プレミアムブランドとして国内外問わず高い人気を誇るレクサス。トヨタの高級ブランドとして位置づけられていることから、トヨタ車と同じ基本構造を採用しているレクサス車がいくつも存在します。
価格は、同じ基本構造であってもトヨタ車よりレクサス車の方が高く、プレミアムブランドらしい価格帯です。同じ基本構造を使いながら価格が異なる理由とは何なのでしょうか。
今回は、同じ基本構造を採用しているトヨタ車とレクサス車の違いについて考察します。
基本的な構造(プラットフォーム)を共有するレクサスとトヨタ
早速、基本的な構造(プラットフォーム)を共有しているレクサス車とトヨタ車を価格とともに紹介します。
・レクサス NX(485万円〜772万5,000円):トヨタ ハリアー(312万8,000円〜620万円)、トヨタ RAV4(293万8,000円〜563万3,000円)など
・レクサス LX(1,250万円〜1,800万円):トヨタ ランドクルーザー300(510万円〜800万円)など
・レクサス ES(602万円〜728万円):トヨタ カムリ(349万5,000円~468万2,000円/2022年8月時点の価格)など
・レクサス LM(2,000万円):トヨタ アルファード(540万円~872万円/ヴェルファイア(655万円~892万円)など
・レクサス UX(455万9,000円〜565万7,000円):トヨタ C-HR(239万2,000円〜315万5,000円/2022年8月時点の価格)など
プラットフォームが同じでも価格が異なる理由とは?
レクサス車とトヨタ車の価格を比較すると、同じプラットフォームを採用しているモデルであっても価格に差があることがわかるでしょう。
また、車種によっては2倍以上の価格差になっているモデルもあります。この価格差は何によって発生するのでしょうか。
まず、デザインやマテリアルなどが異なります。レクサス車とトヨタ車では外装や内装のデザインが異なるだけでなく、各ブランドや車種に見合ったカラーリングや装備、マテリアルが使われているため、価格差が生じていると考えられます。
次に、室内の快適性や感触の違いも影響しているといえるでしょう。レクサス車は、室内を見渡したときの上質感や上品さがトヨタ車以上に高いと感じられる造形や素材を使い、手触り・座り心地や快適性などにも優れていることが特徴です。
このようなことからも、レクサスはプレミアムブランドらしい質感やラグジュアリーな空間づくりにこだわっていることがわかります。そのため、トヨタ車より価格が高くなっているといえるでしょう。
さらに、レクサスの場合は、レクサスオーナーだけが利用できるラウンジが各ディーラーに用意されています。
オーナーだけが入れる特別な空間やおもてなしによるプレミアムな体験もレクサス車の価格に含まれていることから、トヨタ車よりレクサス車の方が高価格帯になっていると考えられます。
クルマに求めるものによって選ぶクルマが変わる
プレミアムブランドらしいクルマづくりがされているレクサスは、トヨタ車と共通のプラットフォームを採用していながらも、さまざまな面で差別化されています。
そのため、同じプラットフォームを採用しているレクサス車・トヨタ車のどちらも「いいクルマ」といえるモデルに仕上がっています。
そもそもクルマは、人々のライフスタイルを支えるパートナーです。そのため、人それぞれクルマに求める機能や性能が異なります。
クルマをはじめ、あらゆるモノは一般的に価格が高いほど「いいモノ」と言われますが、価格が高いモノがその人にとって必ずしもいいモノとは限りません。
クルマの場合、クルマのユーザーがどのような機能や性能をクルマに求めているのかによって、選ぶクルマが変わります。
そのため、共通のプラットフォームを使っているクルマだからという理由で手が届きやすいクルマを選ぶのでなく、実際に見たり乗ったりして、走り・乗り心地・室内の心地よさ・快適性・質感の違いなどを比べて、「自分にはこっちの方が合っている!」と感じるクルマを選ぶことが大切だといえるでしょう。