車のタイヤがパンクした時の対処法!やってはいけない注意点も解説

メンテ
  • 投稿日:2021/12/03
  • 更新日:2021/12/03
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車のタイヤがまさかのパンク!パンク自体は珍しいことではないものの、いざ起きてしまうと右往左往してしまうのではないでしょうか。

タイヤが急にパンクしても対処法はあるので、まずは落ち着きましょう。この記事では、応急処置の方法やしてはいけないことなど、タイヤがパンクした時に知っておくと便利な情報を説明します。

車のタイヤがパンクした時の対応

「とにかく早くパンクを直したい」という場合、主な方法は次の4つです。

・JAFなどのロードサービスに連絡する
・自分で応急処置をする
・スペアタイヤに交換する
・近くのガソリンスタンドに持ち込む

各方法について、解説します。

JAFなどのロードサービスに連絡する

ロードサービスは、365日24時間いつでも現場に駆けつけ、車のトラブルに対応するエキスパートです。

車がパンクしたら、JAF(日本自動車連盟)などのロードサービスに連絡を取ることが、ベストな方法でしょう。

JAFの会員であれば、スペアタイヤの交換は無料です。たとえ会員でなくても料金を支払うことでサービスを受けられるので、JAFは心強い存在であるといえます

また、任意保険の中にはロードサービスが付帯されているものもあり、パンクの修理についてもほとんどの場合カバーされています。

自分で応急処置をする

車にタイヤパンク応急修理キットを搭載している場合は、自分で応急処置をするという選択肢もあります。

タイヤパンク応急修理キットとは、修理剤とコンプレッサーなどがセットになった修理ツールであり、修理剤と空気をタイヤに注入することで一時的な走行を可能にします。

タイヤパンク応急修理キットの使い方を、簡単に説明します。

  1. パンクしたタイヤのバルブキャップとバルブコアを外す
  2. 修理剤をバルブに注入する
  3. コンプレッサーをバルブに接続し、電源プラグをアクセサリーソケットに差し込んで電源をオンにする
  4. 指定空気圧になったら、コンプレッサーの電源をオフにする
  5. バルブキャップを締める

車種やキットによって使用方法が異なる場合があるので、必ず応急修理キットの取り扱い説明書を確認してください。

スペアタイヤに交換

スペアタイヤがあれば、パンクしたタイヤと交換しましょう。タイヤ1本の交換は慣れている人でも60分ほどかかりますが、パンクしたタイヤのまま走行する必要がなくなり安心です。

ただし、路肩などで作業することはやめましょう。思いがけない事故に巻き込まれるリスクがあります。スペアタイヤの交換に適した場所は、駐車場など広い作業スペースが確保できる平坦な場所です。

タイヤ交換についてのくわしい解説は「タイヤ交換を自分で行う方法!手順・必要な道具・交換サインを解説」をご覧ください。

近くのガソリンスタンドに持ち込む

「車をほとんど走らせる必要がない場所」という条件がつきますが(応急処置をした場合は、10分以内の走行が目安)、ガソリンスタンドであればパンクしたタイヤの交換や修理を依頼することができます。

ただし、

・タイヤがパンクした時、車は動かさないに越したことはない
・修理専門店ではないので、修理できる範囲が限られる

といったことから、ガソリンスタンドに持ち込むのはほかに選択肢がない場合に限るのが良いでしょう。 

運転中に突然タイヤがパンクした場合の注意点

車を運転している時に突然タイヤがパンクした場合、何よりも落ち着くことが一番です。焦ってしまうとその後の判断や車の操作を誤り、状況を悪化させてしまうかもしれません。

ここでは、運転中に起こったパンクへの対応として、やってはいけないことを解説します。

そのまま走行させない

タイヤがパンクした状態での車の運転は、非常に危険です。

なぜなら、

・ハンドルが取られる、まっすぐ走れないなど運転操作が不安定になる
・パンクの状態を悪化させる

といったリスクがあるからです。

運転中にタイヤがパンクしたら、すぐに路肩など安全な場所に車を停めます。その際、ハザードランプを点灯させたうえで、非常三角停止板を設置する(高速道路の場合は義務)ことも忘れないようにしましょう。

釘などが原因の場合、抜かない

タイヤに釘などの異物が刺さっている場合は、抜かずにそのままにしておきましょう。

なぜなら、異物を抜くと

・タイヤの空気が抜けるのを加速させてしまう
・パンクしている箇所を発見しづらくなる
・ホイールがダメージを受けると、大掛かりな修理になってしまう

といったことがあるからです。

異物が刺さっていても空気がほとんど抜けていない場合は、最寄りの修理先まで慎重に運転しましょう。

一方、空気が抜けてしまって運転が難しい場合は、車を安全な場所に停めて応急処置をするか、専門サービスの利用を検討するのが良いでしょう。

スペアタイヤへの交換を路肩などで行わない

路肩などに車を停めて急いでスペアタイヤに交換したくなるかもしれませんが、後続車から追突されるおそれがありますので、絶対にやめましょう。

特に高速道路でのタイヤ交換は危険を極めるので、サービスエリア/パーキングエリアなどに移動して作業することをおすすめします。

もし適当な場所が見つからなければ、ロードサービスに修理を依頼するのが得策です。

タイヤがパンクしているかもしれないサイン

車のタイヤのパンクは、明らかにパンクしていることがわかる場合と、そうでない場合とがあります。

走行中に以下のような違和感を覚えた場合は、タイヤがパンクしている可能性が高いです。

・走行中に左右どちらかに車が傾く
・ハンドルが取られて上手く操作できない
・タイヤ周辺から異音が聞こえる
・いつもより加速が鈍い
・いつもよりブレーキが効かない

もし、「タイヤがパンクしているかもしれないサイン」を一つでも見つけたら、できるだけ早く専門業者にタイヤの状態をチェックしてもらいましょう。

タイヤのパンクの修理費用

パンクの修理費用は、タイヤの外側から修理するか、タイヤを外し内側から修理するかで異なります。

依頼先の料金設定も費用に影響しますが、修理にタイヤを外す必要があるかどうかで料金が大きく異なることが多いのです。

たとえば、タイヤを外さずにできる外面修理であれば、修理費用は2,000円前後で済みます。

しかし、パンクによるタイヤへのダメージが大きく、内面修理が必要という場合は5,000円前後かかり、両者の費用相場には2倍以上の差があります。

修理費用が気になる場合は、事前にどのくらいかかるのか、依頼先に確認しておくと良いでしょう。

パンクを修理してもタイヤ交換が必要な理由

パンクを修理しても、ゆくゆくは交換を視野に入れておいた方が良い場合がほとんどです。その理由は、パンクを修理をしてもタイヤの劣化が避けられないためです。

たとえば、パンクの外面修理で使用された修理剤は、タイヤを使っていくうちにはがれていきます。また、タイヤの溝が浅くなると、修理した部分の耐久性も低下していきます。

パンクの修理を受けた後「早めに交換した方が良いですよ」とアドバイスを受けたら、それに従うようにしましょう。

無駄に交換したくないというのであれば、タイヤの状態をくわしくチェックしてもらってから判断するという方法も良いでしょう。

車のタイヤがパンクする原因

できれば避けたいタイヤのパンク。パンクを引き起こす原因を知ることで、回避する可能性を高めることができます。

パンクの主な原因として挙げられるのは「釘などの異物が刺さる」「空気圧の異常」「ゴムの劣化」です。

各原因について、くわしくみてみましょう。

釘などの異物が刺さる

車道に落ちている釘などの異物がタイヤに刺さると、パンクすることがあります。異物が刺さるとタイヤに穴が開き、そこから空気が漏れていくからです。

この場合、タイヤ内の空気は一気に抜けず、段階的に外に出ていくのが特徴です。

異物が刺さった直後には気がつかず、ある日空気が抜けきったタイヤを見てパンクがわかる、というパターンがほとんどです。

なお、異物によるパンクは、ゆっくり空気が抜けていくという特徴から「スローパンク」とも呼ばれています。

空気圧の異常

各車両には、指定空気圧という適正なタイヤの空気圧が定められています。この空気圧よりも低い状態で走るとタイヤは変形しながら回転し、いわゆる「転がり抵抗」が発生します

転がり抵抗は、燃費の悪さや偏摩耗の発生につながりますが、高速道路などの走行ではタイヤが高速で回転することによって通常では起こらない摩擦がタイヤ内部に発生し、熱を持つようになります。

この状態が続くと摩擦により内部の構造が損傷し、最終的に破裂するのです(バースト)。

ゴムの劣化

タイヤのゴムは、時間とともに劣化していきます。劣化したゴムは弾力を失い、硬度も低くなります。この状態のタイヤは、濡れた路面で滑りやすくなったり、破裂しやすくなったりするため危険です。

ゴムの寿命は3~5年といわれています。この数字を目安に、専門業者で定期的にタイヤの状態をチェックしてもらうことをおすすめします。

また、「4年に1度交換する」などと目安を決めておくと、ゴムの劣化によるタイヤのパンクを防ぐことが期待できます。

タイヤの寿命

一般的に「タイヤの寿命は4年」といわれており、これを目安に点検や交換をするのが良いとされています。

タイヤの製造年数を知るには、タイヤに刻印されているセリアル番号を確認しましょう。セリアル番号には、製造された週と年が記されています。

たとえば、セリアル番号が「XYZ1521」であれば、「15」=15週目、「21」=2021年となり、そのタイヤは2021年の15週目(4月中旬)に製造されたことがわかります。

また、タイヤの寿命は走行距離からも把握できます。一般的な目安は、「30,000~40,000km走ったら交換」といわれています。これをタイヤ交換を検討する時期とすると良いでしょう。

タイヤのパンクを予防するためのセルフチェック項目

車のタイヤは、できるだけパンクさせずに長く使いたいものです。そのためには、タイヤの状態を定期的にセルフチェックし、予防に役立てるのが良いでしょう。

チェックする主な項目は、「空気圧」「スリップサイン」「突起物、ひび割れ」「偏摩耗」の4つです。

空気圧

タイヤの空気圧が、指定空気圧に保たれているかどうかをチェックします。

指定空気圧は、運転者側のドアなどに貼ってあるラベルで確認できます。月に1度は、空気圧が指定空気圧になっているかをチェックしましょう。

空気圧の確認は、ガソリンスタンドやカー用品店などに依頼するのが一番簡単な方法です。ほとんどのお店は無料で空気圧チェックを実施しています。

空気圧が低いことはもちろん、高すぎることも走行中にトラブルを引き起こす原因になるので、注意が必要です。

スリップサイン

タイヤの表面には、△印が刻印されています。この印が示す方向には、「スリップサイン」と呼ばれる盛り上がりがあります。

スリップサインが表面上に現れるのは、残り溝が法的に走行できる最小値となる1.6mmに達した時。残り溝が1.6mmを下回ったタイヤはスリップしやすいうえ、パンクにつながりやすいといわれています。

この状態のタイヤで走行することは、道路交通法に抵触します。スリップサインが出たら(もしくは出そうになったら)、タイヤを交換しましょう。

突起物、ひび割れ

釘やガラス、小石などがたくさん落ちているような道を走行した後は、異物がタイヤに刺さっていないかチェックすることもパンクを防ぐポイントです。もし異物が刺さっていたら、そのまま修理に出しましょう

また、タイヤの表面にひび割れができていないかどうかも確認します。深いひび割れができている場合は、できるだけ早く交換するのが無難です。

ひび割れの状態の判別は、日本自動車タイヤ協会が設定している基準が参考になるでしょう。

参照:日本自動車タイヤ協会 タイヤ安全ニュースNo.72(JATMA)

偏摩耗

「偏摩耗」とは、1つのタイヤだけ傷みが激しいなど、摩耗の程度に偏りがある状態をいいます。偏摩耗は、タイヤの寿命を縮めるほか、パンクが起こるリスクを高めるため、発生させないようにするのが一番です。

偏摩耗を予防する効果的な方法は、ローテーションです。ローテーションとは、タイヤの装着位置を交換することですが、定期的に実施することによりタイヤ同士の摩耗の差を最小限にとどめ、パンクの予防が期待できます。

まとめ

今回の記事では、車のタイヤがパンクした時の対処法やパンクの予防方法について紹介しました。

具体的な対処法として、

・JAFなどのロードサービスに連絡する
・自分で応急処置をする
・スペアタイヤと交換する
・近くのガソリンスタンドに持ち込む

といったことを解説しましたが、迷ったらロードサービスを選択すると良いでしょう。

車の走行中にタイヤがパンクしてしまった時、落ち着いて行動することは、さらなる事故やトラブルを避けるうえで非常に重要です。

日ごろから安全運転を心掛けるとともに、パンクをしているかもしれないサインや、いざという時の対処法について理解を深めておくことが、パンクした時の適切な対応や予防につながります。

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