車を購入するにあたり、新車を購入するべきか中古車にしたほうがいいのかなど悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、新車と中古車、どちらを購入するといいのかの判断ポイントやそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。
目次
新車or中古車を判断するポイント
まずは、新車と中古車をどのようなポイントで判断するのかを解説します。
車を購入するというのは非常に大きなイベントのため、「自分好みの新車がほしい」という方が多い傾向にあります。
一方で、予算の関係やこだわりが少ないなどの理由から、中古車を検討している方もいるでしょう。
本項では6つのポイントに分けて両者の違いをみていきます。
価格
同じ車種やスペックで比べた場合、新車に比べて中古車のほうが価格が安いです。車種によって価格の違いはあるものの、購入時のコストを20〜50万円程度抑えられます。
また、良い車であるのに格安で販売されているということもあります。そのことから、購入時のコストを抑えたい方は中古車がおすすめです。
カスタマイズ
新車の場合は車のカラーやサンルーフの取り付けなど、細かいカスタマイズが可能です。
一方、中古車の場合はある程度のカスタマイズができるものの、新車に比べて限界があります。そのため、車に対するこだわりの強い方は新車を選ぶほうがおすすめです。
選択肢の数
新車は選択肢が多いように思えますが、予算の範囲内であれば一部の車に限られます。たとえば、予算が200万円以内の新車の場合、車種やグレードの選択肢は多くありません。
その反面、中古車であれば過去のモデルや予算の関係上、選択肢の幅がかなり広がります。
エコカー減税
エコカー減税に関しては新車が優勢です。新車であれば、環境に優れた車を購入すれば税金を抑えることができます。
一方、中古車の場合は条件に合う対象が少ないため、エコカー減税を適用できないケースが多いです。
リセールバリュー
リセールバリューとは、購入した車を売却する時の価値であり、いわゆる買取価格・下取り価格のことを指します。
このリセールバリューは基本的に新車のほうが優れています。
しかし、中古車マーケットの人気車種の状況によっては、新車でも下取り価格が低くなる場合もあるため注意が必要です。
なお、中古車は価値が付きにくいものの、人気の根強い車種やモデルチェンジしたばかりの車種、生産数の少ない希少なモデルなどは高く下取りできるケースもあります。
保証&修理代
新車は保証期間が長いほか、保証される範囲も広いため無料で修理・対応してもらえることが多いです。
そのこともあり、3年間は法定点検以外で修理代を支払うことはほとんどありません。
その点、中古車の場合は保証期間が短いため、修理代の発生する頻度が高い傾向にあります。
新車のメリット・デメリット
続いて、新車のメリット・デメリットをそれぞれ解説していきます。
メリット1:色やメーカーオプションを選択できる
まず1つ目のメリットは、色やメーカーオプションを選択できることです。
注文してから生産をする「受注生産方式」があることから、自分好みの車にカスタマイズできます。
たとえば、エンジンやミッション、安全機能、シート、サンルーフ、ボディーカラーなどのカスタマイズがあげられます。
このように、生産後に調整できない部分をカスタマイズできることは新車ならではのメリットです。
メリット2:エコカー減税
新車のメリット2つ目は、エコカー減税を適用しやすいことです。
エコカー減税とは、環境性能に優れた車を購入した場合、その性能に応じて自動車税と自動車重量税が軽減される制度のことです。
新しい車であれば環境性能の高い車が多いため、エコカー減税を適用しやすくなります。
メリット3:保証期間とお得な修理費用
また、メリット3つ目として、保証期間の長さとお得な修理費用があげられます。新車を購入すればメーカー保証が付くため、一定の期間は修理費用を抑えられます。
保証期間は3〜5年、または走行距離60,000〜100,000kmが一般的です。
デメリット1:価格が高い
新車のデメリット1つ目は価格が高いことです。車本体の価格もそうですが、機能やカスタマイズにこだわるとさらに金額が上昇します。
デメリット2:選択肢が限られる
2つ目のデメリットは、選択肢が限られることです。あらかじめ予算を決めている場合はさらに選択肢が狭まります。
また、モデルチェンジが行われると旧モデルは市場から姿を消すため、新規モデルの中から選択するほかなくなります。
デメリット3:納車までに1ヶ月以上かかる
基本的に新車は注文してから生産を行う「受注生産方式」であるため、納車までに最低1ヶ月はかかります。
また、カスタマイズをすればそれ以上の日数を要するケースもあるため注意が必要です。
中古車のメリット・デメリット
次に、中古車のメリット・デメリットをみていきましょう。
メリット1:価格が安い
中古車の最大のメリットは価格が安いことです。新車と同じグレードを中古で購入する場合、1年落ちであっても2割ほど安い価格で購入できます。
また車種にもよりますが、わずか1年落ちというだけで、新車よりも100万円以上安いケースもあります。
なお、3年落ち、5年落ちであれば、さらに安価で買うことが可能です。
メリット2:選択肢が豊富
中古車のメリット2つ目は選択肢が豊富であることです。これは、旧モデルや生産終了モデルであっても全国に在庫としてあるためです。
そのことから、街中で見かけた車の生産が終わっていたとしても、中古車であれば購入することができます。
なお、新車の選択肢が狭まる理由は、フルモデルチェンジをした旧モデルが市場からなくなるためです。
メリット3:納車が早い
3つ目のメリットとして、納車が早いことがあげられます。中古車であれば契約完了から2〜4週間程度で納車されます。
しかし、あまりにも納車までの期間が早い時は、納車前の整備や車内クリーニングを怠っている可能性があるため、注意が必要です。
そのため納車期間にはこだわりすぎないよう注意しましょう。
デメリット1:使用済みである
中古車のデメリット1つ目は使用済みであることです。中古車はすでに誰かが使用しているため、シミや汚れ、タバコの臭いなどが気になる車も中にはあります。
デメリット2:車によって状態が違う
車によって状態が異なるという難点もあります。前の持ち主がどのように車を使っていたのかがわかりにくいため、コンディションが一定ではありません。
また、年数が経っている車に至っては、車体の傷や車内の汚れが目立ってしまう場合もあります。
このように、中古車は前の持ち主の使い方によって状態が大きく変わるため注意が必要です。
デメリット3:保証期間が短い
中古車のデメリット3つ目は、保証期間が短いことです。中古車は販売店独自の保証が設けられていることが多いほか、販売店によって保証内容が異なります。
場合によっては、1〜3ヶ月程度しか保証されないこともあるため注意しましょう。そのこともあり、メンテナンス費用が新車よりもかかってしまう傾向があります。
新車と中古車のコスパを比較
ここでは、新車と中古車のコスパを比較していきます。コスパの違いを明確にすることで、判断材料の一つになります。
購入時を比較
新車と中古車では、購入時の価格に大幅な差があります。2020年に国内で最も販売台数が多かったトヨタのヤリスを例にあげると、新車の販売価格はおよそ139〜252万円です。
一方、中古車の販売価格は100万円前後となっています。グレードやオプションによって多少の価格差はあるものの、約40〜150万円という大きな差があります。
また、新車購入時には車の重さに応じて自動車重量税を3年分支払う必要があります。
中古車は車検が切れるまで自動車重量税を支払わなくてよいことから、購入時の価格に関しては中古車のほうが優勢です。
そのため、購入時のコスパを重視する方は中古車をおすすめします。
ローンを組む時
新車購入時に販売店で紹介される提携オートローンは、信販系会社が提携しており8〜9%程度の金利がかかります。
その反面、中古車のローンは新車よりも高い金利が設定されており、10%前後になることが多いです。
そのことから、ローンに至っては新車のほうが優れています。
なお、提携オートローンのほかにも、銀行マイカーローンという選択肢があります。
保険の場合
車両保険の補償金額は、車種、グレード、型式、年式によって決められています。新車であれば購入から約3年までは購入金額に近い補償を受けられます。
一方、中古車の場合は補償金額の上限が数万円に決められているケースが多く、車両保険に過度な期待は持てません。
以上のことを考慮すると、車両保険は新車のほうが有利に働く傾向にあります。
税金
車の税金には自動車税、自動車重量税、環境性能割の3種類があります。なかでも環境性能割の対象車両であるかどうかが非常に大切です。
環境性能割とは、車の取得者に対して課税される税金のことであり、環境性能に優れた車であればあるほど免税または減税されます。
一方、自動車税と自動車重量税に関しては同じ車種、グレードであれば新車も中古車も関係ありません。
新車のほうが環境性能に優れた車である可能性が高いため、税金面では優勢となることが多いです。
なお、新車登録から13年以上経過すると増額するため注意が必要です。
燃費
車の燃費はエンジンの不具合やタイヤのコンディションによって大きく変わります。ほかにも、短距離運転や荷物が重すぎるなども影響します。
燃費は経年劣化の影響を受けることから、同じ車種であれば中古車よりも新車のほうが良好です。
とはいえ、燃費は車種によって大きく異なるため、燃費を気にするのであれば車種選びに重点をおきましょう。
登録未使用車、新古車とは?
続いて、「登録未使用車」と「新古車」について解説します。
登録未使用車
登録未使用車とは、車両登録がされているだけで一度も使用していない車のことです。
ほとんど新車と変わらない状態であることから、「新車と同程度の車を安く購入したい」という方に向いています。
この登録未使用車は、ディーラーや大手中古車販売店などで購入できます。
とはいえ、登録未使用車は人気が高く在庫も少ないため、偶然見つかるということはほとんどありません。
そのことから、登録未使用車を購入したいのであれば入念に探しましょう。
新古車
新古車はディーラールームで試乗車や展示車として使われている、ほとんど走行していない車です。
誰かが所持していた経歴がないため、新車と中古車の中間として扱われることもあり、そのため価格は新車よりも低くなります。
新古車は新古車販売専門店やディーラー、中古車情報サイトなどで販売されており、「優良な車を新車よりも安く購入したい」という方に人気です。
なお、「登録(届出)済未使用車広告表記に関する留意点」によって、現在は新古車という表記ができません。
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まとめ
今回は、新車と中古車の違い、メリット・デメリットについて解説しました。新車の場合はカスタマイズ性や保証面に優れるものの、購入費用が高くなるというデメリットがあります。
また、旧モデルが市場からすぐに姿を消してしまうため、車種の選択肢が一部に限られます。
一方で、中古車であれば購入時の費用を大幅に抑えられます。しかし、すでに使用された車であるため、コンディションに優れない場合があります。
このように、新車と中古車では数々の違いが存在します。
ほかにも、新車と中古車には異なる点が複数あるため、どちらを購入すべきか迷っている方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてご自身に合った選択を見つけてください。