「ディーラーで新車を検討しているが、なるべくお得に購入したい……」
「ディーラーでの値引きって、どうすればいいの?」
そんな悩みを抱えていませんか。確かに新車は、人生でマイホームの次に高価な買い物ですので、できるだけ費用を抑えて購入したいですよね。とはいえ、ディーラーでの値引き交渉は経験がない人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ディーラーで新車を値引きしてもらうポイントと、交渉における注意点について詳しく解説します。
新車の値引き相場
最初に、新車の値引き相場について見ていきましょう。ディーラーでの新車の値引率は、車両本体価格の5〜10%程度が一般的です。
メーカーは車両本体価格に消費税を加えて、モデルごとに希望小売価格を設定しています。
そして、車両本体価格の8割前後でディーラーに車を卸し、ディーラーはメーカーが決めた希望小売価格でそのまま販売する仕組みです。つまり、車両本体価格の15〜20%ほどがディーラーのマージンで、値引きの余力となります。
また、オプションやローンのマージン、下取り車の査定額に上乗せされた引取額も値引きに利用されます。近年ではメーカーがマージンを減らしているため、値引きに応じてもらえる金額は多くても車両本体価格の10%程度に落ち着くでしょう。
新車を値引きしてもらうポイント
では、ディーラーで新車を値引きしてもらうポイントを見ていきましょう。まず担当営業と信頼関係を築いた上で、希望する値引き額や購入条件を伝えましょう。セールの時期を狙ったり、ディーラーを紹介してもらったりという方法もあります。
どれくらい値引きして欲しいのかを伝える
1つ目のポイントは、値引きの目標金額を明確にして担当者に伝えることです。どれくらい値引きして欲しいのかが分かれば、営業担当もできるだけ希望に応えてくれます。ただ「安くして欲しい」と言われてもゴールが見えずキリがない上に、商談も長引きます。
一方で、値引きの目標値が明確になっていると、担当者は「ここまで値引きすれば買ってもらえる」と捉えるでしょう。よほど無理な金額でない限り、こちらの希望に沿った条件を提示してくれるはずです。
値引きしてもらいやすいタイミングを狙う
2つ目のポイントは、値引きしてもらいやすいタイミングを狙うことです。
ディーラーの多くは、決算月の「3月」や半期決算に当たる「9月」をセール期間としています。この時期は、各ディーラーとも売上台数を稼ぐために薄利多売の傾向が強くなり、長期在庫車の一層セールなども実施されます。消費者にとっては安く買えることになるため、絶好のタイミングとなるでしょう。
その他にも、ボーナス商戦の「7月」や「11〜12月」あたりが狙い目です。
即日購入を伝える
3つ目のポイントは「条件が合えば今日決める」と宣言することです。
ディーラーには、商談後に他のお店を回られた挙げ句、さらに条件を下げられるのは何としても避けたいという思惑があります。そのため、一旦持ち帰らずにその場で決めてくれる来店客には、多少の無理も聞こうとするのです。
担当者も「今日決める」という言葉には弱く、最大限の値引きを引き出せる可能性があります。即日購入を伝える時は、曖昧な条件ではなく希望金額を明確にしましょう。
ローンで払うことも伝える
4つ目のポイントは、現金払いではなくローンでの支払いを伝えることです。
お店でローンを組んでもらうと、ディーラーは信販会社から手数料がもらえるため、値引き余力が増えます。近年は値引き競争の激化に加えてメーカーからのマージンも縮小されているため、ディーラーにとってはローン手数料も貴重な収入源なのです。
現金一括での支払いや金融機関からの借り入れは手数料がなく、ディーラーには何の旨味もありませんので、いい条件は引き出せないでしょう。
ディーラーを紹介してもらう
5つ目のポイントは、友人や知人にディーラーを紹介してもらうことです。そのディーラーとの付き合いが長い友人や、ディーラーの社員とつながりがある知人がいれば、お店を紹介してもらいましょう。
ディーラー側も、大事な顧客やつながりのある人物からの紹介であれば顔を潰せませんので、対応が手厚くなります。例えば、20万円の値引きを提示した後に他店で30万円の値引きがあれば、紹介者の面子が丸つぶれですので、さらなる好条件を引き出せる可能性があります。
担当営業と信頼関係を築く
6つ目のポイントは、担当営業と信頼関係を築くことです。購入後のアフターフォローもディーラーの重要な仕事であり、販売した顧客とは長く付き合っていかなければなりません。ディーラーの担当者も人間ですので、長く付き合いたい顧客であれば、値引きの権限を持つ上司の説得に動いてくれます。
逆に、無茶な条件を突きつける人や高圧的な態度をとる人、複数のディーラーで買い回ってばかりの人とは、値引きで利益を失ってまで付き合いたいとは思わないでしょう。
新車の値引き時の注意点
ここからは、新車の値引き交渉において注意すべき点を解説します。新車の中には、どうしても値引きできない車種があります。また、他店との比較は逆効果になることがあり、知ったかぶりをすれば交渉がスムーズに進みません。
値引きできない車がある
注意点の1つ目は、新車の購入では大きな値引きができない車種もあるということです。
例えば、高級車はブランドイメージを壊しかねないため、値引き自体を禁止しているディーラーも多くあります。また、ライバル不在の人気車種やモデルチェンジしたばかりの車種は、放っておいても売れるため値引きの必要がなく、応じてもらえないでしょう。
軽自動車やコンパクトカーといった車両価格が安い車は、そもそもマージンが低いため、大幅な値引きは期待できません。
他店と比較しての値引きは逆効果になることも
2つ目は、他店との比較を全面に押し出して値引き交渉することです。
他店と比較する人は、わざわざ好条件を提示してもそれを手に他店を回り「あちらではもっと安くしてくれた」などと、限りなく値引きを要求する傾向があります。担当営業も人間ですから過度に要求されるとやる気がなくなりますし、口には出さないでしょうが「ではその店で買えばいいのでは?」と思うでしょう。
さらに、そんな人は決まってトラブルになりやすく、嫌な思いまでして付き合いたくないと担当営業から敬遠されてしまいます。そうなると、値引きどころではありません。
知ったかぶって交渉を進める
3つ目の注意点は、知ったかぶって交渉を進めることです。ネットで知識を得てからディーラーを訪れ、付け焼き刃の知識でマウントを取ろうとしても、交渉は上手くいきません。
一般的な消費者が生涯で買う車は、10台前後といったところでしょう。一方で、ディーラーの営業は年に100回を超える商談をこなしますので、明らかにこちらより経験豊富で上手です。
情報通を気取って交渉を優位に進めようとしても知ったかぶりはすぐにバレますし、担当営業は商談のペースを狂わされてしまい値引きどころではなくなります。お互いに気持ちよく話を進めて、好条件を引き出しましょう。
まとめ
今回は、ディーラーで新車を値引きしてもらうポイントと注意点について解説しました。新車の値引き相場は車両本体価格の10%前後であり、値引き額や購入条件は担当営業との信頼関係を築きながら明確にすることが大切です。
交渉時には値引きが可能な車かどうかを確認し、担当営業にリードしてもらうとスムーズに進みます。この記事を参考に、あなたの愛車をお得に購入し、素敵なカーライフを楽しんでください。