「車検はいつから受けられる?」「どのタイミングで受ければいいの?」
車検を初めて受ける場合は、どのタイミングで受ければいいのか困ってしまいますよね。また、予算やスケジュールなどの関係で早く受けておきたい場合もあるでしょう。
本記事では車検はいつからいつまでに受ければいいのか、有効期間を確認する方法や車検が切れてしまうとどうなるのか、実際の車検はどれくらいの時間で終わるのかなど、車検の基本について解説します。
目次
車検はいつからいつまでに受ければいいのか?
車検は基本的にいつでも受けることができます。予算やスケジュールなどの関係で「この時期に受けておきたい」と思うことは誰しもあるでしょう。
しかし、早めに受けると損をしてしまうことがあるため、注意が必要です。
車検を受けられる期間について
仮に、9月10日に車検の満了日を迎える車があるとしましょう。この場合、ボーナスを利用して支払ってしまおうと7月10日に車検を受けると、次の車検の満了日が7月10日へと移動してしまいます。
つまり、2ヶ月分が前倒しとなり、その分損してしまうのです。
当初の車検満了日を変更することなく更新していくためには、満了日の1ヶ月前から満了日当日までの間に車検を受ける必要があります。
前述の例で言えば、8月11日から9月10日の間に受けた方が良いということです。それを繰り返していけば、満了日が短くなることはありません。
なお、満了日を過ぎてしまった場合は、その日から起算されるため、うしろにズレ込むことになります。
車検の有効期間
次に、車検の満了日(有効期間)について見てみましょう。
車種 | 新車 | 2回目以降(中古車) | 備考 |
自家用車 | 3年 | 2年 | |
小型自動二輪(250cc超) | 3年 | 2年 | |
軽二輪・原付(250cc以下) | 不要 | 不要 | 自賠責保険は必須 |
普通車や軽自動車、小型自動二輪車など一般的な乗用車の場合、新車は登録日から3年が車検の有効期間です。それ以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。
250cc以下の二輪については、車検の必要はありませんが、自賠責保険を更新しておく必要があります。
中古車については、車検の有効期間が車体によってそれぞれ異なるため、車検残りや車検切れがないかを確認しましょう。
満了日の45日前から車検を受ける方法
実は、満了日の45日前から車検を受ける方法もあります。その分満了日が早まるのかというと、そうではありません。仕事や家庭の事情などで1ヶ月前に車検を受けることが難しい場合には、45日前から車検を受けることができます。
その場合、次の2つの条件を満たすことが必要です。
- 指定工場で車検を受ける
- 保安基準適合証を15日以内(有効期間内)に運輸支局に提出する
車検を請け負う工場には、指定工場と認証工場の2種類があります。指定工場とは、認証工場の中でも運輸局から指定自動車整備事業の認可を受けた工場のことです。
設備や人員など、車検を行える条件を満たしているため民間車検場とも呼ばれます。
指定工場が発行する保安基準適合証は、車検に合格したことを保証するものです。この保安基準適合証を有効期間内(15日以内)に運輸局に提出すれば、車検の満了日をずらすことなく更新できます。
認証工場は、車の整備などはできるものの、車検そのものは指定工場で受けなければなりません。
どちらも工場の種類を示す標識が見やすいところに掲げられているため、確認してください。
車検有効期間(満了日)を確認する方法
車検の有効期間(満了日)を確認できるものは、自動車検査証(車検証)と検査標章(車検シール)の2つがあります。
自動車検査証(車検証)を確認
車検証には車検の有効期間が書かれています。車検証の左側の一番下「備考」欄のすぐ上に「有効期間の満了する日」という欄があるため、その日付を確認しましょう。
検査標章(車検シール)を確認
検査標章(車検シール)を確認するという方法もあります。車のフロントガラスに貼ってある車検シールを見てください。
表面に車検満了日の年月が書かれています。何日なのかを確認するにはシールの裏側を見なければならないため、注意が必要です。
車検を予約するタイミング
車検を予約するタイミングは、入庫の1週間〜1ヶ月前というケースが多いです。車検業者が車検満了日のどれくらい前から予約を受け付けているか確認しましょう。
なかには、早期予約をすると割引をしてくれる早割を実施しているところもあります。3~6ヶ月前、1年前など、申込み時期によって割引率が変わったり、もらえる特典が変わったりもします。
車検はどれくらいで終わる?
車を入庫してから車検を終えるまでにかかる期間は、依頼先によって変わります。おおよその目安は次のとおりです。
- ディーラー:2~3日程度
- 認証工場:2日程度
- 指定工場:1~2日程度
- 車検専門店:数十分から1日
- ガソリンスタンド:数時間から数日
ディーラーの車検は数日で終わるのが一般的です。認証工場は約2日、指定工場は認証工場よりも早いといえます。
車検専門店は、早ければ数時間、ほとんどのケースが当日です。ガソリンスタンドの期間に幅があるのは、自社整備工場を持っているかどうかの違いがあるからです。
なるべく早く車検を済ませたいという場合には、クイック車検などスピード重視の車検を利用するという方法もあります。約45分という早さで、時間が短い分、お得に車検を済ませることができます。
車検切れになるとどうなる?
ここでは、車検が切れてしまった場合にどうなるかを見ていきましょう。車検切れの車を運転する(公道を走らせる)のは違法です。
道路運送車両法違反で罰則の対象となります。正しくは、「無車検の車を運転したこと」と「無保険の車を運転したこと」その両方に対する罰則です。
無車検運行
車検切れの車や車検を受けていない車を運転すること。
違反点数:6点
罰則罰金:6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
行政処分:免許停止
無保険運行(自賠責保険)
自賠責保険の有効期限が切れた状態で車を運転すること。
違反点数:6点
罰則罰金:1年以下の懲役または50万円以下の罰金
行政処分:免許停止
無車検運行かつ無保険運行(自賠責保険)
車検と自賠責保険の有効期限が切れた状態で運転すること。
違反点数:6点
罰則罰金:1年6ヶ月以下の懲役または80万円以下の罰金
行政処分:免許停止
車検切れの車を運転すると、このような罰則や行政処分を受けることになります。大きな代償を支払うことになってしまうため、車検を切らさないように十分注意しましょう。
車検が切れた時の対処法
うっかり車検を切らしてしまった場合の対処法を知っておくと安心です。車検切れの車の対処法は2つあります。
引き取り納車をお願いする
引き取り納車とは、車検業者が自宅や駐車場など指定の場所まで車検切れの車を引き取りに来てくれたうえで車検を通し、同じ場所へ納車してくれるサービスのことです。
引き取り料金がかかる場合とそうでない場合があります。業者によって条件が異なるため、確認してみましょう。
仮ナンバーを発行してもらう
仮ナンバーとは、車検を受けることを前提とし、整備工場まで回送する目的で発行してもらうことができる一時的なナンバーのことです。各市区町村の役所で申請します。
有効期間は発行から最大でも5日間で、車検が通ったら返却する必要があります。申請に必要なものは次のとおりです。
- 申請書(役所で入手)
- 自賠責保険証明書(原本かつ仮ナンバー使用期間中に有効なもの)
- 車検証
- 運転免許証
- 手数料
もし自賠責保険が切れていたら、申請前に申し込んでおかなければなりません。
自賠責保険の取り扱いがある損害保険会社の窓口をはじめとして、ディーラー(販売店)、整備工場、カー用品店などでも、保険代理店となっていれば申込み可能です。
まとめ
車を安全に運転するうえで、車検の有効期間を確認することは欠かせません。
今回は、車検を受けるタイミングや有効期間の確認方法、予約のタイミング、車検そのものにかかる期間、仮に車検切れになった場合の罰則、その対処法などをみてきました。
車検を受けることは法律で定められています。有効期間が過ぎた車を運転すれば罰則があります。
法律で定められていることもありますが、車検をしっかりと受けることは、車を運転する人や同乗者、通行者など、道路を使う人の安全を守ることにもつながる大切なことです。
車を所有する人は、その重要性を必ず頭に刻んでおきましょう。
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車検のタイミングは乗り換えのタイミングとも言われていますので、車の査定価格を一度確認してみてはいかがでしょうか。