車検の必要書類と当日まで準備しておくべきこととは?

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  • 更新日:2024/10/09
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車検に必要な書類は、意外と多くあります。さらに、車検業者に依頼する場合とユーザー車検を利用する場合では必要書類は異なりますし、確認作業が面倒に感じられるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、車検に必要な書類は何か簡単に知りたい人向けに、普通の車検とユーザー車検で用意すべき書類についてそれぞれ紹介します。

車検時に必要になる書類

車の車検時に提出する書類には、以下のものがあります。

  • 自動車検査証
  • 自賠責保険証明書
  • 自動車税/軽自動車税(種別割)納税証明書
  • 身分証明書
  • 委任状(依頼人が手続きする場合)

各書類について、紛失した場合の対処法とあわせて説明します。

自動車検査証

「自動車検査証」とは、前回の車検に合格したことを証明する書類のことです。

この書類に記載されている情報は

  • 車の登録年月日
  • 車名
  • 車の特徴(種別、車体の形状、車両重量、乗車定員、スリーサイズなど)
  • 車の登録番号
  • 車台番号

などです。

自動車検査証は、車のグローブボックスに入っていることが多いので、確認してみましょうもし紛失した場合は、運輸支局(普通自動車)または軽自動車検査協会事務所・支所(軽自動車)にて申請の手続きをします

手続きには、以下の準備が必要です。

  • 自動車検査証再交付申請書
  • 顔写真付きの身分証明書(パスポートなど)
  • 印紙代
  • 印鑑
  • 理由書
  • 委任状(依頼人が手続きする場合)

車検日までに再発行してもらえるよう、余裕を持って手続きすることをおすすめします。

自賠責保険証明書

自賠責保険に加入していることを証明するのが、「自賠責保険証明書」です。

自賠責保険証明書には

  • 証明書番号
  • 加入者の氏名
  • 加入者の住所
  • 自動車の登録番号
  • 保険期間
  • 加入先の保険会社名

などが記載されています。

自動車検査証と同じく自賠責保険証明書も紛失した場合は再発行し、車検日までに用意する必要があります再発行の手続き先は、加入している保険会社です(不明な場合は車を購入したお店に確認)。

窓口で手続きする場合(郵送依頼も可)は、顔写真付きの身分証明書や印鑑を忘れずに持参しましょう。再発行までにかかる時間は即日~2週間と、保険会社によって異なります。

自動車税(種別割)納税証明書、軽自動車税(種別割)納税証明書

「自動車税(種別割)納税証明書」または「軽自動車税(種別割)納税証明書」とは、自動車税を納めていることを証明する書類のことで、車検の際に提示することが求められています(車検を受けるには、自動車税を納めていることが前提です)。

納税証明書は、納税後(毎年5月頃)車の所有者のもとに送付されます。

紛失した場合は、各都道府県にある自動車税事務所/支所(普通車)、またはお住まいの各市町村の税務課(軽自動車)にて手続き可能です。身分証明書など、再発行に必要なものを事前に確認しておくようにしましょう。

納税証明書は条件を満たせば省略可能

納税証明書の電子化に伴い、2015年4月より車検の申請において納税証明書の提示が省略可能になりました(原則として普通自動車に限ります)。

省略可能な条件は以下の3つです。

  • 登録自動車の車検であること
  • 自動車税を納めていること
  • 税金納付後3週間以上経過していること(納付先の金融機関によってデータが反映されるまでに時間がかかるため)

ただし、車検の依頼先によっては省略できない場合もありますので、事前に確認することを忘れないようにしましょう。

身分証明証

車検には、本人を確認するための身分証明書が必要です。

具体的には

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 健康保険

など、顔写真付きで氏名と住所がわかるものを準備しましょう。

委任状

車の所有者以外が車検の手続きをする場合は、委任状が必要です。委任状には、以下の項目を記入します。

  • 車検を代行する人(受任者)の氏名・住所
  • 車検を依頼する人(委任者)の氏名・住所
  • 申請内容
  • 自動車登録番号(または車台番号)
  • 委任日

委任状のテンプレートは、国土交通省のホームページからダウンロードできます。

ユーザー車検に必要な書類

通常の車検に必要な書類には、以下のものがあると説明しました。

  • 自動車検査証
  • 自賠責保険証明証
  • 自動車税納税証明書または軽自動車税納税証明書
  • 身分証明書
  • 委任状(人に手続きを依頼する場合)

ユーザー車検では、上記に加え別途準備する書類があります。

それは

  • 自動車検査票
  • 自動車重量税納付書
  • 継続検査申請書
  • 定期点検整備記録簿

の4点です。

自動車検査票

ユーザー車検とは、自分で運輸支局に車を持ち込んで依頼する車検のことです。

その際、「自動車検査票」が必要ですが、これは検査項目が記載されている書類を指します。自動車検査票は、運輸局の窓口にありますので、事前に準備する必要はありません。

各検査に合格すると、書類には合格印が押され、何か不備があった場合はその旨が記載されます。検査に合格するには、すべての検査項目で合格印を貰う必要があります。

自動車重量税納付書

「自動車重量税納付書」とは、自動車重量税を納めたことを証明する書類です。

自動車重量税納付書は、運輸支局の窓口にあります。車検当日に書類を受け取り、必要事項を記入します。記載内容は、「自動車の区分等」「自動車検査証の有効期間」など、自動車検査証を参考に記入できるものです。

記入後窓口にて収入印紙を購入し、収入印紙を貼った書類を提出します。重量税は、新車の場合は3年分、その後2年分まとめて納付すると決められています。

継続検査申請書

新たな車検証を発行する際に必要になるのが「継続検査申請書(OCR用紙)」です。継続検査申請書は、運輸支局の窓口に用意されています

事前に専用ページからダウンロードすることも可能ですが、一般のインクジェットプリンターでは印刷が難しい箇所もありますので、直接入手するのが無難です。

継続検査申請書の記入は、車検証を参考にしながら進めるとやりやすいでしょう。記入後は、申請人の署名捺印含め、記入漏れがないかどうかチェックします。

定期点検整備記録簿

「定期点検整備記録簿」とは、法定点検の結果を記録した用紙のことです。ドライバーには、車検の他に安全走行などを検査する法定点検(定期点検)が義務付けられています。

定期点検整備記録簿には12ヶ月法定点検・24ヶ月法定点検の内容が記録されていて、これらの記録は車検時に点検履歴を確認するために必要です。

定期点検整備記録簿を紛失しても車検を受けることはできます。しかしその場合、車検証に「点検整備記録簿記載なし」と記載され、マイナス査定につながります。

書類以外に必要なもの

車検の際に、書類以外にも必要なものがあります。

それは、

  • 印鑑
  • 車検費用
  • 車検基本費用
  • 部品交換費用

です。

不備があると、車検を受けられないおそれがあります。書類を準備したら上記についても確認するようにしましょう。

各項目について、それぞれ説明します。

印鑑

印鑑は、不要な場合と必要になる場合があります。印鑑が不要になるのは、使用者自身が継続検査申請書を作成し、手書きで署名した場合です。逆に印鑑が必要になるのは、インターネットで書類を作成した場合。

また、車検業者から押印を求められることもありますが、その場合も必要です。

印鑑は、車検時に必ず使うというわけではありませんが、何かあった時に役立つため携帯しておくとよいでしょう。用意する印鑑は、シャチハタではなく三文判タイプが適しています。

ロックナットアダプター

ロックナットアダプターとは、ロックナット(タイヤのホイール盗難防止用のナット)を外すためのツールです。

ロックナットは特殊な形をしているため、専用のアダプター以外で外すことはほぼ不可能です。車検時にロックナットアダプターを持参するよう言われるのは、こうした理由があります。

ほとんどの場合、ロックナットを外すのは整備時です。そのため、車検前にロックナットを外す必要はありません。

車検費用

通常の車検もユーザー車検も、車検を受ける際に費用が発生します。

主な費用には

  • 法定費用
  • 車検基本費用
  • 部品交換費用

があります。どのような費用なのか、それぞれ説明します。

法定費用

「法定費用」とは、車検の際にかかる法的に定められた費用のことで

  • 自賠責保険料(車の種別・保険期間によって異なります)
  • 自動車重量税(車の重量によって異なります)
  • 印紙代(指定工場・認証工場によって異なります)

が、これに該当します。

あくまでも目安ですが、普通自動車の法定費用は3~5万円の範囲であることが多いようです。車検を受けたら必然的に発生する費用になりますので、忘れずに準備しておきましょう。

車検基本費用

「車検基本費用」とは車検の依頼先に支払う料金のことです。自分で車を運輸支局に持ち込んで車検を依頼するユーザー車検にはかかりません。

主な車検基本費用には

  • 車検基本料
  • 定期点検代
  • 代行手数料
  • 測定検査料

があります。

これらの料金は依頼先の料金設定によって異なります。一般的には、車検に通るための必要最低限の項目を検査する車検専門業者の方が、整備も含めた車検を実施するディーラーよりも安い傾向にあります。

部品交換費用

車検を通すために、部品を交換しなければならない場合があります。その際にかかる費用が「部品交換費用」です。

車検時に交換する部品には、エンジンオイルやラジエーター液、ブレーキオイルなどがあります。交換する部品には、新品とリビルト品(再生品)があり、後者を使った方が費用は安く抑えられます。

まとめ

車検時に必要な書類についてご紹介しました。ここでもう一度、必要書類についてまとめてみます。

【普通の車検・ユーザー車検とともに必要となる書類】
・自動車検査証
・自賠責保険証明書
・自動車税/軽自動車税(種別割)納税証明書
・身分証明書
・委任状(依頼人が手続きする場合)

【ユーザー車検で必要となる書類】
・自動車検査票
・自動車重量税納付書
・継続検査申請書
・定期点検整備記録簿

書類を紛失してしまった場合は、再発行までに時間がかかりますので、余裕を持って準備することが大切です。必要な書類に不備がないか確認し、万全の体制で車検に臨みましょう。

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