オイルフィルターをオイル交換の度に毎回交換する必要はある?

メンテ
  • 更新日:2023/05/16
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「オイルフィルターって、オイル交換の度に毎回交換する必要があるの?」
「お金がかかるから、できればオイルフィルターの交換は必要最低限にしたい…」

オイルフィルターはエンジンオイルとは別に購入しなければならないので、必要最低限の交換回数で済ませたいですよね。

しかし、シビアコンディションでの使用など、場合によってはエンジンオイルの交換ごとに取り替えなければならないケースもあるのです。

そこでこの記事では、オイルフィルターがオイル交換の度に毎回交換する必要があるのかについて、くわしく解説します。

エンジンオイルを交換する度にオイルフィルターも交換する?

本当に、エンジンオイルを交換する度にオイルフィルターも交換しなければならないのでしょうか。

まずは、適切なオイル交換の頻度を確認するとともに、ターボ車やスポーツカーのケースについてもみていきましょう。

適切なオイルフィルターの交換頻度

オイルフィルターの交換頻度は、エンジンオイルの交換2回につき1回のペースが基本です。

エンジンオイルは車種によって異なりますが、一般的には走行距離が5,000〜10,000kmに達するごとに交換します。

したがって、オイルフィルターの交換頻度はエンジンオイルの2回目の交換のタイミング、つまり走行距離が10,000〜20,000kmに達するごとといえます。

また、オイルフィルターの使用期間については、走行距離が上記の基準より短くても、最大で12ヶ月までと定められています。

オイルフィルターは、エンジンオイルに含まれる不純物を取り除いてくれる非常に重要なパーツです。一方で、オイルとは違ってフィルターの劣化具合は目視で確認できません。

そこで、エンジンオイルの交換時期に合わせてフィルターの交換頻度を決め、管理することが推奨されているのです。

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ターボ車やスポーツカーの場合

一方で、ターボ車やスポーツカーについては、オイルフィルターの交換頻度が上がります。ターボ車はターボチャージャーという過給器を搭載しているため、一般的なエンジンの車よりも半分の走行距離・期間での交換が推奨されています。

これは、ターボ車の発熱量が一般的な車と比べて高いためオイルの負担が大きいことと、1分間に5万〜10万回転も回っているタービンをエンジンオイルで潤滑にしているためです。

オイルやフィルターの交換を怠るとスラッジが溜まり、ターボが焼き付いてしまいます。

スポーツカーも同様で、高回転で走るためエンジンへの負荷が大きくなります。以上のことから、ターボ車やスポーツカーはオイルフィルターの交換頻度を上げる必要があるのです。

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オイルフィルターの交換頻度を上げた方が良い場合

車の種類に関係なく、オイルフィルターの交換頻度を上げるべきケースがあります。それは、車がシビアコンディションと呼ばれる条件下で使用されている場合です。

ここからは、シビアコンディションとはどのようなものなのかを解説します。

シビアコンディションとは

シビアコンディションとは、車にとって厳しい環境で使用されている状況を指します。

たとえば、近所への買い物などの短距離走行のみを繰り返すと、エンジンやオイルが十分に温まらないままで使用されることになるので、エンジンに負担がかかります。

このような条件下では、標準的な使用時と比較してエンジンオイルなどの劣化が早まるのです。そのほかにも、急な坂やホコリが多い道路を走ると、車の部品に大きな負荷がかかります。

下記のいずれかでの走行が全体の3割以上を占める場合、シビアコンディションに該当します。

・凸凹道や砂利道、未舗装路での走行が多い
・雪道や氷点下での走行が多い
・年に20,000km以上走行する
・登り下りが頻繁にあり、ブレーキを多用する走行が多い
・1回に8km未満となる、短距離の走行が多い
・30km/h以下の低速走行や、アイドリング状態が多い

シビアコンディションでのオイルフィルターの交換頻度

シビアコンディションでは、オイルフィルターは早めの交換が必要です。

厳しい環境下ではエンジンオイルの劣化が早く、それに合わせてオイルフィルターの劣化も進みます。そのため、早めに交換をした方が車の寿命を延ばせるのです。

通常の使用時においてエンジンオイルの交換が10,000kmごとに指定されている車種では、シビアコンディションでは5,000kmと半分の走行距離での交換が推奨されています。

使用期間も同様で、エンジンオイルの交換が6ヶ月に指定されている車種であれば、半分の3ヶ月が目安となります。

さらに、オイルフィルターについては、オイル交換1回ごとにフィルターも同時に交換した方が良いケースもあります。

オイルフィルターを交換しなければならない場合

エンジンオイルの交換頻度とは別に、下記のような場合はオイルフィルターを交換する必要があるので注意が必要です。

オイルの銘柄を変える時や、オイル添加剤でエンジン内部を洗浄した時が該当します。

オイルの銘柄を変える時

エンジンオイルの銘柄を変える時には、オイルフィルターも交換しなければなりません。これは、前に使用していた別の銘柄のエンジンオイルが混ざってしまうからです。

実は、オイルフィルターを交換せずにエンジンオイルのみ交換する場合、すべてのオイルが抜け切るわけではなく、フィルターの内部に0.4〜0.8Lほどのオイルが残ります。

そのため、オイルのみの交換時とオイルフィルターとあわせての交換時では、車種ごとに注入するエンジンオイルの量は異なって設定されています。したがって、オイルフィルターを交換せずにエンジンオイルの銘柄を変えてしまうと、オイルの品質が変化してしまうのです。

たとえば、前は鉱物油を使っていたのを化学合成油に変える場合などは、後から入れるオイルの性能が十分に発揮できません。

オイルの銘柄を変える時は、オイルフィルターも一緒に交換しましょう。

オイル添加剤を使ってエンジン内部を洗浄した時

添加剤でエンジン内部を洗浄する「エンジンフラッシング」を実施した時も、オイルフィルターの交換が必要です。

エンジンを洗浄する際は、オイルに添加剤を混ぜてエンジン内部で循環させて汚れを落としますが、この時に洗浄によって取れた大量の汚れがオイルフィルターに付着するのです。

そのまま新しいオイルを補充して走行すると、オイルに混入した汚れやゴミを取り除くというオイルフィルターの役割が果たせず、最悪エンジンが焼き付いてしまいます。

また、オイルの銘柄を変えた時と同じく、オイル添加剤の一部がフィルターに溜まるため、フィルターを交換せずにオイルを補充すると混ざってしまい、品質が変化します。

したがって、オイル添加剤でエンジンフラッシングを実施した際には、新しいエンジンオイルとともにオイルフィルターも新品に交換しましょう。

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まとめ

今回は、エンジンオイルの交換ごとにオイルフィルターを毎回交換する必要があるのかについて、解説しました。

適切なオイルフィルターの交換頻度は、エンジンオイル2回につき1回のペースです。シビアコンディションで使われる車やターボ車、スポーツカーの場合は、オイルとフィルターの交換頻度が上がります。

なお、オイルの銘柄を変えたりエンジン内部を洗浄したりした時は、交換頻度とは関係なくフィルターも交換しましょう。

この記事を参考にオイルフィルターを適切に管理して、愛車を末永く維持してくださいね。

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