カーリースには走行距離制限がある?オーバーした場合の料金は?

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  • 更新日:2024/11/20
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カーリースでは、月間または年間を単位として「走行距離制限」が設けられていることが一般的です。

実際に走行できる距離は各カーリース会社やプランによって異なりますが、最初に設定した走行距離をオーバーしてしまった場合、どれくらいの料金を支払わなければいけないのでしょうか。

本記事では、カーリースに走行距離制限が設けられている理由をはじめ、制限をオーバーしてしまった場合の料金について詳しく解説していきます。

加えて、走行距離制限がないカーリースや、走行距離上限の目安についてもご紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

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カーリースには走行距離制限があるって本当?

「カーリースには走行距離制限がある」と聞いたことがある方も多いと思いますが、走行距離制限のあり・なしは、新車リースかどうか、またプランによっても異なります。

まずはこの点を整理してみましょう。

新車リースの場合は「走行距離制限あり」が一般的

新車や新古車を取り扱うカーリースの場合、一般的に「走行距離制限」が設けられています。なぜなら、走行距離はその車の価値に大きな影響を及ぼすからです。

カーリースでは、はじめに契約満了時に想定される車の価値、いわゆる「残価」を設定し、車両価格から残価を差し引いた金額を利用者に毎月支払ってもらうスタイルが一般的です。

はじめの設定よりも契約満了時の残価が低くなってしまった場合、利用者は差額を清算しなければいけません。

そこで、ユーザーが走りすぎないよう走行距離制限を設けているというわけです。

走行距離制限を設ければ、契約満了時の残価をおおよそ予測でき、スムーズに契約満了を迎えることができます。

カーリースの走行距離制限は、年間もしくは月間を単位として定められています。一般的には年間を単位として走行距離制限が設けられており、目安として月間の走行距離が示される形となります。おおよそ、500km、1000km、1500kmのいずれかで設定されていることが多いです。

では、一般的なカーリース会社はどの程度の走行距離制限を設けているのでしょうか。

今回は5つのカーリース会社を比較してみました。

carsマイカー定額 月間500km〜(相談で変更可能)
定額カルモくん 月間1,500Km
KINTO 月間1,500Km
コスモマイカーリース 月間500Km/1,000Km/1,500Km
フラット7 年間10,000Km
オリックスカーリース 月間2,000Km

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中古車リースの場合は走行距離制限がない場合も多い

一般的なカーリースでは走行距離制限が設けられていますが、中古車リースの場合は走行距離制限が設けられていないケースが多いです。

中古車リースで走行距離制限が設けられていない理由としては、そもそもリースとして貸し出す中古車の価値が低いことが挙げられます。

一般的なカーリースの場合は、価値の高い新車・新古車を利用者に対して貸し出すため、走行距離制限を設けて車の価値を担保する必要があります。利用者が制限以上の距離を走行した場合、最初に設定した残価が大幅に変動する可能性があるからです。

一方、中古車リースでは、利用者に対して貸し出す車(中古車)の価値がそもそも低いため、残価も低めに設定されています。走行距離を制限して車の価値を担保する必要性が低いことから、走行距離制限が設けていないケースがほとんどです。

走行距離をオーバーするとどうなる?

では、決められた走行距離をオーバーしてしまうと、どうなるのでしょうか?次はこの点を整理してみましょう。

月間の上限はあくまで目安

カーリース会社のなかには、月間での走行距離制限を設けている会社もありますが、あくまでも目安として設定されているケースがほとんどです。

実際には、契約期間中の総走行距離を基に算出した平均値となります。そのため、カーリース会社から定められた月間の走行距離制限を超えたからといって、すぐに超過料金の支払いが生じるわけではありません。

とはいえ、目安として設定されている月間の走行距離制限を何度もオーバーしてしまうと、結果的に総走行距離を超えてしまうことになります。契約満了時に総走行距離を超えていると、超過料金などの支払いが発生するので、注意が必要です。

契約期間トータルでオーバーすれば、清算が発生

契約期間のトータルで走行距離をオーバーしてしまった場合は、超えた距離に応じて超過料金の支払いが発生するケースが一般的です。

超過料金はカーリース会社ごとに異なりますが、3~10円/Kmで設定されるケースが多いです。

また、走行距離制限を超過したことにより、はじめに設定した残価が低下してしまう可能性もあります。この場合、はじめに設定した残価と契約満了時の残価の差額を清算する必要があります。

走行距離制限ありのカーリースは、走行距離無制限のカーリースと比較して月額費用が安い魅力がありますが、超過料金や残価の差額の支払いが生じてしまっては意味がありません。

ライフスタイルに合った走行距離制限を設定し、無駄な支払いが生じないように気を付けましょう。

カーリースの走行距離上限は変更可能?

一般的なカーリースには、走行距離制限が設けられています。ただ、利用者によってはカーリース会社から提示された走行距離制限を変更したいと考えている方もいるでしょう。

結論から申し上げますと、カーリースの走行距離上限は変更可能です。カーリース会社によっては複数のプランを用意している場合もあり、自分のライフスタイルにあったプランを選べます。

ここで、走行距離制限を長くする場合と、短くする場合のメリット・デメリットについてみていきましょう。

まず、走行距離制限を長くした場合、超過料金の発生リスクを軽減できます。カーリースでは、車の価値を担保するために、走行距離制限を設けることが一般的です。利用者が走行距離制限をオーバーしてしまうと、契約満了時の残価がはじめに設定した残価を下回ってしまうため、超過料金の清算が必要になります。

しかし、走行距離制限を長くすると、制限をオーバーしてしまう可能性が低くなります。走行距離制限を超えなければ、はじめに設定した残価を維持できるので、超過料金の発生リスクが低くなるのです。

ただ、走行距離制限を長くした分、はじめに設定する残価が低くなってしまうので、月額料金が高くなるデメリットがあります。

一方、走行距離制限を短くした場合は、月額料金を安く抑えられるメリットがあります。走行距離が短ければ、残価を高めに設定できるからです。

ただ、走行距離制限をオーバーしてしまう可能性があり、超過料金の発生リスクが高くなってしまいます。

メリット デメリット
長い走行距離にする場合 超過清算のリスクが減る 月額が高くなる
走行距離が短すぎる場合 月額が高くなる 超過清算のリスクが上がる

走行距離上限はどのくらいあると安心?

「カーリースの走行距離上限は、どのくらいあれば安心なのか?」車を初めて持つ方はこのような疑問を持つ方もいるでしょう。

ここからは、一般社団法人日本自動車工業会が公表している「2023年度乗用車市場動向調査 」のデータを参考に、月の走行距離目安を紹介します。

使い方別の走行距離の目安

カーリースの走行距離の目安は、車の使い方によって大きく変動します。

今回は、3つの目的別に算出した走行距離の目安をご紹介します。

  • 週数回しか使用しない場合
  • 毎日通勤・通学で利用する場合
  • かなりの長距離で利用する場合

週数回しか使用しない場合・・・200km/月程度

週に数回しか車を使用しない場合の走行距離は、200Km/月ほどです。

使用例は以下の通りです。

  • 買い物:往復10Km、週3回=120Km/月
  • 週末のおでかけ:往復40Km、月2回=80Km/月

週に数回の買い物や週末のお出かけでしか車を使用しない場合、200Km/月ほどの走行距離で十分です。買い物やお出かけの回数が多くなる可能性がある場合は、余裕を持って300Km/月ほどの走行距離を設定するとよいでしょう。

毎日通勤・通学で利用する場合・・1,000km/月程度

毎日通勤・通学で使用する場合の走行距離は、1,000Km/月ほどです。

使用例は以下の通りです。

  • 通勤・通学:往復25Km、22日間=550Km/月
  • 週末のおでかけ:往復100Km、週1回=400Km/月

毎日通勤・通学で使用する場合、週末のおでかけも含めて1,000Km/月ほどの走行距離で十分だといえるでしょう。通勤距離が上記の使用例よりも長い場合は、通勤距離を上記例にあてはめて必要な走行距離の目安を立ててみてください。

かなりの長距離で利用する場合・・・2,000km程度

かなりの長距離で使用する場合の走行距離は、2,000Km/月ほどです。

使用例は以下の通りです。

  • 通勤・通学:往復50Km、22日間=1,100Km
  • 週末のおでかけ:往復200Km、週1回=800Km

長距離の通学・通勤、週末のお出かけなど、長距離で使用される予定がある場合は、最低でも2,000Km/月の走行距離を設定しましょう。長距離で使用される方は、一度走行距離制限をオーバーしてしまうと、高額な超過料金を請求される可能性があるため、余裕を持った走行距離制限を設定することがポイントです。

また、こうした利用方法の方は商用目的の方が多いと思います。リースの目的が商用であることを伝えれば、リース会社によっては配慮してもらえることもあるので、気軽に相談してみましょう。

データからみる平均

一般社団法人日本自動車工業会が公表している「2023年度乗用車市場動向調査」の結果から、平均的な走行距離を見ていきましょう。

2023年度の調査における月間走行距離の割合は以下のようになっていました。

月間走行距離 割合
~300Km 58%
~600Km 19%
~1,200Km 19%
1,201Km~ 4%

月間走行距離の調査においては、月に~300Kmしか車を使用しない人が全体の約6割を占めていました。300Kmと聞くと少し短いようにも感じますが、通勤・通学、買い物を主な使用用途としている方が多く、近場での使用にとどまっている傾向にあります。

このことから、カーリース各社が設定している1,000~1,500Km/月の走行距離制限でも、十分に余裕を持って使用できることが分かります。

まとめ

カーリースにおける走行距離制限は、車の価値を担保するために設けられています。カーリース各社が設定している走行距離制限は、日常生活において余裕を持って車を使用できる距離となっていますが、遠方へ通勤・通学される方や、お出かけされる方にとっては少し短いかもしれません。
そのような場合は、自分の生活スタイルに適したプランに変更する、もしくは走行距離制限が設けられていない中古車リースの利用をおすすめします。
走行距離制限をオーバーしてしまうと超過料金が発生してしまうので、契約前に今一度自分に適した走行距離を確認するようにしてください。

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著者情報

寺崎春樹

車を愛してやまないモビリティライター。20歳時にフォードの「エクスプローラー」を購入。しかし、相次ぐ故障によって莫大な修理費がかかることに。修理費の負担がどれだけ重いかを身をもって体験しました。cars LIFEでは毎月定額で乗れるカーリースのすばらしさ、その他カーライフに関することを伝えていきます。
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