初めて新車を購入する際の手順はご存知でしょうか。今回は、新車を購入する際の手順や必要書類について解説します。また、近年、話題のカーリースとの違いにも触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
新車を購入するまでの9ステップ
まずは、新車を購入する際の手順を頭に入れておきましょう。実際に納車をするまでに「購入予算を決める」「使用目的を考える」など、全部で9つのステップがあります。
それぞれのステップについて目的やコツを具体的に解説していくので、ぜひ参考にしてください。
ステップ1.購入予算を決める
はじめに車を購入する際の予算を決めます。予算を決めることで実際に購入する車の候補が絞りやすくなるからです。
また、予算を決める時は車両本体の価格だけではなく、購入後にかかる税金や車検費用、ガソリン代などの維持費についても考慮しましょう。
ステップ2.使用目的を考える
車を使用する目的についても事前に検討していくことが大切です。予算決めと同様に車の候補を絞りやすくし、さらに目的に合った最適な車を選ぶことができます。
具体的には、
・乗車人数
・年間の走行距離
・街乗りか、長距離移動か
・収納容量
・内外装のこだわり
これら5つを考えてみると良いでしょう。
ステップ3.車について調べる
新車といっても、車の種類は多様です。購入する前に各車種の特徴を調べると、予算・目的に合った一台を選択することができます。ここでは、ボディタイプ別にそれぞれの特徴を解説します。
軽自動車
ボディサイズが一番小さい車種で、燃費の良さ、税の優遇など維持費の低さが特徴的です。運転面でも小回りが利くことから、運転初心者にも選ばれています。
コンパクトカー
後部ドアが上または横に開閉する小型の車です。軽自動車と似ていますが、よりボディのつくりが頑丈なため安全性に優れています。
ミニバン
車高が高く、3列シートを採用していることからより多くの人、荷物を運べます。ファミリーカーとしても人気です。
SUV
走破性が高く、悪路でも高い走行性を発揮します。レジャーやアウトドア向きといわれていますが、種類によっては街乗りでも楽しめます。
ワゴン/ミドルサイズハッチバック
セダンのルーフを後方に延ばし、座席・荷室を一体型にしたことで、広々とした空間を実現した車です。ミニバンと比べて高い運転性能があるのも特徴的です。
セダン
4ドアで荷室、エンジンルームが分かれたベーシックなタイプの車です。ほかのボディタイプと比べて高い安定性と静粛性があります。
スポーツクーペ
2ドア・2人乗り用につくられた車で、高い走行性能があります。「乗る快適さ」よりも「走る気持ち良さ」を重視した設計です。
動力の種類
ボディタイプのほかにも、動力の種類によって車を分類することができます。ブランドや性能だけでなく、動力源という切り口から車を選んでみるのはいかがでしょうか。
ここでは、主に4つの動力源の特徴を紹介します。それぞれ以下の表のとおりです。
ガソリン車 | ガソリンを燃料とする。安定性・静粛性に優れている。エンジン構造が難しくないため現在多くの車種で採用。 |
ディーゼル車 | 軽油を燃料とする。ガソリンと比べて燃料が安価で燃費に優れている。 |
ハイブリッド車 | ガソリンと、電気を燃料とする。ガソリン・軽油よりもCO2の排出量が少なく環境に優しい。 |
電気自動車(EV) | 電気の力のみ。環境に優しいだけではなく、蓄電が可能で非常時の電源としても活用できる。 |
ステップ4.新車を購入する店舗を決める
希望の条件に合った車の見当がついたら、その車をどこで買うのか決めていきます。主にカーディーラーや自動車販売店といった購入先になるでしょう。
人生の中でも高い買い物の一つであり、購入店舗とは長い付き合いなるので、誠実な対応をしてくれるかどうかも見極める必要があります。
ステップ5.見積もりをもらう
購入を決断する前に一度見積もりをもらいましょう。具体的な資金計画を立てられるだけでなく、相見積りをすれば価格交渉の材料にもなりお得に車を購入することができます。
見積もりは、合計金額だけでなく内訳もしっかりと確認しましょう。
見積書の主な項目は以下のとおりです。
・車両本体価格
・付属品(オプション)価格
・税金(消費税、自動車税など)
・自賠責保険料
・手続きの代行手数料
項目の内容で不明瞭な点がある場合は、しっかりとお店側に確認することが重要です。なお、販売店でローンを組む場合には毎月の割賦金の項目も記載されているので総支払額を確認して検討しましょう。
ステップ6.必要書類の準備
購入手続きをする際には、必要書類の準備が必要です。必要書類のなかには、各地域の役所に申請が必要なものなど、取得に時間がかかるものがあります。
必要書類を事前に確認し、時間に余裕を持って準備しましょう。具体的な書類の内容については、「新車の購入に必要な書類」にてくわしく解説します。
ステップ7.価格交渉
新車は価格交渉に対応してもらえる可能性があります。販売店との信頼関係を築きつつ、契約前に一度価格交渉をしてみましょう。
交渉のポイントは、以下の2つです。
・相見積もりを取り、他社との差額を提示すること
・年度末やボーナス時期などセールのタイミングを狙うこと
上記は車両価格だけでなく、カーナビなどオプション装備にも活用できるのでぜひ参考にしてみてください。
ステップ8.契約
見積書または交渉後の内容に納得し、購入先を決定したら契約に進みます。
契約には決定事項の再確認をして、販売店との認識の齟齬をなくすことが大切です。契約内容に不明点がある場合は、きちんと販売店に確認しましょう。
また、車の下取りをしてもらう場合には車検証、自賠責保険証などの必要な書類があるので準備を忘れないようにします。
ステップ9.納車
契約後は車の引き渡し、いわゆる納車を待ちます。車種にもよりますが、一般的に契約から3~4週間ほどで納車となります。
納車時には契約内容との齟齬がないかきちんと最終確認をし、購入後のトラブルを避けましょう。ここでは主に3つの確認事項を紹介します。
書類の確認
確認するべき書類は、車検証・自賠責保険証・注文書の3つです。
それぞれ記載内容(日付、名前、車種など)に不備がないかを確認し、不備があると思われる場合はすぐに販売店へ確認を行いましょう。
オプションなどの装備を確認
契約した付属品がきちんと搭載されているかを確認します。きちんとした作動までチェックすることが重要です。
納車のタイミングであれば保証外の部分でも対応してもらえるので、このタイミングでしっかりと確認を行いましょう。
キズやへこみがないか確認
内装・外装ともにキズやへこみがないかを確認します。確認時にはざっと見るだけでなく、足回りなどキズがつきやすい部分もしっかりと確認することが大切です。
新車の場合でも、納車されるまでに多くの工程を経ているため油断は禁物です。
新車の購入に必要な書類
新車を購入する際には、必要書類を事前に準備しなければなりません。購入する車の種類によって準備するものが変わったり、下取りを依頼する際に追加で必要となる書類もあります。
手続きをスムーズに進めるためにも必要書類を事前に確認しておきましょう。
新車購入時に必要な書類
普通自動車を購入する場合と軽自動車を購入する場合とで、必要書類が変わります。
それぞれ必要な書類は以下のとおりです。
■普通自動車を購入する場合
・運転免許証
・実印
・印鑑証明書
・車庫証明書
■軽自動車を購入する場合
・運転免許証
・住民票
・印鑑(認印でも可)
・車庫証明書
印鑑証明書・住民票は役所、車庫証明書は警察署にて発行手続きをする必要があります。基本的に平日の朝〜夕方のみの受付となるため、平日に仕事がある場合は特に時間に余裕を持って準備を行いましょう。
車の下取りを依頼している場合
車の下取りを依頼する場合は、上記に加え以下の書類が必要です。
・車検証
・自動車納税証明書
・自賠責保険証
・リサイクル券の預託証明書
各証明書は有効期限に注意が必要です。特に税金などの未納がある場合は有効期限がきちんと記載されていないため、事前に精算を行って最新のものを準備できるようにしましょう。
また、リサイクル券は下取りに出す車の購入時に販売店から渡されているものです。もし紛失をしてしまった場合は、「自動車リサイクルシステム」のWEBサイトから車のリサイクル情報を取得し、代わりに提出しましょう。
カーリースとどちらがお得か
近年注目されているカーリース。新車購入と比較してどのような特徴があり、どちらの方がお得なのでしょうか。
ここでは新車・カーリースにかかる費用を項目別に紹介し、メリット・デメリットを比較していきます。目的に合わせて最適な選択をしていきましょう。
新車 | カーリース | |
初期費用 | ・車両本体価格 ・付属品(オプション)価格 ・手続きの代行手数料 |
・頭金 ・登録費用 ※リース会社によっては登録費用がかからない場合があります |
車検費用 | 初回は3年目、その後は2年に1度の実施タイミングで支払い | リース期間で月々の分割払い ※リース会社によっては含まれない場があります |
税金 | ・自動車税/軽自動車税:1年に一度のタイミングで納税 ・自動車重量税:車検のタイミングで重量に合わせて課税 |
リース期間で月々の分割払い ※リース会社によっては含まれない場があります |
自賠責保険料 | 車検実施のタイミングで支払い | リース期間で月々ので分割払い ※リース会社によっては含まれない場があります |
メンテナンス費用 | ・点検費用 ・整備費用 |
メンテナンスパッケージを利用する場合は、リース期間で月々ので分割払い ※リース会社によってパッケージ内容は異なります |
新車のメリット・デメリット
新車購入の場合のメリットとデメリットは以下の項目が挙げられます。
■メリット
・自分名義でマイカーという心理的満足を得られる
・カスタマイズが自由にできる
・キズや内装汚れをつけても補償責任がない
・走行距離を気にしなくて良い
■デメリット
・初期費用がかかる
・使用期間の支払額にばらつきがある
新車購入のメリットはなんといっても「夢のマイカーを手に入れる」という満足感ではないでしょうか。自分名義の車であるため、カスタマイズの自由度も高く、走行距離の制限もなく、キズや内装汚れによる補償責任が発生しませんがありません。
一方で、初期費用の高く、メンテナンスや税金がその都度発生するため、費用計画が立てにくいデメリットがあります。
カーリースのメリット・デメリット
カーリースの場合のメリットとデメリットは以下の項目が挙げられます。
■メリット
・リース期間は支払額が一定で費用計画が立てやすい
・初期費用0円で新車に乗れる
・好きな車種を選べる
■デメリット
・車を返還しなくてはならない
・リース満了時に車両状態が悪いと追加料金が発生する
・走行距離に制限がある
・期間内の解約には違約金が発生する
カーリースは初期費用などのハードルで新車の購入を諦めていた人でも、気軽に新車を試すことができます。
一方で、リースは所有名義が自分にないためリース満了時には車を返却する場合、走行距離の制限もあり、カスタマイズなど車両に手を加えることは禁止されており、また、返却時の車両状態の基準も厳しく設定されています。
※リース満了時に買い取ることもできます
以上のように、新車とカーリースのメリット・デメリットを勘案して自分のカーライフに合わせて選択しましょう。
まとめ
今回は新車購入について、納車までの手順から、必要書類、近年話題のカーリースとの比較まで解説しました。
新車購入時には、予算決めから納車まで全部で9つのステップがありました。人生のなかでも大きな買い物である車を購入する際は、長く付き合うことを想定して慎重に購入先を選んでいきましょう。
※2021年11月現在の情報をもとに掲載しています。