておきましょう。

また、車検が切れた車は運転できず、移動するにはレッカー車が必要になってしまいます。

車検の有効期限を忘れないようにして、満了日の1ヶ月前になったら必ず車検は受けましょう。

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