年収1000万円という収入水準になると、国産車の上位グレードや輸入車の多くが視野に入り、車選びの選択肢が一気に広がります。「どの車が買えるか」よりも「どの車を選ぶか」で悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、年収1000万円の方が車を選ぶ際の予算感や考え方を整理したうえで、ライフスタイルに合わせて検討しやすいおすすめ車種を紹介します。
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年収1000万円、どんなクルマが買える？
車の購入予算と決め方として、よく言われるのは「車両価格は年収の半分程度」というものです。この基準に当てはめると、年収1000万円の方であれば、500～600万円前後の車が現実的な検討ゾーンに入るといえるでしょう。
500万円台という価格帯は、国産車では上位グレードや大型SUV、輸入車であればエントリーからミドルクラスまで幅広いモデルがそろう領域です。安全装備や快適装備が充実したモデルも多く、車格や性能面で大きな妥協をする必要はありません。
また、年収1000万円クラスになるとローン審査に通りやすくなる傾向があるため、500万円以上の車も視野に入ります。スーパースポーツカーなど一部の超ハイクラスモデルを除けば、輸入車もほとんどが選択肢に入るでしょう。
もちろん、必ずしも予算上限まで使う必要はありません。車にかける金額は、住居費や教育費、趣味とのバランスによって最適解が変わります。年収1000万円という収入水準は、「高額な車を買う前提」ではなく、自分のライフスタイルに合わせて車を選べる立場にあることが大きな強みといえるでしょう。
クルマの購入方法の使い分け方
年収1000万円クラスになると、車種の選択肢だけでなく、購入方法の幅も大きく広がります。現金一括、ローン、カーリースなど、それぞれにメリットと注意点があり、どれが正解というわけではありません。重要なのは、ライフスタイルや資金の使い方に合った方法を選ぶことです。
以下は、主な車の買い方である現金一括購入とカーローン、カーリースの特徴を表にまとめたものです。
| 一括購入 | カーローン | カーリース | |
|---|---|---|---|
| 残価設定 | なし | 基本なし | あり |
| 税金 | 自費 | 自費 | 利用料にコミコミ |
| 車検 | 自費 | 自費 | 利用料にコミコミ |
| メンテナンス代（オイル交換など） | 自費 | 自費 | 利用料にコミコミ |
| 選べるクルマの種類 | 豊富（中古も新車も選べる） | 豊富（中古も新車も選べる） | 限定的（原則新車） |
1.現金一括購入
貯蓄に十分な余裕がある場合、有力な選択肢となるのが現金一括購入です。ローンと異なり金利負担が発生しないため、総支払額を最も抑えやすい点が大きなメリットといえるでしょう。資産管理がシンプルになり、購入後の支払いを気にせず車に乗れる点も魅力です。
一方で、まとまった資金を一度に使うため、手元資金が大きく減る点には注意が必要です。1000万円程度の年収であれば現金一括での購入を検討する方も少なくありませんが、事業資金や投資、将来の支出とのバランスを考えると、必ずしも最適とは限りません。そのため、状況によってはほかの購入方法も視野に入れて検討することが重要といえるでしょう。
2.ローン購入
貯蓄を大きく減らしたくない場合は、カーローンを利用する方法があります。頭金の額や返済期間を調整できるため、毎月の支払いをコントロールしやすいのが特徴です。年収1000万円であれば、審査面でも比較的余裕を持って進められるケースが多いでしょう。
一般的には、返済額は月収の4分の1以内に収めるのがひとつの目安とされています。無理のない返済計画を立てることで、車以外の支出とのバランスも保ちやすくなります。
3.リース購入
カーリースは、近年注目度が高まっている新しい車の持ち方です。初期費用なし、月々定額で新車に乗れるのが特徴で、契約時には残価が設定されます。そのため、「使う期間・使う分だけ費用を支払う」という感覚に近く、所有にこだわらず合理的に車を利用したい方に向いた仕組みといえるでしょう。
年収1000万円クラスになると、「初期費用が不要であること」や「完全定額であること」に、そこまで大きなメリットを感じない方もいるかもしれません。資金面に余裕があり、現金一括やローンといった選択肢を無理なく取れる立場だからこそ、価格面だけでは判断しにくくなるためです。
一方で、カーリースには車の管理にかかる手間を減らせるという価値があります。税金や車検費用、オイル交換などのメンテナンス費用が月額に含まれているプランも多く、都度の支払いや手配を気にする必要がありません。メンテナンス時期をリース会社が案内してくれるケースもあり、忙しい日常の中で車の管理を任せられる点は、年収1000万円の層にとってもメリットといえるのではないでしょうか。
さらに、3年程度など、残価が高く設定されるプランを選べば、効率よく車を乗り継いでいけます。常に新しい車に乗り続けたい方や、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に車を乗り換えたい方にとって、有力な選択肢のひとつとなるでしょう。
年収1000万円台におすすめの車種11選！
年収1000万円台なら、車選びはかなり自由になります。そのため、単純に価格帯やブランドだけで絞り込むのは難しくなることもあるかもしれません。
そこで、年収1000万円台の方のおすすめの車を、輸入車を中心に紹介します。
メルセデス・ベンツ GLB
メルセデス・ベンツ GLBは、本格オフローダーであるGクラス譲りのスクエアなデザイン、日本の道路事情でも無理なく取り回せるサイズ感が魅力の3列シートSUVです。
日本での登場は2020年6月で、登場から3年後の2023年にマイナーチェンジを実施しています。このマイナーチェンジではエクステリアデザインが刷新され、SUVらしい押し出しの強さを前面に出したスタイルが採用されました。
また、最新世代のMBUX（メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス）を全車に標準装備しています。さらに、AMG GLB 35 4MATICといったハイパフォーマンスモデルも用意されており、実用性だけでなく走りにこだわる層にも対応したラインナップ構成となっています。
BMW X3
BMW X3は、BMWが「オンロードでの走行性能を高めたスポーツ・アクティビティ・ヴィークル（SAV）」として位置付けるSUVです。2024年に登場した現行型では新世代デザイン言語を採用、斜めの造形を取り入れたキドニー・グリルや、夜間に縁が発光するアイコニック・グローによって存在感を高めています。
パワートレインは全ラインアップで48Vマイルドハイブリッド化され、滑らかな加速と効率の向上が図られました。インテリアにはBMWオペレーティング・システム9を基盤としたBMWカーブド・ディスプレイを採用し、Quick Selectによる直感的な操作に対応。Amazon Alexa連携やハンズオフ対応の渋滞運転支援など先進機能も搭載しています。また、MパフォーマンスモデルのX3 M50 xDriveも設定されました。
アウディ Q3
アウディ Q3は、全長約4.5mという扱いやすいボディサイズでありながら、2,680mmのホイールベースを活かしてゆとりある居住空間を確保したプレミアムSUVです。後席のヘッドクリアランスにも余裕があり、コンパクトな見た目以上に実用性を重視したパッケージングが特徴といえます。
現行型で初めて設定されたQ3 Sportbackは、アウディ初のクロスオーバーSUV（SUVクーペ）として登場し、クーペライクなルーフラインによってデザイン性を高めました。インテリアには、上位モデルから受け継がれた10.25インチのフル液晶ディスプレイ式デジタルインストルメントクラスターや、8.8インチのタッチスクリーンを備えたMMIを採用。日常での扱いやすさと先進的な操作性、上質感をバランスよく備えた一台です。
ボルボ XC40
ボルボ XC40は、ボルボが新世代モデルのために開発したCMAプラットフォームを初採用したSUVです。安全性や快適性を前提に、日常での使いやすさまで細かく作り込まれており、ドアポケットの大容量化やセンターコンソールの収納設計など、実用面にも独自の工夫が見られます。
安全性能に定評があるボルボらしく、歩行者や自転車、大型動物にも対応する衝突回避・被害軽減を支援する機能「City Safety」をはじめ、運転支援機能を幅広く搭載。また、現行型ではGoogleマップやGoogleアシスタントを統合した「Google搭載」インフォテインメントを採用し、操作性と情報の分かりやすさを両立しています。こうした完成度の高さが評価され、XC40は2018–2019 日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
ジープ コマンダー
ジープ コマンダーは、ジープの伝統的なデザインを受け継ぎつつ、オンロードでの快適性と悪路走破性の両立を図ったSUVです。日本仕様では2.0Lターボディーゼルエンジンと電子制御9速ATを組み合わせ、力強いトルクと扱いやすさを兼ね備えた走りを実現しています。
駆動系には電子制御4WDシステム「Jeepアクティブドライブ」を採用し、路面状況に応じて走行モードを切り替えられる「セレクテレインシステム」も搭載。街乗りからアウトドアシーン、悪路走行までまで幅広く対応できるのがジープならではの魅力です。
室内は3列シートレイアウトを採用し、シートアレンジによって荷室を柔軟に使える実用性も備えています。外観は7スロットグリルをはじめとするジープらしい意匠を踏襲しつつ、都会的な要素も取り入れたスタイルが特徴です。日本では装備内容を強化した特別仕様車も展開され、用途や好みに応じた選択が可能となっています。
トヨタ ランドクルーザー250
トヨタ ランドクルーザー250は、従来のランドクルーザープラドが担ってきたライトデューティー系の役割を引き継ぎつつ、そのあり方を見直したモデルです。トヨタは「原点回帰」というキーワードのもと、信頼性・耐久性・悪路走破性といったランドクルーザー本来の価値に立ち返り、「質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」を開発コンセプトとしてきました。
上位の300シリーズと共通のGA-Fプラットフォームを採用し、ラダーフレーム構造というランドクルーザーの基本思想を継承しつつ、オフロードでの悪路走破性とオンロードでの快適性、操縦安定性を両立させているのが特徴といえるでしょう。また、従来本格オフローダーでは後手に回りがちだった先進安全技術も最新鋭のものを投入し、安全性にも磨きをかけています。
メルセデス・ベンツ Aクラスセダン
メルセデス・ベンツ Aクラスセダンは、セダンらしい端正さとAクラスの若々しいイメージを融合させたコンパクトセダンです。10.25インチのメディアディスプレイやアンビエントライトなどを備え、上質さを感じられる室内空間に仕上げています。
2023年のマイナーチェンジでは内外装のデザインを刷新し、対話型インフォテインメント「MBUX」を最新世代へアップデート。アダプティブハイビームアシストを導入するなど、装備面の底上げも図られました。
また2025年5月には最終モデルとして「A 180 Sedan Final Edition」「A 200 d Sedan Final Edition」を設定し、AMGラインやナイトパッケージを標準化した仕様が用意されています。
BMW 3シリーズセダン
BMW 3シリーズ セダンは、FRレイアウトを前提に、ドライバーの操作に正確に応える走りを追求してきたセダンです。現行モデル（G20型）では、前後重量配分やボディ剛性の最適化が図られ、ステアリング操作に対する応答性や安定感が高められています。
パワートレインはガソリン、ディーゼルに加えプラグインハイブリッドの設定もあり、用途や走りの志向に応じた選択が可能です。インテリアにはBMWカーブド・ディスプレイを中心とした最新の操作系を採用し、視認性や操作性も向上。運転支援機能や安全装備も充実しており、走りにこだわりつつも快適性、上質さを犠牲にしていないバランスの良さが魅力です。
アウディ A3セダン
アウディ A3セダンは、取り回しのよいボディに、アウディらしいスポーティかつエレガントなスタイルと上質なインテリアを凝縮したプレミアムコンパクトセダンです。 日本では第4世代A3シリーズが2021年に導入され、高効率なパワートレインやデジタル化された操作系やディスプレイ、インフォテインメント、ドライバーアシスタンスなど、全方位での進化がうたわれました。
コクピットでは、メーター表示や地図表示を柔軟に切り替えられるデジタルメーター（バーチャルコックピット）や、ダッシュボードと一体化したタッチスクリーン式MMIナビゲーションを採用し、操作性を高めています。
2024年12月のモデル改良では、パワートレインの見直しによってスポーティさと燃費性能の両立が図られたほか、デザインディテールも刷新され、より精悍な印象となりました。
BMW 2シリーズアクティブツアラー
BMW 2シリーズ アクティブツアラーは、BMWのラインアップの中では珍しく前輪駆動（FF）を基本としたパッケージを採用するモデルです。現行型では新世代のデザイン言語が取り入れられ、大型化されたBMWキドニー・グリルを中心としたモダンなフロントエンドが特徴となっています。クロスオーバー的な要素を取り入れたスタイリングにより、従来のBMWとは異なる表情を持たせています。
インテリアには最新世代のBMW iDriveを標準装備し、BMWカーブド・ディスプレイを採用。デジタル化が進められたコックピット構成です。
パワートレインには新型エンジンと第2世代のBMW 48Vマイルド・ハイブリッド・テクノロジーを組み合わせ、全モデルに7速ステップトロニック・デュアルクラッチ・トランスミッションを採用。サスペンションやドライバー・アシスタント・システムも刷新され、走行時の安定性や快適性の向上が図られています。
ボルボV60
ボルボ V60は、現行型でパッケージングを大きく見直したミッドサイズステーションワゴンです。 全長を拡大しながら全幅と全高を抑えたプロポーションとし、取り回しやすさを維持したまま、5人乗車時のラゲッジスペースを旧型V60より広げるとともに、後席のニークリアランスにも余裕を持たせています。
エクステリアには、新世代ボルボを象徴するトールハンマーデザインを模したT字型のLEDヘッドライトを採用。 インテリアでは、Bowers & Wilkinsやharman/kardonといったプレミアムサウンドシステムがグレードに応じて用意され、上質な音響とともに快適性や質感にも配慮されています。
パワートレインは、マイルドハイブリッドを組み合わせた2.0Lガソリンターボに加え、プラグインハイブリッドモデルも設定。また、多彩な運転支援技術やGoogleを搭載するなど、安全性・快適性に関する装備も充実しています。
まとめ
年収1000万円クラスになると、車選びは「買える・買えない」ではなく、「どの価値を選ぶか」という段階に移ります。価格やブランドの分かりやすさだけでなく、走行性能、快適性、実用性、そして車とどう付き合っていくかまで含めて判断できる年収だからこそ、選択肢は一気に広がるでしょう。
本記事で紹介した車種は、いずれもハイクラスにふさわしい性能や質感を備えつつ、方向性はそれぞれ異なります。走りを重視したセダン、本格的な悪路走破性を備えたSUV、日常の使いやすさと上質さを両立したワゴンや多目的モデルなど、それぞれに明確な個性があります。
また、購入方法も重要な検討要素です。現金一括やローンだけでなく、カーリースという選択肢を活用すれば、車の管理の手間を減らしたり、乗り換えの自由度を高めたりすることも可能です。どの車を選ぶかだけでなく、どのように所有・利用するかまで含めて考えることが、満足度の高いカーライフにつながるでしょう。
carsでは、月々7,870円〜利用できるカーリースサービス「carsマイカー定額」を提供しています。もちろん、初期費用・頭金0円、税金や自賠責、車検費用など全てコミコミです。
1〜3年の短期契約も可能で（1〜9年で契約可能）、全車種グレードや契約年数を変えてシミュレーションできます。
- 費用やプランなど、サービスの詳細を聞きたい
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