電気自動車(EV)のデメリットは?後悔しないための注意点

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  • 更新日:2024/11/19
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「電気自動車を検討中だけど、デメリットは?充電やコスト面、購入前に知っておきたいこと」という方も多いのではないでしょうか。

初めて電気自動車を検討される方は、不安や疑問がたくさんあるかもしれません。この記事では、電気自動車のデメリットについて、充電や費用面などを中心に解説します。これから電気自動車を検討される方は、ぜひ参考にしてください。

電気自動車の充電にまつわるデメリット

まず、電気自動車のデメリットについて要素ごとに見ていきましょう。電気自動車はバッテリーの充電に時間がかかる上に、充電場所を探さなければならないという難点があります。

充電に時間がかかる

充電面での1つ目のデメリットは、充電するのに時間がかかってしまうことです。

電気自動車はバッテリーに充電された電気でモーターを回して走行しますが、電圧が低い家庭用の電気自動車充電器ではフル充電に5時間〜15時間ほどの時間が必要です。

急速充電器を使えば時間を短縮できますが、それでも80%の状態まで充電するには20分〜30分ほどかかります。

一方のガソリン車は数分で満タンになりますので、現状では利便性が悪いと言わざるを得ません。

充電場所を探す必要がある

2つ目のデメリットは、外出先において充電する場所を探す必要があることです。

充電スタンドの検索サイト「GoGoEV」によると、全国にある電気自動車の充電場所は2023年1月時点で19,657箇所。主に道の駅や公共施設、ショッピングモール、宿泊施設、レジャー施設、カーディーラーなどに設置されています。

電気自動車の普及に伴い数も増えてはいるものの、ガソリンスタンドに比べると非常に少ないため、充電場所を探すには一苦労です。

充電スタンドを見つけても先客がいる場合は待機しなければならず、時間に余裕がない時は困ってしまうでしょう。

費用面のデメリット

次に、費用面から電気自動車のデメリットを見ていきましょう。本格的な量産電気自動車である日産リーフの発売から、10年以上が経過しました。しかし電気自動車はまだまだ車両価格が高く、修理が必要になった場合の費用も高額になるという課題は残ったままです。

車両価格が高い

費用面での1つ目のデメリットは、電気自動車は車両本体価格が高いことです。国内で販売されている電気自動車の価格帯は300万円〜600万円台で、国や自治体による補助金制度を活用しても200万円は超えてしまいます。

一方のガソリン車はコンパクトカーであれば100万円台で購入できますので、比較すると電気自動車は割高になります。価格が高いのは、レアメタルが使われるリチウムイオンバッテリーのコストが高止まりしていることが主な原因です。

修理費用が高い

電気自動車のもう1つのデメリットは、故障した場合の修理費用が高額になることです。電気自動車は、大容量のリチウムイオンバッテリーを使用しています。このバッテリーは、経年劣化や事故によって破損すると、交換が必要になりますが、その費用は非常に高額になっています。

モーターを駆動する主要なバッテリーは、電気自動車の価格の約4割を占めています。また、電気自動車には高度な技術が使用されており、販売台数も少ないため、レーダーやセンサーなどの部品もガソリン車と比べて高価です。そのため、電気自動車が故障した場合には、高額な修理費用が必要になることがあります。

その他の考慮すべきデメリット

充電や費用面以外にも、電気自動車にはいくつかのデメリットがあります。フル充電しても航続距離には限りがあり、環境によってはバッテリー性能が低下します。また、充電が切れた場合はロードサービスを呼ばなければなりません。

航続距離が短い

その他のデメリットの1つ目は、フル充電してもガソリン車に比べると航続距離が短くなってしまうことです。電気自動車の性能は年々向上しており、現在では充電1回あたりの航続距離が500kmを超えるモデルも登場しています。

しかし、ガソリン車はコンパクトカーでも600km以上、低燃費のハイブリッドカーでは1,500kmを超えるモデルもあって、その差は歴然です。

環境によってバッテリー性能が低下する

2つ目のデメリットは、環境によってバッテリー性能が低下してしまうことです。

電気自動車に搭載されるリチウムイオンバッテリーは温度に敏感で、氷点下の寒さになると放電量を制限してしまい、パフォーマンスが著しく悪化します。この現象は、スマートフォンやパソコンでも同様です。

また、車を使用していない間もバッテリーは少しずつ放電してしまうため、長期間充電せず放置すると残量が減ってしまいます。これはガソリン車にはない欠点の1つです。

充電が切れた時はロードサービスを呼ばなければならない

3つ目のデメリットは、充電が切れてしまった場合、ロードサービスを呼ばなければならないことです。電気自動車には大量のバッテリーが搭載されており、そのため重量があります。そのため、ガス欠時のガソリン車のように人力で押して移動させることは困難です。

充電が切れた際には、JAFなどのロードサービスを呼び、レッカーしてもらう必要があります。また、電気自動車は路上での充電ができないため、ロードサービスは最寄りの充電スタンドまで移送してもらう対応になります。

購入時に検討すべき点

ここまで、電気自動車のデメリットについて取り上げてきましたが、これらをできるだけ解消して快適に電気自動車を使用するためには、購入時にあらかじめ考えるべきポイントがあります。

充電場所

電気自動車を購入して使用する場合、まず考えるべきポイントは「どこで充電するか」ということです。

電気自動車はバッテリーの充電がなければ走行できないため、充電切れになってしまうと自力で対処できず、ロードサービスを呼ばなければなりません。そうならないためには、事前に自宅周辺に充電スタンドがあるかどうかなどを調べておく必要があります。

充電設備の設置

電気自動車を購入する前には、まず自宅に充電設備を設置するかどうかを考慮することが重要です。自宅で充電できるようにすることで、電気自動車の運用コストを削減することができます。

家庭用の充電コンセントには、100Vと200Vの2種類があり、200Vであれば、バッテリー容量が30kWhの電気自動車を約10時間でフル充電できます。

自宅に充電設備を設置する場合、屋外コンセントに工事費用を合わせて、10万円前後の費用がかかる場合があります。公共施設やマンションに充電設備を設置する場合は、国から補助金が出ることがありますが、個人宅では基本的に自己負担となります。

ただし、市町村によっては、補助金を出してくれるところもあるので、事前に確認することをおすすめします。なお、充電1回あたりの電気代は数百円程度が目安となります。

使用用途と充電時間

電気自動車は、航続距離や充電時間の観点から、使用用途によっては適さないケースがあることを念頭に置いておく必要があります。

例えば、頻繁にロングドライブを行う方にとっては、ガソリン車と比べて航続距離が短く充電に時間がかかるため、不向きです。

長距離を走る際には、複数回の充電が必要となりますが、充電スタンドのインフラ整備が追いついていないため、充電スタンドを見つけたとしても先客がいたり、待ち時間が発生することもあります。

また、急いでいる時に電池切れになってしまう可能性もあり、その場合はロードサービスを呼ばざるを得ないでしょう。一方、通勤や買い物、家族の送迎などの日常生活での利用がメインの場合は、ランニングコストの安い電気自動車がとても魅力的に映るでしょう。

まとめ

今回は電気自動車を購入する上で検討すべきデメリットをお伝えしました。課題だけではなく電気自動車には発展とともにメリットも多く見つけられます。

まず、自宅で充電できるようになることで、電気自動車の運用コストを安く抑えることができます。家庭用の充電コンセントは100Vと200Vがあり、200Vであれば30kWhのバッテリー容量を持つ電気自動車を約10時間でフル充電できます。

また、電気自動車はガソリン車と比べて航続距離が短く、充電にも時間がかかるため、頻繁にロングドライブに出かける人には向いていません。

ただし、通勤や買い物、家族の送迎といった日常生活での利用がメインの人であれば、ランニングコストの安い電気自動車はとても魅力的です。

このように、電気自動車にはまだまだ課題がありますが、利用する用途や状況によっては、大きなメリットがあることを覚えておきましょう。

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