「コーティング車はどのぐらいの頻度で洗車すればいいのか?」
「洗車のしすぎは、やはりコーティング被膜に影響するのか?」
コーティング施工すると汚れが付着しにくくなることや、コーティング皮膜などへの影響から、コーティング経験の間もない方は特に頻度について迷われることが多いのではないでしょうか。
また「コーティング車は洗車機に入れないほうがいい」という情報を目にすることもあり、コーティング車の洗車の正しいやり方について頭の中を整理しきれていない方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、コーティング車の正しい洗車方法や頻度、また、皮膜を劣化させないための注意点等についてお伝えします。ぜひ一度頭の中を整理し、これからの洗車に役立ててください。
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目次
コーティング車も定期的な洗車が必要
有名ガラスコーティングの一つ「KeePer」。「雨が降れば勝手にキレイになる」という謳い文句のCMをご存知の方も多いのではないでしょうか。このようなCMを見ると、コーティング車は洗車がいらないと感じてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、当然、全く洗車をやらなくていいわけではありません。
走行中に砂やホコリ、鳥のフンや虫の死骸などがボディに付着するため定期的な洗車は必要です。洗車せずにこれらの付着物を放置すると時間の経過とともボディに固着して落ちにくくなってしまいます。
特に鳥のフンは、強力な酸性であるためコーティングの表面を酸化させてしまい、それによって被膜が徐々に劣化していきます。コーティングの効果を持続させて愛車を美しく維持したいのであれば、コーティング施工車であっても定期的な洗車をおすすめします。
コーティングを長持ちさせる適切な洗車頻度は?
コーティング車も定期的な洗車が必要なことはわかりますが、問題は洗車頻度です。コーティングを長持ちさせるためにはやりすぎも禁物であり、また、適切な洗車頻度は、駐車環境やボディカラーによって異なります。
おおよそではありますが、コーティング車の洗車頻度は以下を目安にしてください。
屋外駐車で濃いボディカラーの場合 | 1週間に1回程度 |
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屋外駐車で淡いボディカラーの場合 | 2週間に1回程度 |
屋内駐車で濃いボディカラーの場合 | 月に2回程度 |
屋内駐車で淡いボディカラーの場合 | 月に1回程度 |
屋外駐車で濃いボディカラーの場合・・・1週間に1回程度
屋外保管でブラック・ネイビーなどの濃いボディカラーは、最も洗車が必要になる組み合わせです。理想を言えば、1週間に1回は洗車した方がいいでしょう。
屋外保管は雨風に常にさらされ、直射日光もあたります。雨の水滴がボディで乾くと、水シミになりやすく、水シミは放置するほど取れにくい性質があります。
特にコーティング車は水シミがつきやすい仕組みになっています。やや難しい話になりますが、ガラスコーティングの皮膜と、水道水や雨水は同じ無機質同士なので、くっつきやすい性質をもっているためです。
ですので、コーティング車はこの水シミ(イオンデポジット)は早めに取り除くことを、特に意識した方がいいでしょう。
さらに、濃いボディカラーはこれらのシミが目立ちやすい色であるため、洗車は頻繁に行った方がいいです。
屋外駐車で淡いボディカラーの場合・・・2週間に1回程度
淡いボディカラーの場合は、濃いボディからーと比べ水シミは目立ちませんが、逆に注意が必要かもしれません。
先述したように、水シミは放置するほど取りづらくなる性質があり、「目立たないから」と言って洗車頻度が疎かになると、症状が進行してしまいます。
逆に初期の段階であれば洗車でキレイに取り除くことも十分可能です。
目立たないからこそ、水シミがついていることを意識し、2週間に1回程度は洗車をするよう心がけましょう。
屋内駐車で濃いボディカラーの場合・・・月に2回程度
屋内保管の場合はクルマは建物に守られますが、それでも走行中には様々な汚れが蓄積します。
汚れの多くは濃いボディカラーでは目立ちやすいため、ピカピカの見た目を保つなら、月に2回程度は洗車した方がいいでしょう。
屋内駐車で淡いボディカラーの場合・・・月に1回程度
淡いボディカラーの場合、屋内保管であれば汚れが目立ってくるペースはかなり緩やかかと思います。それでも、汚れは放置するほど取りづらくなるという法則は変わりません。
クルマを劣化させないためにも、月に1回は洗車してあげるようにしましょう。
コーティング車の適切な洗車方法
クルマにKeePerなどのコーティングを施した場合は、洗車での注意点を覚える必要があります。洗車方法を間違えると、せっかく施したコーティングの寿命が短くなる可能性も。
ここからは、コーティング車の適切な洗車方法をみていきましょう。
コーティング車はシャンプー洗車が理想的
コーティング施工を行った車は、カーシャンプーを使った手洗い洗車が適しています。
しばしば「シャンプーを使わずに水洗いだけで良い」と言われることもありますが、ボディに付着している砂や鉄粉をそのままスポンジでこすってしまうと、コーティング被膜にキズがつく恐れがあります。
キズがつくと光沢が失われたり、水弾きが低下したりしてコーティングの寿命が短くなってしまうため、洗車の際は十分注意してください。
一方で、カーシャンプーを使えばスポンジとボディの間に泡のクッションができるため、摩擦によるキズを防げるうえに、油や固着したしつこい汚れを落とせます。
ただし、シャンプー成分のすすぎ残しがあると水分が蒸発してシミになってしまうため、手洗いした後はしっかりと洗い流すことを意識してください。
洗車機は避けた方が良い
コーティング車はシャンプー洗車が適している一方、洗車機で洗うことは避けたほうが無難です。
というのも、洗車機で洗うと高速回転する洗浄ブラシによってコーティングの被膜に細かなキズが入るため、光沢が失われるうえにはっ水性能も低下してしまいます。
また、洗車機のブラシにはワックスの成分が残っており、ボディに油汚れが付着して光沢が失われたり、さらに油汚れを寄せ付けてしまったりします。
このような事態を防ぐには、手洗いがおすすめです。
コーティング車にカーシャンプーを使う時の注意点
コーティング施工車にカーシャンプーを使う時には、いくつかの注意点があります。具体的には、はっ水剤入りのカーシャンプーを避けるとともに、コーティング施工車に適した洗剤を選ばなくてはなりません。くわしく見ていきましょう。
はっ水剤入りのカーシャンプーは避ける
はっ水剤入りのカーシャンプーで、コーティング車を洗うのは避けましょう。なぜなら、コーティングの性能を落としてしまう恐れがあるからです。
はっ水剤入りのカーシャンプーには、はっ水させるためにシリコン系の成分が配合されていますが、コーティング剤の成分と異なる場合には被膜に悪影響を及ぼす可能性があるのです。そのため、はっ水剤入りのシャンプーは避けた方が無難でしょう。
コーティング施工車に適した洗剤
使用するカーシャンプーを選ぶ際は、製品に付加されている効果にも注意が必要です。コーティング施工車の洗車には、基本的に中性タイプのシャンプーが適しています。
中性タイプは特に追加効果が付加されていないため、コーティング被膜にダメージを与えることはありません。そのため、コーティング施工車はなるべく中性洗剤で洗いましょう。ただし、油汚れや酸性雨によるものなど特殊な汚れがあれば、弱酸性や弱アルカリ性の洗剤を使うなど、汚れ具合に応じて使い分けると良い場合もあります。
コーティング施工車にワックスを使用しなくて良い理由
愛車をよりきれいに保つために、コーティング施工車にもカーワックスをかけたくなりますよね。しかし、基本的にコーティング施工車にはワックスを使う必要はありません。それどころかワックスをかけてしまうと、さまざまな弊害が生じてしまいます。
コーティング施工車にワックスが必要ない理由
基本的に、コーティング施工車にワックスをかける必要はありません。コーティングを施工した車は、ワックスをかけた場合と同じ効果を得られます。ワックスには、主に車のツヤ出しとはっ水性の向上という2つの効果があります。
車にワックスをかけると深いツヤが出てボディに新車の輝きが戻り、はっ水性によってボディに汚れを付着させない効果も期待できます。
しかし、コーティングを施工すればこれらの効果は得られるため、ワックスをかける必要はありません。
コーティング施工車にワックスしてしまった時の弊害
コーティング施工車にワックスをかけてしまうと、被膜に悪影響を及ぼします。固形のワックスには蝋(ろう)が含まれており、紫外線や熱によって劣化するとコーティングのツヤに悪影響を及ぼします。
また、コーティングは無機被膜ですがワックスは有機被膜なので、花粉や排気ガスといった同じ有機系の汚れを引き寄せてしまいます。
さらに、ワックスに配合される石油系溶剤やコンパウンドもコーティング被膜にダメージを与えるので、コーティング施工車にワックスをかけることはおすすめできません。
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まとめ
今回は、コーティング施工車でも洗車が必要な理由や適切な洗車方法、シャンプーやワックスの利用などについて解説しました。
コーティングを施工していても、ボディには汚れが付着するため洗車は必要です。コーティング施工車を洗う際はカーシャンプーを使って手洗いで行い、洗車機は避けましょう。
また、コーティングの効果を保つためにはカーワックスを使わず、正しい頻度で洗車するとともにシャンプーの種類にも気をつけましょう。この記事を参考に、正しい方法で愛車を洗ってあげてくださいね。