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【連載5】「中古車の個人間流通モデル」における「情報管理」と「提案活動」

投稿日:2021/11/29更新日:2023/04/04

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前回、『「中古車の個人間流通モデル」における「情報収集」とは』の記事では、情報収集を行う方法について解説しました。

情報は利用を前提として収集を行い、その情報をしっかりと管理していくことが大切です。また、情報の鮮度を維持していくことも必要です。

今回の記事では、情報管理においてどのように情報を維持していくかという話から始めていきます。

情報の鮮度を維持するために役立つオイル交換

情報管理とは集めた顧客の情報をもとに、対象顧客を絞り込んで接点活動をするため、「情報の鮮度を維持する」ことを指します。

カーオーナーとの接点活動は、やはりオイル交換や洗車などが王道です。まずはそのような比較的ライトなメンテナンスを起点に来店を促していくことが重要です。

大切なことは、オイル交換そのものをすることが目的ではなく、乗り換えの可能性について探ることです。

顧客がオイル交換を断る理由を考える

営業担当者が乗り換えのお伺いの電話をすると、お客様は売り込まれることを嫌い「まだまだ乗るから大丈夫」と言って営業を避ける可能性が高いでしょう。

ところが、メカニックやフロント担当者にはお客様も本音で話してくれることがあります。

お客様はメカニックを整備のプロとして認識しているので、メカニックからオイル交換の提案をされても、それを断るにはそれなりの理由が存在します。

とりわけ、乗り換えを考えている場合はわざわざオイル交換を行わないので、断られた時は「乗り換えかも?」と考えることができるのです。

ときには、「もう乗り換えるからオイル交換はいらないよ」と、こちらが欲しい情報をお客様側から伝えてもらえることもあります。

ターゲットを絞ってオイル交換の提案を行う

管理する車両の全数に対してメカニックやフロント担当者がオイル交換や点検を促す電話をおこない、さらには作業まで担当するとなると現場の社員が疲弊します。

ところが、乗り換えの可能性がある顧客へのコールとなれば、そもそも断られるのが前提のオイル勧誘となるため、精神的な負担が少なく電話ができます。その上、断られる=乗り換えの情報も得やすくなります。

また、特段乗り換える予定がなく、問題なく車を使用されているお客様に車の状態を伺ったところで効果が低いので、車の用事がなくても来店していただける「お客様感謝祭」のような仕掛けを行い、来店を促していくことも重要です。

これらを組み合わせていき、漏れのない情報管理をしていきましょう。

3番目のプロセス「提案活動」

情報管理が完了したら、提案活動を実施しましょう。

提案活動とは、管理した情報をもとにお客様が現在乗っている車の乗り換えを促進する活動を指します。

次の車を買っていただく前に、お客様が使用している車両を買取後にどう売るか、を最初にに考えましょう

心構えとして、オークションでの売却額でそろばんをはじくのではなく、純粋に「お客様が乗っている車両をどうやったら高く買って満足を差し上げられるか?」と考えることが大切です。

「査定に自信がない。」
「相場がわからない。」
「高く買い取ってオークションで損したらどうしよう。」
「安全策をとって安く提案したら、他の買取店に負けてしまう。」

このようなことを考えていたら車の買取自体が億劫になってしまいます。

お客様の車を買い取って得するか損するかではなく、お客様が今乗っている車両をしっかり売却していただくことが一歩目です。

自動車整備業は車検や点検をとおして常に多くの顧客と接点があります。その接点において、「次の欲しい車両は何か?」「それは新車か中古車なのか?」軽自動車であれば、「トール系なのか箱バンなのか?」など、細かく情報収集しておくことが大切です。

そのように情報収集することで、お客様の条件にマッチした車両が出てきた時に的確にご提案することができます。同様に、乗り換えにより売却する車両に関しても、買い手候補の情報を収集しておくことにより、仕入れは自然と回るようになります。

つまり、提案活動とは常日ごろから、お客様が乗り換え時にご所望の車両をつぶさに特定するため情報を収集する地道な活動に他なりません。

「提案活動」の具体例は、次回の記事で解説します。

自動車整備工場のマーケティング活動をサポートする「cars MANAGER」

「中古車の個人間流通モデル」では、顧客の「情報収集」と「情報管理」がカギになります。

鮮度の高い顧客の情報がしっかりと集まっていることで、提案活動に活かすことができるのです。

自動車整備工場のマーケティング活動をサポートする「cars MANAGER」では、顧客一人ひとりの情報を管理することが可能です。

たとえば、18ヶ月以内に取引のあったアクティブなお客様を簡単に把握でき、さらに「6ヶ月以内」「6ヶ月以降18ヶ月以内」「18ヶ月を超えて接点がない」など、接点状況をセグメントに分けることもできます。

また、車検対象者や点検対象者のリストを瞬時に抽出できることに加えて、オイル、タイヤ、バッテリーなど、交換が必要な部品ごとにリストを作成することも可能です。

そして、リストの対象者に対してシステム上からSMSやメール、LINEを配信する機能もあり、中小企業にとって難しい広告宣伝もサポートしています。

さらに、来店予約のデジタル化も「cars MANAGER」の導入で実現できます。

くわしくは下記のバナーから公式サイトでご確認ください。

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