ディーラーで中古車を購入するメリット・デメリットについて

購入
  • 更新日:2024/11/15
  • 9723

「次は中古車にしたいけど、付き合いのあるディーラーでも相談できるの?」

そんな疑問をお持ちではありませんか。確かに、ディーラーは特定メーカーの新車を専門に取り扱っているため、中古車も相談できるのか不安ですよね。しかし、中古車にすれば費用を抑えられる場合があるため、ディーラーで相談できれば最適解になることもあります。

そこで、今回の記事では、ディーラーで中古車を買うメリット・デメリットと、一般的な中古車販売店との違いについて詳しく解説します。これから中古車を購入しようと考えている方はもちろん、ディーラーで中古車を購入するかどうか迷っている方にも役立つ情報が盛りだくさんです。

ディーラーと中古車販売店の違い

ディーラーと一般的な中古車販売店の大きな違いは、特定メーカーの車を販売しているのか、それとも複数メーカーの中古車を取り扱っているのかという点です。ディーラーは自動車メーカーと特約店契約を結んで新車を直接仕入れ、販売しており、お店に並ぶのは主に仕入れた新車、もしくは新車販売時に下取りした車です。

一方、中古車販売店は中古車を専門に販売している業者であり、メーカーの縛りがないため、ユーザーからの買取や中古車オークションなどから車を仕入れて販売します。一般的に、中古車販売店は多様な車種や年式の中古車を取り扱っているため、より広範なニーズに対応できます。

ただし、ディーラーはアフターサービスや保証面において優れていることが多く、また特定メーカーの車に関する専門的な知識も豊富です。一方、中古車販売店は価格競争が激しいため、価格面でのメリットがあることが多いです。

どちらを選ぶかは、購入者のニーズや予算、優先する要素によって異なるため、自分に合った販売店を選ぶことが重要です。

ディーラーで販売している中古車の特徴

ディーラーが取り扱っている中古車は、主に「認定中古車」「届出済未使用車」「展示車」「試乗車」の4種類です。

認定中古車とは

「認定中古車」は、メーカーが定めた基準に適合しており、品質や安全性が保証された車です。主に、新車の販売時に下取りした車が中古車として販売されます。純正部品を使ってメーカー指定の点検や整備を実施しており、一定期間の保証が付いていますので、価格は一般的な中古車より高めです。

届出済未使用車とは

「届出済未使用車」とは、ディーラーによって一旦は新車登録されたものの、実際には全く使用されていない車のことです。ディーラー在庫やキャンペーン用の車両、または契約後にキャンセルとなった車などが該当します。登録から一定期間が経過しているものの、走行距離はほとんどなく、新車に近い状態です。価格は新車よりも安く設定されている場合があります。

展示車とは

ディーラーのショールームに展示されている車のことを指します。ほとんど走行しておらず、複数のオプション用品が装備されているのが特徴です。価格は新車に近い状態で比較的安く設定されていますが、多くの人が見たり触れたりしているため、外装や内装に小さなキズや汚れが付いていることがあります。

試乗車とは

新車を検討している顧客に試乗してもらうために用意された、ディーラーの車のことを指します。

モデルチェンジなどのタイミングで入れ替えられた試乗車は中古車として販売されることがあり、高めのグレードが多く、走行距離も少ないという特徴があります。

定期的にディーラーによって整備されているため、機関も良好ですが、多くの人が試乗するため若干の使用感があることがあります。

ディーラーで中古車を買うメリット

では、ディーラーで中古車を買うメリットについて、見ていきましょう。ディーラーで取り扱う中古車は、品質が安定しているという特徴がある上に保証やサポートが充実しており、アフターサポート体制も万全です。

品質が安定している

メリットの1つ目は、品質が安定していることです。ディーラーは下取りした車を一定の基準で厳しく選別し、しっかりと整備した上で中古車として販売しています。

並べる車も自社ブランドが中心であり、整備に使うパーツも全て純正品です。整備面でも、メーカー指定の試験をクリアした整備士が入念に点検し、次のユーザーに安心して乗ってもらえる状態に仕上げています。

そのため、ディーラーの中古車には品質にバラツキがありません。

保証やサポートが充実

2つ目のメリットは、保証やサポートが充実していることです。ディーラーは販売する中古車に一定期間の保証を付与しているため、万が一のトラブルが発生した場合でも、期間内であればディーラーの負担で修理などの保証が受けられます。

例えば、エンジンなどの重要部品が壊れると修理代は高額になりますが、保証があれば無償で修理してもらえるため安心です。

また、購入後に車に関する問題が発生した時も、専門知識があるスタッフが対応してくれるなど、サポートも手厚いでしょう。

アフターサービスが充実

メリットの3つ目は、アフターサポートが充実していることです。ディーラーでは、購入後も車のメンテナンスや修理に対応してくれるため、安心して長く乗り続けられます。

また、ディーラーで購入すると、うっかり忘れがちな車検や点検の時期を適度なタイミングで案内してもらえます。

さらに、ディーラーには専門の知識を持つ整備士が在籍しており、車に関する問題や相談にも乗ってくれますので、万が一のトラブルが発生しても心強いでしょう。

ディーラーで中古車を買うデメリット

次に、ディーラーで中古車を買うデメリットについて見ていきましょう。ディーラーの中古車は価格が比較的高い上に、車種が限られてしまうのが難点です。また、ディーラーでは中立なアドバイスがもらえず、納期が遅くなることもあります。

車両本体価格が比較的高い

1つ目のデメリットは、車両本体価格が比較的高いことです。ディーラーでは修復歴がない高品質の中古車のみを取り扱っており、保証もついているためどうしてもコストが上がってしまいます。

また、中古車の整備には純正パーツを使っているため、その分も価格に上乗せされます。そのため、安く車を手に入れたいという人には不向きでしょう。

車種が限られる

デメリットの2つ目は、選べる車種が限られてしまうことです。ディーラーでは下取りした車から厳選した中古車を取り扱っているため、自社ブランドがメインとなります。

そのため、並んでいる車は同じメーカーばかりとなり、選択肢が限られてしまうのです。購入する車種が絞りきれておらず、複数のメーカーから選びたいという人には向きません。

立場上、中立なアドバイスが聞けない

3つ目のデメリットは、ディーラーという立場上、中立なアドバイスが望めないことです。ディーラーは特定メーカーの車を販売する正規代理店ですので、他社ブランドの車についてアドバイスを求めると、どうしても自社製品に肩入れしがちです。

そのため、希望する車種が決まっておらず複数のメーカーから選びたい人は、複数のディーラーを回らなければなりません。

一方、中古車販売店ではさまざまなメーカーの中古車を取り扱っており、より中立的な意見を聞けるでしょう。

納期が遅れる

デメリットの4つ目は、納期が遅くなりがちであることです。ディーラーでは高い品質を担保するため、契約後も時間をかけて入念に車を点検します。

点検の結果、不具合が見つかった場合は修理が行われ、純正部品の取り寄せや交換作業に時間がかかってしまうと、納車まで1〜2週間ほど待たなければなりません。

ただし、新車ほど長期間待たされることはなく、状態が悪い箇所はほとんど整備されて納車されるため、一般的な中古車販売店で購入するよりも安心です。

ディーラーと中古車販売店どっちがいい?

では、ディーラーと中古車販売店、どちらで買った方がいいのでしょうか。価格重視で欲しい車が決まっていない場合は、中古車販売店での購入がおすすめです。一方で、品質重視で保証内容やアフターサービスを充実させたいのであれば、ディーラーを選ぶべきでしょう。

価格重視なら

中古車の価格を重視するのであれば、中古車販売店での購入がおすすめです。ディーラーと比較すると、中古車販売店の方が車両本体価格が安い傾向にあるからです。中古車販売店はメーカーの基準などがないため、中古車の価格を自由に設定できます。

また個人や小規模経営のお店が多く、ディーラーに太刀打ちするため価格面で差別化を図ってアピールしています。そのため、予算に応じた中古車を探す場合は、中古車販売店が適しているでしょう。

欲しい車が決まっていないなら

車の買い替えを考えているけど、まだどの車にするか決まっていない場合は、中古車販売店がおすすめです。中古車販売店では、複数のメーカーや車種を取り扱っているため、選択肢が広がります。

また、メーカーや価格帯、年式、グレードなど、様々な角度から車を比較することができるので、自分に合った1台を見つけることができます。

車種を絞りきれない場合は、数多くの車を取り揃えている中古車販売店を選ぶと良いでしょう。

品質重視なら

中古車の品質を重視する場合は、ディーラーでの購入がおすすめです。なぜなら、ディーラーはメーカー基準をクリアした高品質な中古車しか扱っていないからです。

店頭に並ぶ中古車は、自社で下取りした車両の中から修復歴がなく、高年式で走行距離が少ない車が厳選されています。契約後も品質を厳しくチェックされ、必要な部品は純正パーツに交換されるなど、整備もしっかりと行われます。

このように、ディーラーで購入することで、高品質な中古車を手に入れることができます。

保証内容やアフターサービスを充実させたいなら

保証内容やアフターサービスを充実させたいなら、ディーラーでの購入がおすすめです。

ディーラーの中古車には独自の保証が付与されていることが多く、期間内であればエンジンやミッション、ブレーキやエアコンなどの主な部品に不具合が見つかっても無償で修理できます。

無償期間後も、追加料金を支払って保証を延長できるサービスがあります。車検や点検の時期が近づくと案内をしてくれますので、万全のアフターサービスを望む場合はディーラーを選択すべきでしょう。

ディーラーで中古車を購入する際の確認ポイント

ここからは、ディーラーで中古車を購入する際に確認するポイントについて、見ていきましょう。中古車を買う際には、保証内容や納車までの期間について確認しましょう。また、代金の支払い方法や取り寄せにかかる陸送費なども、チェックが必要です。

保証内容・期間

1つ目の確認ポイントは、保証内容と適用期間です。ディーラーの中古車には独自の保証が付与されていますが、適用条件や期間はメーカーによって異なりますので、内容をよくチェックしておきましょう。

また、エンジンやミッション、エアコンなどが故障すると修理費用は高額です。無償期間後に追加費用で保証を延長できるサービスがあれば、そちらも検討しましょう。

納車期間

2つ目の確認ポイントは、納車までの期間です。中古車は新車よりも短い期間で納車可能ですが、契約した日に乗って帰ることはできません。納車整備や名義変更などの手続きなどが必要で、1〜3週間ほどかかります。

契約後に車の不具合が見つかれば、さらに納期が伸びることもありますので、急いで車が必要な人は納車までの期間を営業担当に聞いておきましょう。

支払い方法

3つ目のポイントは、支払い方法の確認です。どんな支払い方法があるのか知っておけば、自分のライフスタイルに無理が生じません。支払い方法にはトータルの出費を抑えられる一括払いと、まとまったお金が要らない代わりに月々の支払いが発生するローン払いがあります。

また、月々の支払額も抑えられる残価設定ローンが使える場合もあります。

陸送費

4つ目のポイントは、取り寄せにかかる陸送費です。お店にない中古車は取り寄せてもらうことになりますが、それには費用が必要です。

陸送費は県内であれば1〜2万円程度ですが、近隣の他県では2〜6万円前後、さらに遠方から取り寄せると10万円以上かかることがあります。

遠方にある車がどうしても欲しい場合は、事前に販売店と相談しておきましょう。

ディーラーで安く車を買う方法

最後に、ディーラーで少しでも中古車を安く買う方法について紹介しましょう。まず、中古車を買う際は交渉しやすい時期を狙いましょう

3月と9月の決算月や7月や12月のボーナス商戦では、ディーラーは販売台数を確保するために薄利多売になることが多く、値引き交渉も応じてもらいやすいでしょう。

次に、交渉時には即決で購入する意思を伝えましょう。営業担当は商談に長い時間をかけたくありませんし、中古車は1台1台条件が異なるため、売れてしまった場合でも別の車へ同じ条件を付けられません。そのため、今日決めるという意思を明確にすれば、値引きしてもらえる可能性が高まります。

その他にも、ローン購入を伝えることや、代行手続きを自分で行い費用を浮かせるという方法もあります。

まとめ

この記事では、ディーラーで中古車を購入するメリット・デメリットと、一般的な中古車販売店との違いについて説明しました。

ディーラーは高品質の中古車が揃っており、保証やアフターサービスが充実している一方で、価格が高く中立的なアドバイスをもらえない可能性があることがデメリットです

品質やサポートを優先する場合はディーラーを、価格重視で多数のモデルから選びたい場合は中古車販売店を選ぶと良いでしょう。また、記事では、ディーラーで中古車を少しでも安く購入する方法についても紹介しました。

この記事を参考に、お気に入りの1台を見つけてください。

この記事をシェア

カテゴリー内記事Related articles

cars Enjoy! Smart Life
carsはSDGsに取り組んでいます

Sustainable Development Goals
ページトップへ