車検の時期が迫っているという方の中には、車検費用をできるだけ安く抑えたい方や、どんな車検業者に依頼すれば安くなるのかを知りたいという方もいるでしょう。
車を保有している以上、車検は必ず受ける必要があるため「できるだけ安くしたい」と考えるのは当然です。
そこで今回は、車検費用を安く抑えたい方へ、車検費用を安く抑えられる業者や、車検を受ける業者別のメリット・デメリット、車検費用を安く抑える方法を解説いたします。
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車検費用が安いところは?
車検を実施できる業者は以下の6つです。
・自動車ディーラー
・車検専門店
・カー用品店
・ガソリンスタンド
・自動車整備工場
・中古車販売店
それぞれの業者の車検基本料金について順番に解説します。車検費用が安い業者はどれなのかを確認していきましょう。
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ディーラーの車検基本料金
ディーラーの車検基本料金は、3万5,000~10万円程度だといわれており、後から紹介する車検業者と比べると、割高に設定されています。
他の業者よりも安全面を最優先しており、質の高い点検や整備を実施していることが理由です。具体的には、点検項目の多さやメーカー純正部品を使った整備などに特徴があります。
関連記事:ディーラー車検のメリット・デメリット!費用や注意点も解説
車検専門店の車検基本料金
車検専門店の車検基本料金は、1万〜3万円程度です。車検専門店は、車検に通すために必要な検査項目の整備をすることが多いため、車検費用が安くなる傾向にあります。検査項目が少ないため、短い作業時間で受けられる場合も多くなっています。
とはいえ、選択する車検プランによっては、希望する内容の車検を受けられますので、車の状況を踏まえて依頼しましょう。
カー用品店の車検基本料金
カー用品店の車検基本料金は、1万〜4万5,000円程度です。普段から、オイルやタイヤ交換などでカー用品店を利用しているという方も多いでしょう。カー用品店は、ほとんどの店舗で車検を実施しており、多種多様な部品を扱っていることから、幅広い車種の車検に対応しています。
また、国家資格を有した整備士が常駐しているため、技術面からみても安心です。
ガソリンスタンドの車検基本料金
ガソリンスタンドの車検基本料金は、1万5,000〜3万5,000円程度です。車検費用も安い傾向にあり、カー用品店と同等の金額で車検を受けられます。
ガソリンスタンドで車検を受けるメリットは、普段から給油をしている場所にそのまま依頼できる点です。営業時間なども幅広いため、ご自身のライフスタイルに合ったガソリンスタンドを選べるでしょう。
自動車整備工場の車検基本料金
自動車整備工場の車検基本料金は、2万〜6万5,000円程度です。車検専門店やカー用品店よりは高くなりますが、ディーラーと比較すると安く対応してもらえます。
ディーラーや大型カー用品店から独立した経験豊かな整備士や整備に特化したスタッフがそろっているため、質の高い車検を受けられることがメリットです。
中古車販売店の車検基本料金
中古車販売店の車検基本料金は、3万5,000〜4万円程度で、ディーラーほどではありませんが、比較的高めの料金設定が特徴です。中古車販売店によっては、認定工場を保有している場合もあるため、品質の高い車検を受けられます。
また、国家資格を保有している整備士がいるため、安心して車検を任せられることもメリットです。
車検を受ける業者別のメリット・デメリット
車検を受ける業者によってメリット・デメリットは大きく異なります。車検基本料金が安いというメリットがある業者もあれば、質の高い整備を提供してくれる業者もあります。
それぞれの業者のメリット・デメリットについて解説します。
ディーラーのメリット・デメリット
ディーラーで車検を受けるメリットは、圧倒的な質の高さと安心感です。取り扱う車の専門知識はもちろん、整備環境もよく最新の設備もそろっているため信頼できます。
また、純正部品などを使うため、ディーラーにしかできない整備も依頼できることがメリットです。一方で、ディーラー車検のデメリットは、車検基本料金や整備費用が高いことがあげられます。また、点検項目が多いため、車検日数がかかることもデメリットです。
車検専門店のメリット・デメリット
車検専門店のメリットは、価格の安さとスピード車検です。価格面では、車検専門店の車検基本料金は1万〜3万円程度で、他の業者と比較しても安いことが特徴です。
スピード車検は、ほとんどの店舗でスピード車検を実施しており、最短即日で車検を終わらせることができます。基本的には、コストとスピードを重視した最低限の点検整備になるため、安全面や安心感に不安を感じる場合もあるでしょう。
カー用品店のメリット・デメリット
カー用品店で車検を受けるメリットは、技術力と車検価格のバランスが良いことです。車検や整備の実績が豊富であり、純正品以外の多種多様な部品を取り扱っているため、車検価格が安くしやすくなっています。
一方で、依頼する側にある程度の知識が必要なことがデメリットです。部品交換などの際、ディーラーであれば積極的に交換を提案してくれますが、カー用品店はユーザーに判断をゆだねる傾向にあるため、ある程度の知識が必要になると言えるでしょう。
ガソリンスタンドのメリット・デメリット
ガソリンスタンドで車検を受けるメリットは、店舗数が多く、自宅近くや都合の良い場所に依頼できることです。車検を予約した際、日用品プレゼントやガソリン代の割引などの特典が多く、車検費用が安い以外にもメリットがあります。
一方で、ガソリンスタンドは車検用の設備を所有していない場合が多く、車検日数がかかってしまうことがデメリットです。また、車検専門店と同様に必要最低限の点検整備になっているため、安全面において安心感に欠けると言えます。
自動車整備工場のメリット・デメリット
自動車整備工場で車検を受けるメリットは、多くの車種を依頼でき、地域密着型の営業スタイルで相談しやすいことです。ディーラーなどで経験を積んだあとに独立した整備士も多く、技術力も高いことが特徴です。
一方、車検日数が長くなる場合があるというデメリットがあります。幅広い車種に対応して整備・点検を行っているため、部品の在庫数が少なく取り寄せに時間がかかってしまう場合があるからです。
中古車販売店のメリット・デメリット
中古車販売店で車検を受けるメリットは、充実した設備や技術力による品質の高さです。また、幅広いメーカーや車種の車検に対応しているため、安心して車の相談ができるでしょう。
一方、中古車販売店に車検を依頼するデメリットは、大手の中古車販売店の場合に費用が高くなる傾向があることです。また、大手以外の中古車販売店での車検になると、点検設備が十分でないなどの場合もあります。
車のサイズ別車検費用
続いて、車のサイズ別に変わる車検費用について解説していきます。車のサイズに特に影響を受けやすい費用は法定費用です。法定費用は車検を受ける際、必ずかかる費用のことをいいます。以下では、サイズ別の法定費用を解説します。
軽自動車の車検費用
軽自動車の車検にかかる法定費用は2万8,000〜3万円程度です。法定費用の内訳は以下の通りです。
・自賠責保険料:19,730円(24ヵ月契約)
・自動車重量税:6,600円※初年度登録からの経過年数、エコカー減税の対象などによって異なります
・印紙代:1,100~1,400円
軽自動車は車両重量が軽いため、他の自動車と比べて重量税が安いことが特徴です。上記の価格に、部品交換費用と車検基本料を加えた金額が車検費用となります。
コンパクトカーの車検費用
コンパクトカーの車検にかかる法定費用は38,000円程度です。法定費用の内訳は以下の通りです。
・自賠責保険料:2万0,010円(24ヵ月契約)
・自動車重量税:1万6,400円※初年度登録からの経過年数、エコカー減税の対象などによって異なります
・印紙代:1,200~1,700円
普通乗用車の車検費用
普通乗用車(〜1.5t以下)の車検にかかる法定費用は46,000円程度です。法定費用の内訳は以下の通りです。
・自賠責保険料:2万0,010円(24ヵ月契約)
・自動車重量税:2万4,600円※初年度登録からの経過年数、エコカー減税の対象などによって異なります
・印紙代:1,200~1,800円
大型乗用車の車検費用
大型乗用車(1.5t超〜2.0t以下)の車検にかかる法定費用は46,000〜55,000円程度です。法定費用の内訳は以下の通りです。
・自賠責保険料:2万0,010円(24ヵ月契約)
・自動車重量税:3万2,800円※初年度登録からの経過年数、エコカー減税の対象などによって異なります
・印紙代:1,200~1,800円
上記のように、乗用車は重さによって重量税が高くなることがわかります。
車検の費用を抑える方法
ここからは、車検の費用を抑える方法をまとめていきます。車検の費用を抑えるためには、車検基本価格が安い業者を選ぶという方法が有効ですが、安い業者を選ぶ以外にも方法はないのかを確認していきましょう。
関連記事:【車検費用の基礎知識】法定費用と車検基本料、安くする方法を解説
複数の業者に見積もりを取る
車検費用を抑えるためには、複数の業者に見積もりを取ることが有効です。なぜなら、複数の業者から見積もりを取ることで、その中から費用の安い業者を選べるからです。基本料はもちろん、キャンペーンでの割引や特典内容でお得な業者を見つけられる場合もあります。
また、業者によってはそれほど交換が必要な部品の基準が異なる場合もあるためチェックしましょう。最低でも3社から車検の見積もりを取ることがおすすめです。
検査、整備項目を減らす
続いて、検査、整備項目を減らすことで車検の費用を抑える方法です。業者による見積もりに入っている検査、整備項目は必須な項目だけではありません。一部は故障の予防として車検時の交換を提案しているものもあります。
また、ワイパーゴムやウォッシャー液のようなご自身でも購入、交換できるものについては後回しにすることも可能です。整備担当者と話し合い、現在の状態に必要な検査、整備をしてもらいましょう。
交換部品を検討する
部品の交換が必要になった際は、純正品以外の部品にすることで車検費用を抑えられます。一般的に、メーカー純正品は割高になっていることが多く、純正以外の部品にするだけで1〜2割程度部品費用を抑えられることが特徴です。
ただし、購入時期や車種によってはメーカー保証がなくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。メーカー保証の期限が切れている車検のタイミングであれば、積極的に純正品以外の部品を選択して費用を抑えることをおすすめします。
ユーザー車検を検討する
ここまでで紹介した費用を抑える方法を実践しても車検費用が高いと感じる方は、ユーザー車検を検討してみることをおすすめします。
ユーザー車検とは、車のオーナー自ら陸運支局に車を持ち込んで検査してもらう方法です。ユーザー車検は、ご自身で必要な整備や部品交換を行うため、法定費用のみで車検を受けることができます。
ただし、最低限の知識が必要なほか、平日に半日ほどの時間が必要になるため注意が必要です。
関連記事:ユーザー車検とは? 検査項目と不合格になりやすいポイントを解説
車検を選ぶ時の注意点
ここからは、どの方法で車検を受けるのかを選ぶ際の注意点を解説していきます。自動車オーナーにとって2年に一度の車検は大きな手間と費用がかかります。ご自身の希望と車の状況に合った車検方法を見つけていきましょう。
ユーザー車検は手間がかかり難易度が高い
ユーザー車検は、法定費用のみで車検を通すことができますが、ユーザー車検初心者には難易度が高い方法と言えます。ユーザー車検は、オーナーご自身で車の点検・整備を行い、車検を通すための基準を満たす必要があります。
ある程度、車や整備の知識が必要になりますし、陸運支局での手続きも複雑です。はじめてのユーザー車検であることを申告すれば担当者が教えてくれるものの、負担は大きくなると理解しておく必要があります。
安さだけで判断しない
車検方法は、安さだけにこだわって判断することはおすすめしません。なぜなら、車検は車を安全に走行させるための検査だからです。
ただ車検に通ったからと言って車は万全の状態になるわけではありません。特にタイヤやブレーキ廻り、エンジン廻りといった安全性に直結する部分は、専門的な知識による適切な診断が必要です。
車検費用を安く抑えるためだけに、命を危険にさらしては意味がありませんので、安全面で少しでも不安がある場合は、専門家への相談をおすすめします。
まとめ
この記事では、車検費用が安いところから、車検を受ける業者別のメリット・デメリット、車検の費用を抑える方法と注意点まで幅広く解説してきました。どのような方でも、定期的にやってくる車検費用は安く済ませたいと考えるものです。
しかし、車の状態に合った車検を受けることによって車の寿命が伸び、結果的に費用を抑えられるといったケースもあります。これから車検を控えているという方は、紹介した内容を参考にして納得できる車検方法を見つけてみてください。