車検の費用はいくら?法定費用と車検基本料について

メンテ
  • 更新日:2024/10/08
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自家用車の車検にかかる法定費用と車検料金についてどれくらいの金額が必要なのか、またできるだけ費用を抑えたいと考えている方に向けて、車検費用の相場や安くする方法を紹介します。

車検費用の相場

軽自動車 小型自動車
(車両重量
1, 000kg未満)
中型自動車
(車両重量
1,500kg未満)
大型自動車
(車両重量
2,000kg未満)
自動車重量税(24ヶ月分) 5,000円 16,400円 24,600円 32,800円
自賠責保険料(24ヶ月分) 19,730円 20,010円 20,010円 20,010円
印紙代(指定工場/認定工場) 1,400円 3ナンバー車は
1,800円
5ナンバー車は
1,700円
3ナンバー車は
1,800円
5ナンバー車は
1,700円
3ナンバー車は
1,800円
5ナンバー車は
1,700円
車検基本料金相場 約16,200円 約15,000円~ 約16,000円~ 約17,000円~
合計金額 約42,330円 約53,110円~ 約62,310円~ 約71,510円~

※表内の金額表記についてはエコカー減税については考慮せず
※2021年9月現在の目安となります

軽自動車の場合

軽自動車の代表的な車種は以下の通りです。

  • ホンダ N-BOX
  • ダイハツ タント
  • スズキ スペーシア
  • スズキ ハスラー
  • スズキ ジムニー

これらは車両価格や維持費が安く人気があります。デザイン性が高い車両も多く、若者を中心に人気が高いです。
軽自動車にかかる車検費用の相場は約42,330円です。

車検費用の内訳のなかで車検基本料金のみ、車検を依頼する店舗によって異なります。

少しでも車検にかかる費用を節約したいのであれば、ディーラー車検ではなくカー用品店などで車検を依頼するのも選択肢の一つです。

またエコカー減税の対象車種の場合、自動車重量税の免税を受けられます。

環境性能が良い車に適用されるグリーン化特例は、車検時ではなく毎年納付する自動車税の減税に適用されます。
グリーン化特例に該当しても、車検費用が減るわけではないので注意が必要です。

小型自動車の場合

小型自動車の代表的な車種は以下の通りです。

  • トヨタ ヤリス
  • 日産 ノート
  • ホンダ フィット
  • マツダ MAZDA2
  • トヨタ アクア

小型自動車に明確な定義はなく、軽自動車よりも大きく1,000ccから1,500cc以下程度のエンジンを搭載している車が分類される場合が多いです。

小型自動車はコンパクトカーと呼ばれる場合もあります。小型ではあるものの普通自動車に分類されるので、軽自動車よりも車検費用は高額になります。

軽自動車同様に、エコカー減税の対象になる車は自動車重量税の免税を受けられます。

中型自動車の場合

中型自動車の代表的な車種は以下の通りです。

  • ホンダ ヴェゼル
  • トヨタ ヤリスクロス
  • トヨタ ハリアー
  • ダイハツ ロッキー

中型自動車はコンパクトカーよりも大きい、SUVやクロスカントリー4WDなどが分類されます。
車両重量が増える分、自動車重量税が小型自動車よりもかかります。

車検費用の相場はディーラーに車検を出すのか、カー用品店などで車検をしてもらうのかによっても大きく異なるのでご注意ください。

中型自動車でもエコカー減税に該当する車種は、自動車重量税を免税してもらえます。

大型自動車の場合

大型自動車の代表的な車種は以下の通りです。

  • ホンダ フリード
  • 日産 セレナ
  • トヨタ シエンタ
  • トヨタ ヴォクシー
  • トヨタ ヴェルファイア

中型自動車よりもさらに大きく車両重量が2,000kg未満のものが該当します。ミニバンや1BOXカーなどの種類が人気です。

その一方で、車検にかかる費用が高額になりがちなので、ご注意ください。
車両の重量によって税額が異なる自動車重量税は、24ヶ月で32,800円となっています。

ミニバンや1BOXカーなどを購入する際には、車検や自動車税などの維持費を用意しておくことも重要です。

車検費用の内容と目安

車検費用を抑えるためには、費用の内訳を知っておくのが大切です。
車検費用の内訳は大きく分けて以下の3種類です。

  • 法定諸費用
  • 車検基本料
  • 整備料金

このなかで、法定諸費用は法律で金額が決められています。そのため車検を受ける際に値引きしてもらうことはできません。

一方で車検基本料や整備料金は車検の依頼先によって金額が異なります。

法定諸費用の内容  

法定諸費用は「自動車重量税」「自賠責保険料」「印紙代(証紙代)」に分けられます。

自動車重量税

自動車重量税とは、名前の通り自動車の重さによって税額が変わる税金です。ただし軽自動車は車両の重さに関わらず、税額は一定となっています。

自動車重量税を支払うタイミングは、車の新規登録時と車検時です。
エコカー減税に該当する車種は、初回車検時と2回目車検時で自動車重量税の免税を受けられます。

重量別・車種別の自動車重量税の一覧は以下の通りです。

エコカー対象
(本則税率)
エコカー対象外
(13年未満)
エコカー対象外
(13年経過)
エコカー対象外
(18年経過)
~500kg 5,000円 8,200円 11,400円 12,600円
~1,000kg 10,000円 16,400円 22,800円 25,200円
~1,500kg 15,000円 24,600円 34,200円 37,800円
~2,000kg 20,000円 32,800円 45,600円 50,400円
~2,500kg 25,000円 41,000円 57,000円 63,000円
~3,000kg 30,000円 49,200円 68,400円 75,600円
軽自動車 5,000円 6,600円 8,200円 8,800円

自賠責保険料

自賠責保険料とは、すべての車の所有者に加入が義務付けられている損害保険です。

自賠責保険が切れた車を一般道で走らせてしまうと、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となる上に、違反点数6点が付加されてしまいます。

自賠責保険の補償範囲は対人のみとなっている点にも注意が必要です。自賠責保険の補償範囲は以下の通りです。

  • 傷害 120万円
  • 死亡時 3,000万円
  • 後遺障害時 4,000万円

自賠責保険には対物補償が含まれていないので、任意保険にも別途加入しておくのが望ましいです。

自賠責保険の金額の一覧は、以下の通りです。  

契約月数 自家用自動車 軽自動車
12ヶ月 12,700円 12,550円
24ヶ月 20,610円 19,730円
36ヶ月 27,180円 26,760円

印紙代(証紙代)

車検時には自動車重量税や自賠責保険料のみでなく、印紙代も必要です。印紙代は検査費用や車検証の発行手数料として課されます。

必要金額の印紙を購入し、運輸支局の窓口に提出する必要があります。

ディーラーやカー用品店で車検を依頼する場合、ご自身で印紙を購入する必要はなく印紙代のみが請求される形が一般的です。

印紙代の一覧は以下の通りです。

指定工場 認定工場
軽自動車 1,200円 1,400円
3ナンバーの普通自動車 1,200円 1,800円
5ナンバーの普通自動車 1,200円 1,700円

車検基本料

車検基本料とは、車検を依頼する店舗に支払う費用です。法定諸費用と異なり法律で金額が決まっているわけではないので、依頼先によって異なります。

車検基本料には、以下の費用が含まれています。

  • 基本点検技術料
  • 整備技術料
  • 車検の代行手数料

基本点検技術料とは、車検で行う法定24ヶ月点検にかかる費用です。

法定24ヶ月点検はエンジンやブレーキなど安全に走行するために必要な機能に問題がないか56項目のチェックを行います。

整備技術料とは、法定24ヶ月点検や車検を通すために必要な整備を行う費用です。

整備料金

整備料金とは、車検を通すための保安基準や法定24ヶ月点検に合格するために必要な整備にかかる費用です。

整備にかかる技術料や部品交換代などが含まれます。車検基本料同様に、依頼先によって金額が異なります。

整備料金を抑えたい場合は複数社に見積もりを取る、車検に関係ない整備項目は外してもらうなどの工夫が必要です。

車検基本料は依頼先によって異なる

車検基本料は依頼先によって数万円近く変わる場合もあります。依頼先別の車検の特徴や費用相場を紹介していきます。

ディーラー

ディーラー車検は安全性の高さときめ細やかなサービスが魅力です。車検で部品交換をしたとしても、純正部品を使用してくれます。

費用よりもサービスや整備の質を重視したい方に向いています。

その一方で、ディーラー車検は費用が高額になりがちなので、車検費用を抑えたい方には不向きです。

車検費用の車検基本料の相場は以下の通りです。

  • 軽自動車:約38,000円
  • 小型自動車:約42,000円
  • 中型自動車:約45,000円
  • 大型自動車:約55,000円

車検専門フランチャイズ店

車検専門フランチャイズ店は、安さとスピードが魅力です。元々、個人の整備工場だったものがフランチャイズ化している場合が多いので、一定以上の品質も確保できます。

立会い車検などにも応じてもらえるので、ご自身の目で作業内容を確認したい方にもぴったりです。
ただし車検専門とうたっているだけあって、車検項目以外の整備は対象外である場合もあります。

また古い車の部品交換代が高くついてしまう可能性があります。

車検専門フランチャイズ店の車検基本料は車種に関わらず20,000~25,000円前後です。

民間整備工場

民間整備工場はディーラーよりは車検費用が安く済む傾向にあります。車検費用も抑えたいが、整備の質を落としたくない方に向いています。

指定工場に依頼をすれば、陸運局に車を持っていく必要がないので当日内に車検が終わるケースも多いです。

民間整備工場の車検基本料の相場は以下の通りです。

  • 軽自動車:約30,000円
  • 小型自動車:約40,000円
  • 中型自動車:約42,000円
  • 大型自動車:約53,000円

カー用品店

カー用品店で行う車検は、部品交換費用が安いのが魅力です。カー用品店は部品調達ルートを持っている場合が多いので、部品交換を素早く安く行ってくれます。

セール品の部品を活用した車検を行い費用の値引きをしている場合もあります。

その一方で整備の質にムラが出やすいので、車検依頼時には店舗の口コミや評判を確認しておくのが良いでしょう。

カー用品店の車検基本料の相場は以下の通りです。

  • 軽自動車:約20,000円
  • 小型自動車:約20,000円
  • 中型自動車:約25,000円
  • 大型自動車:約25,000円

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドは車検依頼先の中でも費用が安いのがメリットです。その一方で、車検に通すための保安基準を満たすための最低限の整備にとどまるケースが多いです。

さらにガソリンスタンドでの車検は、当日内に終わらないケースが多く、数日間、車を預ける必要があります。通勤や通学で車を毎日使用する方には不向きです。

ガソリンスタンドの車検基本料の相場は以下の通りです。

  • 軽自動車:約14,000円
  • 小型自動車:約15,000円
  • 中型自動車:約16,000円
  • 大型自動車:約17,000円

車検代行業

ユーザー車検をしたいものの平日に運輸局に車を持っていけない方におすすめなのが車検代行業者です。

車検はご自身で行い、車検手続きの代行のみをしてもらいます。整備費用はかからず、代行手数料のみのためお手頃です。

整備はご自身で行う必要があるので、車や整備に関する知識をお持ちの方が利用するのが良いでしょう。

  • 軽自動車:約10,000円
  • 小型自動車:約10,000円
  • 中型自動車:約10,000円
  • 大型自動車:約15,000円

車検費用が高くなってしまうケース

車検費用の相場よりも費用が高くなる可能性が高いケースを紹介していきます。

長く車に乗り続けている場合

長く同じ車に乗り続けている場合や年式が古い車を車検に出した場合、車検費用が高額になってしまいます。
年式が古い車の車検費用が高額になるのは、自動車重量税が高額になってしまうからです。

新車登録時から13年経過している車は自動車重量税が上乗せされます。
軽自動車の場合は20%、普通自動車の場合は39%もの金額が上乗せされるのでご注意ください。

さらに新車登録時から18年経過している車は、税率自体が上がり33%となってしまいます。

年式が古い車は税金が高いだけではなく、部品交換も多くなり整備費用自体も高くなってしまう可能性があります。

車検時の整備箇所が多い場合

車検時の整備箇所が多いと車検費用が高額になってしまいがちです。
ディーラーやカー用品店のなかには、車検を通すための保安基準以上の整備をする業者もあります。

もちろん安全性を高め、車を長く快適に使うために整備は必要です。

しかし、現段階で行うメリットが少ない整備までしてしまうと、過剰整備となり車検費用が高額になってしまいます。

また、整備箇所が多いと、整備費用がかかるだけでなく部品の交換費用も多く発生します。

車検の見積もりを出してもらう際には、整備箇所も確認しておきましょう。

車検費用を安くする方法

車検費用を安くする方法を解説していきます。

事前に見積もりを取る

車検を依頼する際には、事前に複数社で見積もりを取りましょう。車検費用の内訳で車検基本料金や整備費用は業者によって金額が異なるからです。

基本料金や整備費用が安い業者に車検を依頼すると、その分車検費用を節約できます。

混んでいて希望の業者で車検を申し込めなかったといったことにならないためにもスケジュールに余裕を持っておくことが大切です。

不要な整備項目を減らす

車検費用を抑えるのであれば、不要な整備項目をできるだけ減らしてしまうのも選択肢のひとつです。

ディーラーやカー用品店では、車検を通すのに必要な整備以上の整備を見積もりしてくる場合も多いです。
車検を通すのに必要な保安基準の整備を行えば、整備費用をそれだけ減らせます。

見積もり時に整備項目を確認し、車検を通すのに関係ない項目は減らしてしまうのも良いでしょう。

ユーザー車検を検討する

車検はディーラーやカー用品店などに依頼しなくても、ご自身で行うことも可能です。所有者自身で車検を行えば、業者に依頼するよりも費用は安くなります。

その一方で、ご自身で点検や整備、車検に関する手続きをすべて行う必要があります。

運輸支局など自動車検査場に車を持っていき車検をしたとしても、整備に不備があり車検に通らない可能性もあるのでご注意ください。

ユーザー車検は時間も労力もかかるので、車に詳しくない方にはあまり一般的ではありません。

carsはWEBサイトから店舗予約

費用も手間もかかる車検ですが、carsを利用すればWEBサイト上で簡単に車検の予約が可能です。
carsでは都道府県ごとに車検を行う店舗を絞り込めますし、ユーザーの満足度評価や予約状況を確認できます。

ユーザー満足度評価の高い店舗を選べば、初めての車検でも失敗するリスクを減らせます。

また、車検のタイミングは車の乗り換えのタイミングでもあります。
cars AI査定では、今あなたが乗っている車の査定額をすぐに確認することができるので、この機会に一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

車検費用を節約したいのであれば、車検費用の内訳をまずは理解しておきましょう。

車検費用は、車種や車の重量で金額が決められている法定諸費用と車検基本料金や整備費用に分類できます。法定諸費用は法律で金額が決まっているので、値引きはできません。

一方で車検基本料金や整備費用は車検依頼先によって金額が異なります。

車検費用を少しでも節約したい場合には複数店舗で見積もりを取ってみるのがおすすめです。

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