新古車とはどのような車なのか?新古車のメリットやデメリットを解説

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  • 投稿日:2021/11/04
  • 更新日:2021/11/04
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新古車という言葉を聞いたことがあるでしょうか。新古車は「新車のような中古車」という意味で使われることが多く、新しい車を割安で購入できるためお得である印象が強いです。

しかし、新車なのか中古車なのか分かりにくい表現でもあります。この記事では、新古車がどのような車なのか、また新古車のメリットやデメリットを解説します。

新古車とはどのような車なのか?

新古車をわかりやすく言い換えると、「ほぼ新車状態の中古車」です。

しかし、「新古車」という言葉は新車なのか中古車なのか分かりにくく、新車として考えてしまうこともあるでしょう。

実は、新古車という言葉は中古車情報の雑誌やWEBサイトなどに表記することが禁止されています。

一般社団法人自動車公正取引協議会の「自動車公正競争規約集」によると、新しい車という印象を与える「準新車」「旧型新車」「新装車」「新粧車」「新古車」などは中古車ではないと誤認される恐れがあるため、表記を禁止しているのです。

そのため、新古車は中古車情報の雑誌やサイトで「登録(届出)済未使用車」と表記されています。

登録(届出)済未使用車をもう少しくわしく解説すると、一度登録(届出)をしてナンバープレートが装着されているものの、そのまま保管されている状態の車のことです。

そのため、新車の状態を維持した中古車という意味で「新古車」と呼ばれます。では、なぜ新古車が出回ることがあるのでしょうか?

新古車と呼ばれる登録(届出)済未使用車が出回る理由

登録(届出)済未使用車が出回る主な理由は、自動車販売店やディーラーの販売実績を作るためです。

自動車販売店やカーディーラーの営業実績の項目の一つでもある販売台数は、車の登録(届出)を基準にカウントされます。

販売台数を伸ばすために、自動車販売店やディーラーが車の登録(届出)を行い、実績が確定した後に中古車として販売するため、登録(届出)済未使用車が出回るのです。

登録(届出)済未使用車を選ぶ時に注目したいこと

登録(届出)済未使用車の中には、自動車販売店で試乗車や代車として使われている場合もあります。

登録(届出)をしてそのまま保管していた場合、走行距離はゼロに近い状態のはずです。しかし、走行距離が3,000kmなどとなっている場合は試乗車や代車として使われていた可能性が高いです。

試乗車や代車として使われていたことが気になる場合は、走行距離を確かめましょう。

新古車のメリット

新古車と呼ばれる登録(届出)済未使用車の最大のメリットは、ほぼ新車状態である車を新車価格よりも安く購入できることです。

実は、登録(届出)済未使用車のメリットはそれだけではありせん。ここからは、登録(届出)済未使用車のメリットをさらにくわしく解説します。

新車と比べると価格が安い

ほぼ新車である登録(届出)済未使用車は、新車価格と比較すると安く手に入れられます。

一般的に車は、一度登録(届出)がされると中古車という扱いになり、新車販売価格よりも値段が下がることが多いです。

そのため、登録(届出)済未使用車は、ほぼ新車であるのにも関わらず新車よりも割安で手に入れられます。

また、新車登録検査(車検)を済ませているため、新規登録にかかる自賠責保険・自動車重量税・自動車税の支払いを別途する必要がなくなることから、トータルコストが安くなるのです。

納期が早い

登録(届出)済未使用車は、一度登録(届出)をしてあるため、すでに車が自動車販売店やディーラーによって保管されてあることが多いです。よって、納車までの時間が短いという点がメリットとして挙げられます。

新車で購入する場合、注文を受けてから発注され、工場での生産が開始されるため、納車までの時間が必要です。また、人気車種の場合には注文から納車まで数ヶ月~1年ほど待つことも珍しくありません。

そのため、すぐに新しい車を手に入れたいのであれば実車がすでにある登録(届出)済未使用車を狙う方が良いでしょう。

たとえば、何らかの事情によりいま乗っている車が廃車となり、次の新しい車をいち早く手に入れたい場合は、登録(届出)済未使用車が最適といえます。

メーカー保証を受けられる車両が多い

登録(届出)済未使用車は、新車登録をしてから早い段階で中古車市場に出品されることが多いため、新車登録日から一定期間のみ対象となるメーカー保証を受けることができる可能性が高いです。

何かあったときにメーカー保証が受けられるのは、登録日から時間が経過した中古車にはない、登録(届出)済未使用車ならではの魅力といえるでしょう。

新古車のデメリット

ここまで新古車である登録(届出)済未使用車のメリットを解説してきました。しかし、登録(届出)済未使用車にはデメリットもあるのです。

ここからは、新古車のデメリットを解説します。

好みの仕様にできない

登録(届出)済未使用車は、すでに出荷された完成車であるため、好みの仕様にできない場合があります。

特に、工場での装着となるメーカーオプションは、新車の発注時にしか選ぶことができないため注意が必要です。

装着されている装備が多い分には困ることがないものの、必要とする装備が装着されていないのは非常に不便です。メーカーオプションを選べないのは、登録(届出)済未使用車の大きなデメリットといえるでしょう。

また、工場出荷時にしか選べないものには、ボディカラーやインテリアカラーなどがあります。

自分に必要な装備が装着されていない場合は、ディーラー(自動車販売店)のオプションで代用できるか確認してみてください。どうしてもメーカーオプションでしか選択できない装備の場合は、新車を注文するしかないでしょう。

どうしても好みのボディカラーやインテリアカラーにしたい場合は、新車を購入するか、別の車を探しましょう。

新車より車検までの期間が短い

新古車は、すでに登録(届出)がされている車であるため、車検までのカウントダウンが始まっています。つまり、新車購入時と比較すると、車検までの期日が短くなるのです。

一般的に乗用車を新車で購入すると、新車登録日から初回車検までは3年間あります。そのため、登録してすぐに納車をすれば、3年後が車検です。

しかし、登録(届出)済未使用車の場合、登録日から時間が経過しているため購入後3年未満で車検を迎えるということもあります。

登録(届出)済未使用を購入する時は、車検満了日に注意が必要です。

売却する時にワンオーナー車ではなくなる

登録(届出)済未使用車は登録された車であるため中古車という扱いです。よって、登録(届出)済未使用車を購入すると自分がセカンドオーナーになります。

車は、売却する時にワンオーナー(今までのオーナーが1人のみ)の方が有利になることが多いです。

そのため、登録(届出)済未使用車であっても売却する時は、新車ワンオーナーよりも評価が厳しくなることが考えられます。

新古車の探し方

新古車はどのように探せば良いのでしょうか。中古車という扱いになる登録(届出)済未使用車は、中古車情報の雑誌やWEBサイト、ディーラーや自動車販売店の認定中古車情報を探すと見つかりやすいでしょう。

また、年式や走行距離から登録(届出)済未使用車を推測することもできます。中古車情報から新古車を推測する方法は、年式が新しく、走行距離が数十kmの車両に絞り込むことです。

ただし、あくまで推測ができるだけであるため、参考としてお考えください。

多く出回る時期やお得に買えるタイミングはあるのか?

登録(届出)済未使用車が多く出回る時期やお得に買えるタイミングはあるのでしょうか。

登録(届出)済未使用車が多く出回りお得に買えるタイミングは、4月や10月といえるでしょう。その理由は、ディーラーや自動車販売店の販売実績を決めるタイミングが決算月と中間決算月であることが多いからです。

自動車販売店やディーラーは、販売台数の実績を1台でも多くするために3月や9月に登録(届出)を行い、翌月の4月や10月から登録(届出)済未使用車として販売します。そのため、決算月の直後に登録(届出)済未使用車が増えるのです。

登録(届出)済未使用車は、自動車販売店やディーラーにとっては在庫車であるため、なるべく早く売り切りたいというのが本音です。

そのため、すぐに買いたい旨や購入意思が強いことを伝えたりすると、値引きや手数料サービスなどをしてもらえる可能性が高まります

ただし、値引きをしすぎると商談が失敗しまうことがあるため、交渉する時は購入を決断する金額を明示して交渉すると良いでしょう。

まとめ

今回は、新古車とはどのような車なのか、またそのメリットやデメリットを解説しました。

ほぼ新車である登録(届出)済未使用車は、年式が新しい車を安く購入できたり、すぐに納車されることがメリットとして挙げられます。

しかし、装備に制限があったり、車検までの期間が短くなったりする点に注意しなければなりません。新古車は、メリットやデメリットを正しく理解すれば、年式が新しい車を割安に買えるお得な車だといえるでしょう。

※2021年11月現在の情報をもとに掲載しています。

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