「ボディに細かいキズがあるけど、ひょっとして洗車でついてしまったのかな…」
「洗車キズって、どうやって防げばいいんだろう。ついてしまったキズは何とか消せないの?」
ぶつけてもこすってもいないのに愛車にキズがあると、なぜついてしまったのかと不安になってしまいますよね。
そのキズが細かな線状のものであれば、洗車が原因である可能性が高いかもしれません。
そこでこの記事では、洗車でキズがつく原因と対処法、そして洗車でついたキズを消す方法について、くわしく解説します。
洗車でキズがつく原因
なぜ洗車でキズがついてしまうのでしょうか。その原因には、洗車に使うタオルやスポンジが硬いことや、洗車のはじめにいきなりボディをこすってしまっていることが挙げられます。
加えて、こする力が強かったり炎天下・強風時での洗車、そしてタオルを使い分けていないことも考えられるのです。
それぞれくわしく確認していきましょう。
タオルやスポンジが硬い
1つ目の原因は、硬いタオルやスポンジを洗車に使っていることです。硬い繊維のタオルやスポンジでボディをこすると摩擦によってキズがついてしまいます。
特に使ってしまいがちなのが一般家庭にある綿の手拭きタオルですが、手触りはやわらかくても、実は車のボディにとっては硬いため、洗車には不向きなのです。
タオルやスポンジは、洗車専用の素材の製品を使いましょう。
いきなりスポンジやタオルでこする
2つ目の原因は、洗車の最初にいきなりスポンジやタオルでこすってしまうことです。手で触ってみるとよくわかりますが、洗車前のボディには細かな砂やホコリがたくさん付着しています。
そのため、最初からスポンジやタオルで洗い始めると、これらの付着物をボディにこすりつけることになり、キズがついてしまうのです。
キズを防ぐためにも、スポンジやタオルでこする前にはホースや高圧洗浄機を使ってボディに付着した砂やホコリを落としましょう。
強くこする
3つ目の原因は、洗車時のこする力が強すぎることです。ガンコな汚れがボディに付着しているからと力を込めてゴシゴシ洗ってしまいたくなりますが、これが洗車傷がつく原因になります。
ボディを強くこするとスポンジの繊維がボディにこすりつけられることになり、キズができてしまうのです。
コーティング車でも強くこすると施工面にキズがつくため、光沢が失われることにもつながります。
キズを防ぐためには、洗車専用の素材でできたスポンジやタオルを利用するとともに、表面を滑らせるようにしてボディを洗いましょう。
炎天下や風の強い日に洗車をする
4つ目の原因は、炎天下や風の強い日に洗車をすることです。炎天下の日は水分が蒸発しやすいため、シャンプーで浮かせたはずの汚れが再びボディに付着しやすくなります。
これをそのまま拭き上げてしまうと、ボディを傷つけることになるのです。
また、車の塗装は日光で熱されるとやわらかくなってキズがつきやすくなるので、強い日差しが降り注ぐ日はそもそも洗車には向いていません。
さらに、風が強い日に洗車をするとボディに残った水分に砂やホコリが付着するため、やはり拭き上げの工程で汚れでボディをこすることになり、キズがついてしまいます。
したがって、洗車をする際は炎天下や強風時を避け、曇りや風のない日を選びましょう。
タオル(クロス)を使い分けていない
5つ目の原因は、洗車のタオルを使い分けておらず、すべての工程を1枚のタオルで済ませていることです。
車の下部やホイールには泥やブレーキダストなどが付着しているため、それらの部分を洗うとタオルに汚れの粒子が巻き込まれます。
そのタオルでほかの場所を拭き上げると、巻き込んだ粒子がボディを傷つけてしまうのです。
キズを防ぐために、ボディの上部と下部、そしてホイール用など、あらかじめ複数枚のタオルを準備して洗車時に使い分けましょう。
キズを防ぐ洗車の方法
ここからは、キズを防ぐ洗車の方法について解説します。キズを予防する方法として、事前に付着した汚れを水で洗い流すこと、カーシャンプーをしっかりと泡立たせること、そして優しく拭き上げることが挙げられます。
それぞれくわしく確認していきましょう。
事前にしっかりと水で洗い流す
まず、カーシャンプーを使用する前に、しっかりと車を水で洗い流しましょう。ボディに汚れが残ったまま洗車を始めてしまうと、タオルやスポンジが汚れを巻き込んでキズの原因になります。
また、洗い流す際は天井から順に、上から下に向かって進めていきましょう。下から洗うと、洗浄を済ませた部分に汚れた水が再び流れてしまうことになるためです。
カーシャンプーをしっかりと泡立てる
次に、カーシャンプーをしっかりと泡立たせましょう。シャンプーの泡はクッション効果があり、ボディとスポンジの摩擦を緩和する役割を果たします。
これをしっかりと機能させるために、シャンプーをバケツに入れてホースや高圧洗浄機の水圧で泡立たせ、たっぷりの泡をスポンジにすくい取ってからボディを撫でるように洗いましょう。
この時も、汚れているからと強くこすってしまうと、キズの原因となります。
拭き上げ時も優しく
さらに、拭き上げ時も優しくタオルを滑らせるように行いましょう。強い力でゴシゴシと拭き取ると、タオルの繊維によってキズがついてしまいます。
そして、巻き込んだ汚れの粒子でキズをつくらないためにも、タオルは複数枚を用意して交換しながら使うことが大切です。
ワックスやコンパウンドでボディを磨く際も同様に、拭き取りは優しく行うのが基本です。
ボディの表面を守るワックスを塗布していても、強くこすってしまうとやはり塗装面にキズがつきます。
▼関連記事
cars LIFEでは下記記事でも洗車に関する内容を紹介しています。
「洗車のやり方とコツを解説!必要な道具から洗車機との比較まで」
使用するタオル(クロス)の注意点
使用するタオルは、使い古しのものを使用しないようにしましょう。古いタオルは繊維が硬くなっているので、摩擦によってボディにキズがつく可能性があります。
また、家庭にある普通の手拭きタオルで洗車している人をよく見かけますが、硬くごわついた素材であるため、やはりキズをつける原因となります。
マイクロファイバークロスやセームタオルなど、繊維が細かくやわらかな素材でできた製品がおすすめです。
これらは吸水性も高いため何回も同じところを拭き上げる必要がなく、キズのリスクを低減できます。洗車の効率も、大幅にアップするでしょう。
▼関連記事
cars LIFEでは下記記事でも洗車タオル(クロス)に関する内容を紹介しています。
「洗車タオル(クロス)の種類とおすすめの商品」
洗車でついたキズを消す方法
洗車でついてしまったキズを消す方法として、コンパウンドでの研磨があります。研磨剤であるコンパウンドは、ボディの表面のクリア層を削って滑らかにすることで細かなキズを目立たなくできるのです。
ただし、塗装面に深くついたキズには効果がありません。
また、コンパウンドには粒子の細かさによって種類が分かれており、粗いもので磨くとボディの表面が凸凹になり、光沢も乱反射になるおそれがあります。
大きなキズを無理やりコンパウンドで消そうとして、かえって新たなキズをつくってしまうこともあるので施工には十分に注意しましょう。
コーティングでキズを目立たなくできる
コーティングを施工すれば、小さなキズは目立たなくすることが可能です。
ボディ全体に薄くて硬いガラス系被膜で包み込むコーティングを施すと溶剤がキズに入り込むため、光沢が戻ることによってキズが目立たなくなるのです。
コーティングは1〜3年と持続期間も長く、ワックスより遥かに長持ちする点もメリット。
また、コーティングを施工すれば硬い被膜が塗装面を保護するうえに、はっ水効果もあるので汚れがつきにくくなります。
したがって、洗車自体も楽になるため強い力でこする必要がなく、洗車キズも予防できるようになるのでおすすめです。
▼関連記事
cars LIFEでは下記記事でもコーティングに関する内容を紹介しています。
「車のコーティング基礎知識!施工すべき理由・選び方・種類・費用」
まとめ
今回は、洗車でキズがつく原因と対処法、そして洗車でついたキズを消す方法について解説しました。ボディについたキズのうち、細かな線状のものであれば洗車のやり方に原因があるといえます。
このようなキズは、洗車時に硬いスポンジやタオルを使ったり、強い力でこすったりすることで発生します。
洗車のキズは、事前に付着した汚れを水で洗い流し、カーシャンプーをしっかりと泡立て、拭き上げを優しくすれば防ぐことが可能です。
なお、小さなキズであればコンパウンドやコーティングでも補修することができる場合もあります。この記事を参考に、あなたの愛車にキズがつかないような洗車を心がけてくださいね。
▼関連記事
cars LIFEでは下記記事でも洗車に関する内容を紹介しています。
「洗車後のワックスがけのメリット!ワックスの種類や注意点も解説」
「洗車機はどれも同じじゃない! 洗車機の種類・使い方・注意点を解説」
「洗車機で傷はつかない?事前に必要な対策と傷の対処法を解説」
「コーティングした車でも洗車が必要な理由と洗車時の注意点」
「愛車の洗車におすすめのカーシャンプー選び!コツやポイントを紹介」
「洗車後の拭き上げの重要性とポイントを解説」
「水なし洗車とは?メリットや注意点を解説」
「水洗い洗車のメリット・デメリット!工程や注意点も解説」
「高圧洗浄機は洗車に使えるのか?メリット、デメリットと注意点」