マーケティング

【連載6】「中古車の個人間流通モデル」における「提案活動」の具体例

2021年12月4日

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前回の記事、『「中古車の個人間流通モデル」における「情報管理」の方法』では、「情報管理」と「提案活動」について解説しました。

「情報管理」とは集めた情報をもとに、その顧客を絞り込んで接点活動をすることで「情報の鮮度を維持する」ことです。

カーオーナーとの接点活動の王道であるオイル交換や洗車などで来店を促し、顧客との接点のタイミングで情報を更新していくことが大切であること、そして、「提案活動」とは常日ごろから、今のオーナーが次に欲する車は何なのかを収集する活動であることを解説しました。

今回の記事では、「提案活動」の具体例を解説するとともに、中古車の流通構造についても触れていきます。

仕入れるべき車は入庫されている車の中にある

例として、中古の軽自動車を求めている人がいるとします。「年式は5年落ちまで、走行距離は4万kmまで、予算は総額65万円くらい」このような要望はよくあることではないでしょうか。

小売の相場はおよそ総額75万円なので、買い手としては相場より10万円くらい安く欲しいという要望です。

さて、今工場に入庫している中に、そのような車はありますか?
または今週・今月の入庫予定にこのような車はありますか?

それが仕入れるべき車です

条件に当てはまる入庫があったら、所有者にこのように伝えます。「お客様の車をどうしても欲しいという人がいるのですが、お売りになる気はありませんか?今なら良い値段で売れるチャンスですよ

実は、自分の所有している車を高く売ってくれと言われて気分を害する人は少なく、大抵は喜んでいただけるものなのです。

「買え」と言われたら嫌ですが、「売ってください」だったら心理的なハードルが下がります。なぜなら、「買う」=お金が出ていく、ですが「売る」=お金が入ってくる、と考えるのが一般的だからです。

現状の中古車の流通構造と個人間流通モデル

この図は、中古車の流通を表しています。上段は一般的な流通構造です。

①売り手は、買取店で車を手放します。
②その車は中古車の流通市場まで輸送され、プロ同士のセリにかけられます。
③落札した業者が自店まで輸送し、商品化して陳列します。その車を、次の買い手が買いに来ます。

現状の流通構造は、端的にこのように説明することができます。

一方、中古車の個人間流通モデルでは、買い手を探してきて、売り手を見つけます。そして、自動車整備事業者が仲介役になって両者の間を取り持ちます。(図④)

古物商としての事業であるため、実際は現物を買い取って責任を持って販売するのですが、一見すると売り手・買い手の間に立って売買をまとめるような位置づけになります。

個人間流通モデルの最大の利点

個人間流通モデルには、下記のような特徴があります。

・実際は買い取って、販売する
・厳密な仲介モデルではない
・消費税がかかる
・輸送コスト、中間コストが削減できる
・より高く買い取れる
・より安く販売できる
・販売が先、仕入れは後になる

いくつかの特徴がありますが、個人間流通モデルの最大の利点は「価格の弾力性」にあるといえます

通常の中古車流通では、価格変動のリスクは買取店と販売店が負ってしまいます。そのほかの中間事業者は、場の提供や役務の提供であるため基本的には損をしません。

一方、個人間流通モデルは、価格変動のリスクを売り手と買い手の双方が持つということになります。

高い値段で売れなければ、売り手は値段を下げる(リスクを負う)ことになります。

また、安い値段で買い手が殺到すれば手に入れられないので、買い手側はより高い値段で買う(リスクを負う)ことになります。

これは非常に公正かつフェアな取引です。事業者は場や機会を提供するのが目的であるため、原則として損をすることがありません

非常にサステナブルな「継続性の高い」ビジネスモデルといえます。

売り手・買い手の満足が最優先

冒頭の例に戻ると、一般的には、5年落ちの軽自動車を買取業者は40万円で買い取り、オークションで50万円で売却します。そして、その車を仕入れた業者が総額75万円で販売します。

個人間流通モデルであれば、オークション相場の50万円で仕入れて、総額65万円で販売しても利益を得ることができます

より適正な小売相場、買取相場で取引できれば、その利益を倍にすることも可能です。

もちろん、売り手・買い手双方の満足が最優先です。ここで重要なポイントは「小売相場」です。

つまり、次の買い手にとっての便益を提供しなければこのモデルは成立しません。小売の出口が適正であることが、個人間流通モデルには不可欠です。

自動車整備工場のマーケティング活動をサポートする「cars MANAGER」

「中古車の個人間流通モデル」では、顧客の「情報収集」と「情報管理」がカギになります。

顧客の欲しい車=仕入れるべき車が自社に入庫しているかどうかを確認するには、日ごろからの情報収集と情報管理が欠かせません

自動車整備工場のマーケティング活動をサポートする「cars MANAGER」では、顧客一人ひとりの情報を管理することが可能です。

たとえば、顧客情報と車両情報を紐づけて管理することで、どの顧客が現在どのような状態の車に乗っているかが瞬時にわかります

また、18ヶ月以内に取引のあったアクティブなお客様を簡単に把握でき、さらに「6ヶ月以内」「6ヶ月以降18ヶ月以内」「18ヶ月を超えて接点がない」など、接点状況をセグメントに分けることもできます。

車検対象者や点検対象者のリストを瞬時に抽出できることに加えて、オイル、タイヤ、バッテリーなど、交換が必要な部品ごとにリストを作成することも可能です。

そして、リストの対象者に対してシステム上からSMSやメール、LINEを配信する機能もあり、中小企業にとって難しい広告宣伝もサポートしています。

さらに、来店予約のデジタル化も「cars MANAGER」の導入で実現できます。

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