「車のへこみを修理したいけれど、修理費用はなるべく抑えたい」という方は多いのではないでしょうか。
車の修理は自分で行うことで、修理費用を大幅に抑えられます。しかし、補修しきれなかったり、同じ色の塗料が作れなかったりする可能性があるなど、一定のリスクがあるのも事実です。
そこで今回は、車のへこみを自分または業者で修理する方法、修理を業者に依頼した方がいい場合を解説します。
目次
車のへこみを自分で修理する方法
まずは、車のへこみを自分で修理する手順と方法を解説します。
車の小さなへこみを直す手順
車の小さなへこみを直す手順は以下のとおりです。
準備
- へこみ部分の周囲の汚れを落とす
- パテが食いつくようにキズ周辺を耐水ペーパーでヤスリがけを行う
- シリコンオフで油分を取り除く
パテを塗り、補修、下地処理
- 補修範囲にパテを塗布してキズを埋める
- 一定時間、乾燥させる
- 目の粗い耐水ペーパーから目の細かい耐水ペーパーへと変えながら、表面を研磨して整える
- 削りカスを洗い流す
- シリコンオフで油分を取り除く
- 塗装したい部分以外をマスキングする
- サーフェイサーを数回に分けて薄く吹き付け、目の細かい耐水ペーパーで軽く表面を整える
- シリコンオフで油分を取り除く
塗装
- ボディカラーを塗装する
- ボカシ剤を使用して仕上がりを滑らかにする
- 1週間ほど乾燥させる
仕上げ
液体コンパウンド、仕上げ用コンパウンドの順番で使用し、表面を仕上げる
デントリペアキットを使う方法
デントリペアキットとは、へこみを直すための専用修理キットのことです。このデントリペアキットには、へこみを内側から押し出すタイプと外側から引っ張るタイプがあります。
ただし、デントリペアキットを使用できるのは、ボンネットなど平坦な部分がへこんだ場合のみです。そのため、車の角や複雑なへこみに対しては有効ではありません。あくまで小さなへこみを補修する程度です。
ドライヤーを使う方法
ドライヤーと熱湯を使ってへこみを直す方法もネットで紹介されています。しかし、かえって車を傷つけてしまうリスクがあります。
また、効果が証明できないことから、あまりおすすめはできません。
自分で修理を行うには技術が必要
自分で修理する場合は、メリットとデメリットがあります。安全に車を修理するためにもそれらの両方を押さえておきましょう。
メリットは、業者に依頼するよりも修理費用が安く済むことです。必要な道具や材料にしか費用がかからないため、予定外の出費を抑えられます。
一方、デメリットとして挙げられることは、パテの利用や塗装を行う修理の場合はそれ相応の技術が必要となり、誰にでもできるわけではありません。
また、時間がかかることもあげられますデメリットとして挙げられます。専門技術を持っていなければ、スムーズな修理は行えないでしょう。
ほかにも、修理に失敗すると補修部分がデコボコしてしまう、塗装に色ムラができるなどのリスクもともないます。そのため、修理する技術が不足している方や不安な方は、プロの修理業者に依頼することをおすすめします。
車のへこみを業者に修理してもらう方法
続いて、車のへこみ修理を業者に依頼する場合を見ていきましょう。
車のへこみはどこで修理してもらえるのか
車のへこみは大きく分けて下記3つの業者で修理が可能です。
- 自動車整備工場
- ディーラー
- カー用品店
自動車整備工場はアクセスしやすい場所にある傾向があり、修理のクオリティも高いです。「近場ですぐに修理してもらいたい」という場合は、自動車整備工場に修理を依頼すると良いでしょう。
一方、ディーラーは取り扱うメーカーの車種や性能などを知り尽くしていることが多いため、安心してへこみ修理を任せることができます。
カー用品店であれば、ほかの業者に比べて修理費用を安く抑えられるため、「修理にあまり費用をかけたくない」という場合に向いています。
業者が行うへこみ修理の方法・手順
修理する業者によって多少異なりますが、へこみ修理は以下の手順で実施されます。
手順1:へこみの確認
まずはへこみの種類や深さを確認します。軽いへこみの場合は、専用の吸盤による引き出しやハンマーでの叩き出しのみで修理が完了します。
なお、この引き出し作業には一定の技術を要するため、プロでないときれいに直すのは困難です。
手順2:パテ付け
引き出し作業で直らなければ、パテ付けを行います。パテ付けの前に補修範囲の塗装を削り、表面を脱脂するのが一般的です。
その後、パテが乾燥したら研磨を行い、小さなデコボコや気泡を埋めるためのパテを塗っていきます。乾いたら再度、研磨を実施します。
なお、境目に段差ができないように磨き上げる作業は素人には難しいため、プロならではの技術だといえます。
手順3:塗装
パテ付けをした後は塗装していきます。まずは塗装の下地であるサーフェイサーを塗り、乾燥した後にボディーカラーに合わせた塗料を吹き付けます。
この際、経年劣化を考慮して色の調整を行い、現在のボディーカラーに近い色に仕上げます。微調色はプロのこだわりが出るポイントの一つです。それが乾いた後は透明な塗料を吹き付けます。
手順4:仕上げ
最後に仕上げとして、塗料の乾燥時についたほこりやゴミを落としていきます。その後、コンパウンドとエアポリッシャーで塗装面を磨いていきます。
コンパウンドを扱うにはそれ相応の技術が必要です。コンパウンドを適切に扱うことで、鏡のような光沢を持った仕上がりが実現します。
へこみ修理を業者に依頼した方が良い場合
では、どのような場合に修理業者へ依頼すべきなのでしょうか?
自分では補修しきれない大きなへこみがある場合は、業者に依頼しましょう。大きなへこみは自分で修理するのが難しく、一定以上の技術が必要です。
パテを上手く扱えずに補修しきれない、微調色をする技術がなく同じ色の塗料が作れない、といった事態に陥る可能性もあります。
ほかにも、表面処理の経験がないことから、補修した部分がデコボコになるというケースもあるでしょう。このように、大きなへこみがある場合に自分で修理をするのはリスクが高いといえます。
修理経験がない場合や不安な場合は、下手に自分で修理をして目立つような跡を残してしまうよりも、修理業者に依頼することをおすすめします。
また、自分で修理する際には広いスペースが必要となることを覚えておきましょう。
車のへこみを早く修理した方がいい理由
車にへこみが生じた場合には放置しないようにしましょう。通常、車のボディには防錆加工がされていますが、車にへこみやキズが発生すると、塗装がはがれて防錆加工も一緒に取れてしまいます。
へこんだボディーが酸化により錆びていき、時間とともに徐々に広がっていきます。そして、それにともなって車が劣化していき、修理範囲も広がり修理費用が高額となってしまいます。
したがって、車のへこみに気がついたらすぐに修理をしましょう。自分で修理できるかわからない場合は、修理業者などに相談してみてください。
まとめ
ここまで、車のへこみを自分または業者で修理する方法、修理を業者に依頼した方が良い場合を解説しました。
軽いへこみであれば自分で修理することも可能であり、修理費用を大幅に抑えることができます。しかし、それ相応の修理技術が必要であるため、補修しきれない、同じ色の塗料が作れないなどのリスクがあります。
また、大きなへこみであれば専用器具やプロの技術が必要になることから、修理業者に依頼することをおすすめします。
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